第42話 上弦の鬼集結
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「猗窩座・・・」
「・・・・!」
「お前は・・・度が過ぎる」
自分の左手首が斬り落とされたことがわかったすぐ後に近くで声がした。
黒死牟だ、いつの間にか猗窩座との距離を詰め、こんなに近くにいたのだ。
「良い良い!黒死牟殿!俺は何も気にしない!」
「お前のために言っているのではない」
また愉快そうに童磨が諫めるが黒死牟は『関係ない』とばかりに言い切る。
「私は『序列の乱れ』・・・ひいては従属関係に皹(ひび)が入ることを憂いているまでのことだ」
「あー、なるほど!」
合点がいったように手を打つ童磨。
「猗窩座よ・・・気に喰わぬのならば『入れ替わりの血戦』を申し込むことだ」
「いやァ・・・しかし、黒死牟殿。
申し込んだところで猗窩座殿は我らに勝てまい、加えて俺に至っては猗窩座殿よりも後に鬼となり、早く出世したものだから、彼も内心穏やかではあるまいよ!わかってやってくれ!」
笑ってはいるもののしっかりと毒を吐く、性根が悪いことだ。
「それに俺はわざと避けなかったんだよ、ちょっとした戯れさ・・・こういう風にして仲良くなっていくものだよ。
上に立つ者は下の者にそう目くじら立てずにゆとりを持って・・・」
「猗窩座」
童磨の言葉を遮った黒死牟、彼の顔にある六つの目がギラギラと猗窩座を見据えている。
「私の言いたいことは・・・わかったか・・?」
「わかった・・・『お前を殺せばいい』のだろう?」
『我を通したいのなら上に行け』と黒死牟は言いたいのだろう、ある意味、猗窩座と彼は考え方は似ているかもしれない。
「そうか・・・励むことだ・・・」
そう言うとフッと彼は消えた。
「さよなら~!黒死牟殿~!」
暢気に手を振っている童磨。
「いやぁ~、何だか俺は会話に入れていなかったような気がするのだが、考えすぎだよな?猗窩座殿」
「・・・・・」
猗窩座は『もう用はない』とばかりに飛び上がって移動し、去ってしまう。
「ああ~~!!猗窩座!!話してる途中なのにぃ~~っ!!」
二人に置いてけぼりにされてしょぼくれる童磨。
「私と半天狗を同じ場所へ飛ばしてくだされ!」
横では頸だけの玉壺が顔の横に生えた腕でセカセカと移動している。
「待ってくれ!じゃあ俺も・・・」
『連れて行ってほしい』という言葉を出す前に琵琶の音が響き、二人は消えた。
『ぽつねーん』と一人残される童磨。
「おーい、琵琶の君!もし良かったらこの後俺と・・・」
「お断りします」
最終的には琵琶の鬼女に相手をしてもらおうとしたが拒否され、元々いた自分の部屋に戻された。
「むうう~~~っ!誰も彼もつれないなァ~・・・」
ブスッと顔を膨らませていると従者が来た。
「教祖様、信者の方がお見えです」
「ああ、本当かい?待たせてすまなかったね」
〈さてと―――・・・〉
童磨は表の顔に戻ることにする、帽子を被り、待ち人を招き入れる。
今の彼は万世極楽教の教祖様なのだ――・・・
続く