第5話 鼓の屋敷
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「華陽隊!竈門炭治郎ト合流シ、任務ヲ遂行セヨ!」
鎹鴉から指令が届いたのは産屋敷家への挨拶が済んだ翌日だった。
「こうも早く動くことになるとは・・・」
「いいじゃない!お互いを知るいい機会だもの!」
「フン!調子に乗らないで!私は一人でも十分なのよ!」
三人は各々の鎹鴉の案内で田んぼのあぜ道を歩いていた。
「そういえば『竈門炭治郎』って霧香が最終選別が終わった後に背負って帰った男の子よね?」
「うん、私の弟弟子なんだ」
「弟弟子!いいな~!私、まだ下の弟子がいないの!いいな~!いいな~!」
琴乃はリボンをひらひらさせて、キラキラした目で見つめてくる。
「ちょっとあなた!」
「え?」
「私たちより年上でしょ?もう少しシャキッとしなさいよ!」
ビシッと琴乃を指すアカリ。
「ごめんなさ~い、こういう性格なの~、これでも長女だから面倒見はいいつもりよ?」
「何よそれ!!末っ子の私に対しての皮肉!?」
「ま、まあまあ・・・」
先が思いやられる華陽隊、そこへ・・・。
「頼むよ!!」
「「「ビクッ!?」」」
大声が聞こえてきたので肩を振るわせる三人、琴乃もアカリも言い合いのことを忘れてしまうくらいの大声だった。
「頼む!頼む!頼む!結婚してくれ!!」
見ると自分たちの行き先の道のど真ん中に女の子にしがみついて泣きじゃくっている少年がいる。
『いつ死ぬかわからないから結婚してくれ――っ!』と騒いでいた、しがみつかれている女の子は非常に迷惑そうだが・・・。
〈さっきの大声はあの子か・・・・って、あれ?〉
良く見るとその手前には見覚えのある髪色の少年の後ろ姿が・・・。
「炭治郎?」
「!」
こちらの声に気付いた少年が振り返る。
やはり炭治郎だった、数日ぶりの姉弟弟子の再会だ。
「あ!霧香さんっ!」
「つっ!」
何故か突っ込んできた炭治郎。
「久しぶりだね、炭治郎・・・元気だった?」
「はい!俺も禰豆子も元気です!!」
傷だらけの割には本当に元気そうである。
「でも、どうして霧香さんがここに?」
「私たちは『炭治郎と合流して任務を果たす』ように指令を受けてきたんだよ、彼女たちのことは覚えている?」
自分の後ろにいる二人を見ると炭治郎は『あ・・・』と声を出した、どうやら覚えているようだ。
「黒鉄琴乃よ、よろしくね、炭治郎くん」
「あ、はい・・・よろしくお願いします///」
琴乃のほんわかした空気に照れているようだ。
「何か頼りない弟弟子ね、本当にあなたと同じ鱗滝様の弟子なのかしら?」
「え?『鱗滝様』?」
「え?ちょっと・・・あなた、もしかして知らないの!?鱗滝様の経歴!!」
「えー・・あー・・・」
「信じられないっ!自分の師匠の経歴も知らないなんてっ・・・あの方はね!!」
「アーカーリッ!そこまでにしなって!」
ヒートアップしそうなアカリを止める霧香。
「今はアレをどうにかしないとさ・・・」
『アレ』とは女の子にしがみついているあの少年のことである。
「チュン!チュン!」
四人が『どうしよう』と考えていると雀が飛んでくる。
「チュン!チュン!チュンッ!チュチュンッ!!」
「何かしら?この雀?」
「もしかして鎹鴉ならぬ鎹雀かしら?」
必死に鳴いてくる雀に対しアカリと琴乃には首を傾げている、しかし炭治郎と霧香は・・・。
「とりあえず引き離せばいいんだね」
「わかった、何とかするよ!」
伝わったことが嬉しかったのか『じーん』としている雀。
「琴乃、とりあえずあの金髪の男の子を女の子から引き剥がしてくれる?」
「え?いいの?」
「うん、雀が『女の子にいきなり絡みだして、僕なりに注意はしたんだけど聞いてくれない』って言ってるから」
「そうなの?よし!任せなさい!」
そう言うとズンズン進んでいく琴乃。