第43話 夢の背中
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「あー!!またコイツ昏睡した!!」
「演技悪い事言うんじゃないわよ、それから静かにしなさい!!」
伊之助はアオイに引っ叩かれている。
「カナヲさん重湯作りに行きましょ、早く回復してたくさん食べれるようになると良いですね」
「うん」
カナヲは霧香と杏寿郎にペコリと頭を下げるときよと一緒に行ってしまった。
「見舞いは日を改めるか」
「そうですね」
二人も炭治郎の意識が戻ったのを吉報として日を改めることにした。
――――――――――――――
そして一週間後
「わーい!」
「私、風になってるー!」
「次、私!」
炭治郎は見事に回復。
「楽しそうだね、炭治郎」
「あ!霧香さん、煉獄さん!」
「すっかり回復したようだな」
「はい、しのぶさんやアオイさん、みんなのおかげです!」
すみを下ろして駆け寄ってくる。
「今は回復訓練中?」
「はい、でもなかなか体力が戻らなくて・・・」
しょぼんとしている炭治郎。
「きよちゃん、すみちゃん、なほちゃん」
「「「はい?」」」
「悪いけど・・・少し席を外してくれないかな?炭治郎に大事な話があるんだ」
そう言って三人娘を部屋から出した霧香。
「炭治郎、体力の回復が遅いのは・・・ヒノカミ神楽を使ったからなんでしょ?」
「はい・・・連発して戦ったのは今回が初めてですが、これまでもヒノカミ神楽で戦った後は体力が戻るのに時間がかかりました」
「・・・・・」
「そうなんだね」
「でも俺、頑張ります!鍛錬します!
霧香さんの言う通り、剣の道に近道はない。日々の鍛錬が大事なんだってわかりましたから!」
「うん、でもヒノカミ神楽の稽古は体力がちゃんと戻ってからね?くれぐれも回復訓練中にやらないこと!」
「う・・・はい」
「少年」
「はい・・・」
「君には霧香もいるし、俺たちもいる。焦る必要はない、君の成長は目覚ましものがあるが前も話したように呼吸を極めるのは一万歩以上もかかる、果てしない道のりだ。
俺たちも死に物狂いで呼吸を極めてきたが己の体も大事にしているつもりだ、君も柱を・・・俺たちを目指すと言うならば、己の体も保つことだ」
「はい・・・」
「そうですね、上弦の鬼はまだ残っているし、炭治郎の最終目標は鬼舞辻を倒すことなんだから・・・・今から無茶したら駄目だよ」
「すいません、反省します」
「うむ!良い心がけだ!」
炭治郎の頭を優しく撫でる杏寿郎。
「琴乃さんやアカリさんはどうですか?あの後、また別々に運ばれちゃいましたけど・・・」
「アカリはもう復帰してるから大丈夫、心配しないで」
アカリは三人の中でも比較的に軽傷であったため二週間ほどで回復した、今は任務をこなしている。
「琴乃も意識は戻っているんだけど肩を刺されたから体を自由に動かすのにはまだ時間がかかるみたい。
今は香炉家で傷の具合を診ながら稽古に励んでるよ」
「そうですか・・・でも、みんな生きて戻れてよかったです」
「毒を使われた時はどうしようかと思ったけど、今回は禰豆子ちゃんに感謝だね。
今は明るいから直接言うことはできないけれど炭治郎から伝えておいてね」
「はい」
炭治郎の様子が変わる。
「どうしたの?」
「・・・・俺、今回は迷惑ばかりかけてしまいました」
「何が?」
「ヒノカミ神楽のこともそうですけど、禰豆子
のことも・・・」
兄である自分が妹を止めなければならなかったのに・・・結局、霧香に頼ってしまった。
「そんなふうに言わないで」
「?」
「私にとって炭治郎もだけど禰豆子ちゃんも大事な家族なんだから、それにあなたは私の指示を聞いて自分のできることをしたでしょ?
炭治郎が動いてくれたから廓の人たちを避難させて守ることができたんだよ、煉獄さんたちと一緒に動いてくれなかったら戦況も分からなかっただろうし・・・最後は私たちのために早めに医療班や香炉家を呼んでくれたでしょ、今回も私たちは炭治郎に救われたんだよ。ありがとう」
「・・・・・っ」
この人はどうして、こうも優しいんだろう・・・。
炭治郎はボロボロ涙を流した。
『駄目ですよ、そんなふうに言っては・・・』
でも何故だろうか・・・。
『あなたはあなたらしく、できることをしましたよ』
霧香の言葉があの時の夢の女性の声に似ている・・・、とても心地よいあの声に・・・。
続く