第42話 上弦の鬼集結
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「そういえば――・・・猗窩座」
「はい、何でしょう?無惨様」
「お前には失望したぞ」
「!」
いきなりのことに顔を上げる猗窩座。
「何のことでしょう・・・」
「お前は先日の無限列車の報告をしたとき、私に何と言った?」
「!」
それは半年前の自分が赴いた無限列車のできごとを報告しに行った時のこと・・・。
『ご命令通り、柱の一人は始末して参りました。そして波流門の娘も・・・どうかご安心いただきますよう』
〈まさかっ・・・〉
「お前は確かに『始末してきた』とそう言ったな?猗窩座・・・」
無惨が背中越しに猗窩座を見る。
「だが、私には堕姫と妓夫太郎を通して見えた・・・あの娘、海野家の末裔である霧香の姿が、二人と闘っている姿がな」
「・・・・ッ」
無惨の圧力が猗窩座に集中する。
「上弦の参も落ちたものだ、死んだことの確信も取らず、あまつさえ柱でもない鬼狩りからの攻撃を許すとはな・・・例のものも見つけ出せぬままだ」
「・・・・・」
「あらら~~~!しくじってしまったのか、猗窩座殿?ドンマイ!ドンマイ!」
「つっ・・・!」
ヘラヘラとした童磨の声が癇に障る。
「私はもう、お前たちに期待はしないことにする」
「またそのように悲しいことを仰いなさる~!俺が貴方様の期待に応えなかった時があったでしょうか?」
「産屋敷一族を未だ葬っていない、青い彼岸花も詳細が掴めん。
何故、何百年も見つけられぬ――・・・私は、もう貴様らの『存在理由』がわからなくなってきた」
無惨の首筋にまで血管が浮き出ている。
「ヒイイッ!お許しくださいませ!どうかどうか!」
半天狗が怯え声で許しを乞う、それは他の上弦の鬼も心の奥でそう思っていた。
「返す・・・言葉もございません。
産屋敷家は・・・巧妙に、姿を隠している故・・・」
「俺たちは探知探索が不得意だからなあ~、如何したものか~」
「無惨様!!私は違います!!」
そこで玉壺が名乗りを上げた。
「貴方様の望みに一歩近づくための情報を私は掴みました!ほんの今しがた・・・・ヒョッ!?」
言いかけた時、視界が変わった。
無惨の顔が正面に、とても近い位置にある。
「私が嫌いなものは『変化』だ。
状況の変化、肉体の変化、感情の変化、あらゆる変化はほとんどの場合『劣化』だ、衰えなのだ」
「・・・・・っ」
「そして私が好きなものは・・・『不変』だ、完璧な状態で永遠に変わらないこと。
だのに百十三年ぶりに上弦の鬼を殺されて私は不快の絶頂だ。
まだ確定していない情報を喜々として伝えようとするな」
そして琵琶の音が響くと玉壺の頸は重力を無くして下に落下した。
「これからはもっと死に物狂いでやった方がいい・・・私は『上弦』だからという理由でお前たちを甘やかしすぎたようだ」
再び上弦の鬼たちに背中を見せる無惨。
「玉壺、情報が確定したら半天狗と共にそこへ向かえ」
ベン――・・・
言い終わると琵琶の音ともに襖が閉じ、無惨の姿は消えた。
「ヒイイ・・・承知いたしました・・・!!」
〈そんな・・・!!私が掴んだ情報なのに・・・!!ご無体な・・・〉
玉壺は首のまま呆然としているが・・・目の前に童磨が降りてきた。
「玉壺殿、情報とは何のことだ?俺も一緒に行きたい!」
子供のような表情をして聞いてくる童磨。
「教えてくれないか?」
「そ、それは・・・」
「この通りだっ・・・つっ!!」
童磨の顔が吹っ飛んだ。
「無惨様が御前に何か命じたか?失せろ」
猗窩座がまた童磨の顔を殴り飛ばしたのだ、しかし飛んだのは童磨の顔だけではなかった。