第41話 戦いの果てに
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「何回生まれ変わってもアタシはお兄ちゃんの妹になる、絶対に!!
アタシを嫌わないで!!叱らないで!!一人にしないで!!置いて行ったら・・・許さないから!!」
「・・・・・」
『わあああぁぁん』と泣き出す梅。
「ひどいひどい!!ずっと一緒にいるんだもん!約束したのに、覚えてないの!?忘れちゃったのォ!?」
『俺たちは二人なら最強だ、寒いのも腹ペコなのも全然へっちゃらだ。
約束する、ずっと一緒だ絶対離れない、ほらもう何も怖くないだろ?』
寒い雪の日、寒さを凌ぐ家もなく、食べる物もなかった。
筵(むしろ)に包まり暖を取っていたが空腹で梅が泣き出してしまった時に自分が言った言葉だ。
「そうだなあ・・・そうだなあ・・・」
妓夫太郎は泣く梅の足に腕を通して負ぶった、そして二人で炎の道を歩いて行った。
――――――――――――――
「ふぅん、そうか、ふぅん。
『陸』ね、一番下の上弦の・・・『陸』とはいえ上弦を倒したわけだ、実にめでたいことだな、『陸』だがな」
「「「「・・・・・・」」」」
一方、天元や嫁三人に向かってネチネチと言っているこの男・蛇柱こと伊黒小芭内である。
「褒めてやってもいい」
「いや、お前に褒められても別に・・・」
「そうですよ!!」
「随分、遅かったですね」
「そうです!!そもそも遅いんですよ!!来るのがおっそいの!!
おかげで天元様だけでなく他にもたくさんけが人が出ちゃったじゃないですか!!」
須磨が文句を言うも伊黒の肩にいた蛇に睨まれて引いてしまう。
「左手と左目を失ってどうするつもりだ?
『たかが上弦の陸』との戦いで、復帰するまでどれだけ時間がかかる?その間の穴埋めは誰がするんだ?」
「悪いが俺は引退するぜ、さすがにもう戦えねぇよ。お館様も許してくださるだろう」
「ふざけるなよ、俺は許さない。
ただでさえ若手が育たず死に過ぎるんだ、柱も煉獄が復帰したもののまだ本調子とはいかない。
お前程度でもいないよりマシだ、死ぬまで戦え」
「いいや、若手はちゃんと育っているぜ。確実にな」
「どういう意味だ?」
「お前も会っただろう?あのくっそ生意気な若手どもを」
「・・・・」
「立派に育ってるぜ、アイツらは」
「まさか・・・生き残ったのか?」
「ああ」
「上弦の鬼との戦いでだぞ?」
「ああ、今向こうに煉獄たちといるぜ。嘘だと思うなら見て来いよ」
伊黒には俄かには信じられなかった、あのとき裁判の時に見た少年・竈門炭治郎。
そして五大呪術家から来た三人の女剣士、まだまだ若輩、落ちこぼれだと思っていたが・・・。
「うわああああ!!よかった!よかったよオオ!!琴乃さああぁぁん!!」
「ブワハハハハッ!!やったぜ――!!」
「うんうん!!よかった!本当によかった!!」
行ってみれば明白、天元の言った通り・・・負傷はしているもののお互いの無事を喜び合っている炭治郎たちがいた。
―――――――――――――――
そして上弦の鬼を倒した一方は輝哉の耳にも入った。
「そうか、倒したか!上弦を・・・!
よくやった天元!炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助っ・・・ゴホッ、ゲホゲホッ!」
「輝哉様!」
妻のあまねが吐血した輝哉に寄り添う。
「霧香も琴乃もアカリも・・・よく成し遂げてくれた。
百年!!百年もの間、変わらなかった状況が今、変わった!」
無惨も言った通り、ここ百年の間、上弦の鬼の顔ぶれは変わっていない。
彼らを倒すに足る隊士がいなかったからだ、五大呪術家の者も何度敗れたことか・・・それが今、上弦の陸を倒したことにより亀裂が生じた。
これは『兆し』だ、運命が大きく変わる兆し。
そして亀裂が生じ、裂かれた目はどんどん広がっていくであろう。
もっと周囲を巻き込んで、大きく、より崩れやすくなり、やがてあの男に届くだろう。
「鬼舞辻無惨・・・お前は必ず私たちが、私たちの代で倒す!我が一族唯一の汚点であるお前は・・・・!!」
そこまで言うとまた吐血した輝哉、意識はそのまま薄れていった。
続く