第47話 刀鍛冶の里
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「ん―――っ、悔しい!やっぱりなかなか体力が戻らないなぁ・・・ペタッとつかない~~~」
機能回復訓練中の炭治郎、柔軟体操の開脚前屈をしながら唸っている。
「焦らないでください、炭治郎さん。今回も大変だったんですから」
手伝ってくれているなほが後ろから声をかけてくれている。
「ありがとう、なほちゃん・・・そうだっ!俺が眠っている間に刀、届いてない?刃毀れしてしまったやつなんだけど」
日輪刀を治してもらっていたはずのなのだが詳細を聞くとなほがギクッとする。
「?」
「え・・えーっと・・刀ですか?刀は・・・」
何とも歯切れの悪い物言いだ、そこに休憩のお茶を淹れていたきよが・・・。
「鋼鐵塚さんからお手紙は来てますが、ご・・・ご覧になりますか?」
きよからその手紙を受け取り中を見ると・・・。
『お前にやる刀は無い』
という文字が紙にデカデカと炭で書き殴られていた、相当怒りを込めての文字だろう。
その他にも『ゆるさない』や『呪う』、『憎い』などの文字が何枚も書き綴られている。
「これは・・・まずいぞ」
「ですよね・・・」
前回と前々回の鋼鐵塚の怒り具合を目にしている炭治郎は刀鍛冶の里にいるであろう彼の並々ならぬ殺意に恐怖を感じ取る。
「何?この重々しい空気は・・・」
「「!?」」
そこへすみに連れられた霧香が現れた。
「霧香さ――んッ!」
「炭治郎、元気そうだね」
今までの恐怖で真っ青になっていた顔はどこへやら満面な笑みで霧香に抱き着いている炭治郎。
「「霧香さ―んッ!お久しぶりですッ!」」
「きよちゃん、なほちゃん、こんにちは」
同じくきよとなほも抱きつく、ちゃっかりすみも。
「寝たきりだった二ヶ月前とは違って体力も戻ってきてるみたいだね、よかった」
ホッとした様子の霧香。
「ご心配をおかけしました、この通り機能回復訓練を受けられるまで戻りました」
「そっか・・・」
霧香としてはやや複雑ではあった、先刻あまねより痣の発現者が炭治郎であると聞かされたばかりなのだ。
遊廓の任務中、おそらく序盤の堕姫と闘っている最中に発現したのだろう。その後、戦闘には参加させなかったとはいえ半妖の自分と違い、炭治郎の体が担った負担は大きい。
「ヒノカミ神楽の修行はしてないよね?」
「してません、約束しましたから」
「うん、いい子」
炭治郎の体の負担になっているのは痣だけではない、ヒノカミ神楽もだ。
十二鬼月と渡り合えるほどの強力な技だとしても扱える人間に永遠はない、少しでも長く使えるようにさせてやるためには細かな休息を取らなければならない。少なくとも鬼舞辻との戦いが終わるまでは彼はヒノカミ神楽を使える状態でいなければならない。
「今日は炭治郎を迎えに来たんだよ」
「俺をですか?」
「うん、刀鍛冶の里へ一緒に行くためにね」
「刀鍛冶の里?」
初めて聞く場所に『?』マークを浮かべる炭治郎。
「鬼殺隊の刀を造っている刀鍛冶の皆さんのいる里ですよ」
かぶき揚げを持ってなほがやってくる。
「へえ、鋼鐵塚さんって職人さんたちが集まった里で日輪刀を造っているんだね」
「刀を造るのは結構大変なんだよ、材質のいい砂鉄を選んで溶かして、昼夜問わずに槌を打って形を整える。
言葉にするのは簡単だけど竈門の傍で作業をするし、高温の熱を持った鉄を打ち続けるから火花も飛ぶ、火傷もするし、汗も大量にかく、繊細な仕事で神経も使う。
そうやってたくさんの技術や鍛冶師の魂を込めて作ってくれた物だから私たちも大切使わないといけないんだよ」
そういうと再び『ズ~ンッ!』とした空気が炭治郎に漂う。
「え?どうしたの?」
「実は・・・・」
炭治郎の落ち込み様に首を傾げた霧香に対し、すみが鋼鐵塚が送ってきた例の手紙を渡した。
「・・・・・・」
明らかに異常な文面に表情が固まる霧香。