第39話 怒りの瞳色
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「蚯蚓女・・・」
アカリの瞳孔が開く。
「借りは返させてもらうわよ・・・覚悟しなさい」
「あの時の新造・・・フフフッ!上等だわ、さっさと死に腐れ!!」
「アカリ!」
「霧香、手出し無用よ!その女は私が狩る!」
「やってみなさいよ、できるもんならねぇ!!」
堕姫はアカリに向かって突っ込んだ。
「あいつ(アカリ)の方は俺と寝ぼけ丸に任せろ!そっちはその蟷螂を倒せ!!わかったな!!」
「伊之助くん・・・」
「そうするわ!気を付けてね!」
「おうよ!」
二人はアカリと堕姫を追いかける。
「妹はやらせねえよ」
「お前もやられるんだ」
妓夫太郎は天元、霧香、琴乃と相対す。
―――――――――――――――
屋根の上で堕姫とアカリは距離を置いて向かい合った。
「アンタに一つ言っておきたいんだけど・・・」
「何よ?」
「禿のあの子たちに謝りなさい、いくらアンタが稼いで世話をしてやっているのだとしても『物』みたいに扱うな」
「・・・・・」
「アンタが生きてきた何百年という中で何を学んだのかは知らないけど『何をしても許されること』なんてこの世にはないのよ」
「・・・・・フッ・・フフフッ、ハハハハハッ!」
堕姫が高い笑い声が響く。
「何かと思えば『つまらない説教』じゃない、お前みたいな不細工がアタシと対等に口利けるとでも思ってるの?
この街じゃ女は『商品』なのよ、物と同じ。売ったり買ったり壊されたり、持ち主が好きにしていいのよ、不細工に飯を喰う資格はないわ、何もできない奴は人間扱いしない」
「じゃあアンタはその『不細工』以下ね」
「なんですって?」
「見た目が不細工で中身も不細工なアンタはそれ以下だって言ってるのよ。
人気の花魁も遊廓の決まりの中で翻弄されてたらザマァないわね。だいたい『自分がされて嫌なことは人にしない』なんて子供にでも分かることを平気でしてるんだから、脳内がガキ以下よ」
『違うなあ、それは』
「?」
堕姫の口調が変わった。
『人にされて嫌だったことや苦しかったことは人にやって返して取り立てる。
自分が不幸だった分は幸せな奴らから取り立てねぇと取り返せねえ」
「!?」
堕姫の額にもう一つの目玉が開眼している。
「それが『俺たち』の生き方だからなあ、言いがかりをつけてくる奴はみんな、殺してきたんだよなあ」
〈あの目・・・もしかして兄鬼の片目〉
アカリの推測は当たっていた、妓夫太郎は片目を閉じていた。
堕姫の様子が分かるように自分と堕姫の視界を繋げたのだろう。
「お前らも同じように喉笛掻き切って殺してやるからなああ」
「あ、そう・・・じゃあこちらも『取り立て』をさせてもらおうじゃない」
「はあ?」
「『弟(善逸)』にされた借りの分をね!!」
ピリピリ・・・シュンッ!!
〈速い!〉
光の呼吸・壱の型―――・・・『一光(いちこう)』
一気に間合いを詰めて斬り付ける。
「見えてるわよ」
ヒラリと避ける堕姫。
「アハハハハッ!!全部見えるわ!アンタたちの動き!兄さんが起きたからね!!」
第三の目が開眼したので下の様子も見えるのだろう、帯を建物の中へ打ち込む。
「これがアタシの本当の力よ!」
「クククッ・・・『継子』ってのは嘘のようだな。お前らの動きは統制がとれてねえ、全然だめだなあ」
確かにさすがは兄妹鬼と言うべきか帯と鎌の連携攻撃は隙が無い。