第40話 妖の血
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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ビュッ!!
「!」
「雪の呼吸・陸の型―――・・・『雪崩れ(なだれ)』!!」
「ぐうっ!!」
気づけば妓夫太郎は上から日輪刀を頸に受けていた。
ギチギチギチッ!!
「お兄ちゃん!!」
妓夫太郎の片目を額に開いている堕姫は妓夫太郎が置かれている状況を知って叫び声を上げた。
「放せっ!!」
「痛ぇっ!!」
伊之助の手に噛み付く。
「お兄ちゃんっ!!」
力が抜けた隙に胴体が首を拾いに来る、頸をくっつけた堕姫は妓夫太郎の所に飛んでいく。
「こんのっ・・・ぬうううあああ!!!」
柱だけでも十五人喰っているだけはある、妓夫太郎の頸はなかなか斬れない。
「糞女(くそあま)がああぁぁ~~~ッ!!!」
〈血鎌の速さが上がった!?〉
「だったらあの炭治郎って奴を鬼にしてやるよおお!!禰豆子とかいう妹鬼と一緒にお前を喰うように差し向けてやる!!
そうなったら!お前はどうするだろうなああ!!お前が守るための存在を斬れるかああ~~~ッ!!」
「馬鹿野郎・・・その前にお前の頸を斬り落としてやる!!」
「うらあああああっ!!」
血鎌を避けるが妓夫太郎自身の速さも上がっており、左側面から鎌の刃が迫ってくる。
〈肩を犠牲にすればいける!肉を切らせて骨を断つだ!〉
妓夫太郎の刃と毒を受ける覚悟で突っ込む霧香、その時だ。
ガキイイィィン!!ドドドドドッ!!
「!?」
「宇随様!」
天元が妓夫太郎の鎌を日輪刀で止めた、日輪刀が触れた瞬間に火薬が弾ける。
「馬鹿なこと考えんじゃねーぞ」
「え?」
「俺にとってはお前の優先順位はド派手に低い、だがな、アイツ・・・煉獄にとっちゃあお前の生き死にはド派手に重要なんだ。
せっかく生き永らえた命だ、見誤るんじゃねぇ」
「つっ・・・」
肩に日輪刀を下げた天元に小突かれた。
〈死んでない!!死んでなかったのか、コイツ!さっきまで心臓が・・・いいや、筋肉で無理矢理に止めてやがったなあ。
そうすりゃあ、毒の巡りも一時的に止まる・・・そこまでして、つっ!?〉
ズウゥゥンッ!!
「そういえばもう一人いたなああ・・・」
「あら、覚えててくれたの?嬉しいわ~!」
自分を瓦礫で押し潰そうとした相手を睨みつける妓夫太郎に対してニッコリ笑う琴乃。
「それにしてもあなたの妹、何回頸を斬られれば学ぶのかしら?自分が『能無し』だって」
「うううぅぅ・・・お兄ちゃん・・・」
琴乃の手には堕姫の頸が握られている。
「てめー・・・」
「あら、そんな顔しないでよ」
ビキッ・・・
琴乃の瞳の色も変わっている。
「私の大事な親友や仲間を傷つけたあなたたちが悪いんだから」
〈この女・・・アイツと同じ!こいつもなのかあ?この女もあの波流門の女と同じ五大呪術家のやつなのかあ?〉
「胴体もかなり痛めつけてやったからしばらくは自力で繋げる力もないんじゃないかしらね」
ポイッと堕姫の頸を放り投げる琴乃。
「へへへ・・・確かにお前らはお館様が認めた鬼狩りの剣士だぜ。
こっちも休んでたおかげで『譜面』が出来上がったところだ、一気に勝ちに行くぜ!!」
譜面とは・・・宇随天元独自の戦画計算式である。
分析に時間はかかるものの敵の攻撃動作の律動を読み、音に変換することができる。
そのため癖や死角も見抜くことができ、唄の合いの手を入れるが如く、音の隙間を攻撃すれば敵に打撃を与えられるのだ。
「海野、黒鉄・・・今の俺の状態は分かってるな?」
「「はい」」
「よし、仕留めろよ」
天元は妓夫太郎の放った円斬旋回を全て打ち消した。