第43話 夢の背中
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「あ・・・自分で歩いたんだ」
「はい、蛇柱様にネチネチ嫌味言われた挙句傷が痛いって本人とても機嫌悪そうでしたけど・・・文句言いながらも歩いてましたよ。
隠しは全員、引いてましたよ。頑丈過ぎて・・・」
忍びの訓練の賜物なのか、それとも天元が普通ではないのか・・・しかし生きているのは喜ばしい。
「伊之助は・・・?」
「伊之助さん、一時はとても危なかったんです」
「え?」
三人娘とアオイの話では妓夫太郎の胴体から放たれた血鎌からアカリを守るために刃を喰らってしまったらしい。
禰豆子の血鬼術で毒は消せたものの呼吸による止血が遅れてしまったそうだ。
「そうか・・・じゃあ、天井に貼り付いている伊之助は俺の幻覚なんだな・・・・」
『!?』
その言葉に上に視線を移した全員が固まる。
「うわ―――っ!!」
「キャアアッ!!」
「どうしてんの!?」
「伊之助くん・・・なんてところに」
「・・・・」
「グワハハハ!!良くぞ気づいた、炭八郎!!」
伊之助は寝台の上に着地してくる。
「あ、俺が仰向けだからか・・・・」
そこでようやく自分が寝かされているため天井が目の前にあるのだということを認識した炭治郎。
「俺はお前よりも七日前に目覚めた男だ!」
「良かった・・・伊之助はすごいな・・・」
「へへっ、うふふっ、もっと褒めろ!!そしてお前は俺よりも軟弱だ!!心配させんじゃねぇ!!」
「久しぶりだな・・・このやり取り」
「ハハハハハッ!」
「伊之助さんが普通じゃないんですよ!しのぶ様も言っていたでしょ!!」
そこへきよが本を持ってきた。
「炭治郎さん、見てください!
『ミツアナグマ』っていう外国のイタチです!分厚い皮膚は鎧なんですよ、獅子に噛まれても平気なの!
毒が効かないから毒蛇であっても食べちゃうし、伊之助さんはこれと同じだってしのぶ様が言ってました!」
「これは興味深い生き物だ!」
「外国には面白い生物がいるんですね」
杏寿郎と霧香が本の説明書きを興味津々に読んでいる。
「胡蝶様もまた適当な」
「彼について考えるのが面倒くさくなったのでは?」
アオイはグイグイと伊之助を引っ張り寝台から降りるように促す。
「つまり俺は『不死身』ってことだ!!」
「いや違うだろ、馬鹿じゃねーの」
「ああ"っ!?」
「イデデデッ!!」
「誰が『馬鹿』だ、コノヤローッ!!」
「キャー!やめてください~~!」
後藤に殴りかかろうとする伊之助をすみとアオイで止める。
「あなたは毒も効きづらいけど薬も効きづらいから気を付けなさいってしのぶ様にも言われたでしょ!すぐ忘れるんだから!!」
「うるせーな、引っ張るんじゃねーよ、チビ!」
「何ですって!!たいして変わらないじゃないのよ!!」
「し、静かにして・・・」
カナヲが炭治郎が眠ったので声をかけるが騒いでいる四人の声量に負けてしまう。
「あの、静かに・・・」
「カナヲ」
「!」
背中をポンと叩かれたので振り向くと霧香がいる。
「その声量だと聞こえないから・・・・」
「?」
「大きな声を出すコツを煉獄さんに教えてもらうといいよ」
「うむ、任せろ!まずは呼吸を吐く、体の中の空気を外に出す様に!」
「ふうぅ・・・・」
「よし、そして鼻からゆっくり大きく息を吸うんだ!」
「・・・・・・」
「最後に腹の底から思いきり声を吐き出す!」
「炭治郎、寝たから静かにして!!」
普段滅多に声を張らないカナヲが叫んだのでびっくりした四人。