第41話 戦いの果てに
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「う―――」
「竈門少年!」
「・・・・」
自分を呼ぶ声が聞こえたので目を覚ました炭治郎。
「竈門少年!俺がわかるか?」
「れん・・・ごく、さ・・・」
「む――?」
禰豆子がひょっこりと顔を出す。
「禰豆子・・・つっ!?」
炭治郎は思いきり起き上がった。
周りは建物の残骸で埋め尽くされている。
「ひどい・・・めちゃくちゃだ」
「こうなる前のことを覚えているか?」
「え?」
炭治郎はそこで初めてこうなる前のことを思い返す、琴乃とアカリが上弦の陸である妓夫太郎と堕姫の頸を斬った、それまではよかった。
だが、妓夫太郎の体から飛び血鎌が周囲に向かって放たれ、今のような状態になったのだ。
「俺たち・・・どうやって・・・」
「俺たちはアカリの使役鬼のおかげで助かったんだ」
「え?」
見ると行冥と無一郎たちの傍にアカリの使役鬼の燕薇がいる。
良く見れば自分たちの周囲には瓦礫が落ちていない、彼女の炎に救われたようだ。
「つっ・・・そうだ、霧香さんたちはっ!?」
「俺たちも今から探しに行くところだ、竈門少年はここにいろ」
「え?でも・・・」
「君は負傷している、宇随の方は奥方たちが向かったから問題ない。霧香や黒鉄少女、アカリのことは俺たちに任せろ」
杏寿郎がポンと炭治郎の肩を叩く。
「でも・・・俺も、いきますッ!行かせてください!!」
それでも起き上がろうとする炭治郎。
「無理をするな!」
「いいえ、俺は軽傷です・・・・霧香さんが俺に薬を飲ませてくれました、戦闘の介入もさせてくれなかった分、休むことができました!
お願いです!俺も行かせてください、煉獄さん!!」
「竈門少年・・・」
「霧香さんは俺や禰豆子の『姉さん』なんです!ここで探すことを躊躇したら俺はきっと後悔する!」
「・・・・・」
たとえ血が繋がっていなくとも霧香と炭治郎たちが仲が良く、それこそ本当の兄弟のように接しているのを杏寿郎は知っている。
「むう!」
そこに禰豆子が割り込む、どうやら『炭治郎のことは私がどうにかするから、捜索に参加させてほしい』と頼んでいるようだ。
「そうか・・・よし!わかった!君も一緒に行こう!」
「ありがとうございます!煉獄さん!」
「うむ!竈門少女!兄の守りを頼むぞ!」
「む――!」
禰豆子が元気よく手を上げたので安心して杏寿郎は残り二人に声をかけて霧香たちを捜しに向かった。
―――――――――――――――
「霧香!大事ないか!?」
その頃、霧香は響凱に抱き起されていた。
「うん・・・大丈夫だよ、響凱・・・琴乃が庇ってくれたから」
「琴乃・・・あの娘か!」
霧香の隣りでうつ伏せに倒れている琴乃がいる。
「響凱、琴乃を助けて・・・彼女の方が私より傷が深いの、早く香炉家に連れて行かないとっ・・・」
「ああ、わかった」
響凱は霧香を寝かせると琴乃の傍に寄る、しかし彼女の体の状態を見て立ち尽くしてしまう。
「・・・・・」
「どうしたの・・・?」
「霧香、この娘はもう助からん」
「え・・・?」
響凱の言葉は聞こえた、ただし理解ができない。
「ど、どういうこと・・・?」
「この娘の切り傷や負傷は治療でも治せる、だが・・・毒は別だ」
「毒?」
「上弦の鬼の毒を喰らっている・・・、毒の治療は切り傷を塞ぐものとは比べ物がないほど難しいものだ」
響凱は医者ではないが津雲に聞いたことがあった、毒というのは万能薬があるわけではない。
毒の種類を特定し、害になる毒素を消さなければならない。
胡蝶しのぶのように適切に瞬時に毒性を見抜く者はそう多くはない、ましてここにしのぶはいない。
「この娘の体は既に毒に侵されている」
変色した肌色を見る響凱。
「おそらく・・・蝶屋敷や香炉家に連れて行くまでには保つことはできん」
「そんなっ・・・ぐっ!!ゴホッ、ゴホッ!!」
「霧香!」
霧香の体にも妓夫太郎との戦闘による負荷がきたようだ。