第3話 ただいま、おかえり
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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そして十五日後・・・
チリンチリン・・・
「あの人かな?」
「みたいだね、炭の臭いがする」
自分で選んだ玉鋼が日輪刀となって手元に来るまで十五日・・・
約束の日だ。
「俺は鋼鐵塚という者だ、竈門炭治郎の刀を打ってきた。それから海野霧香はいるか?」
「私です」
『鋼鐵塚』と名乗った男はズイと刀を差し出してきた。
「お前の刀だ、俺の師匠が作った」
「え?」
「師匠は老齢だから山越えは厳しい、だから俺が届けに来た」
「あ、どうも・・・」
「で、お前は『竈門炭治郎』か?」
刀を手渡した後、すぐに炭治郎にズズイと歩み寄った鋼鐵塚。
「はい、俺です!中へどうぞ!」
〈切り換え早いな・・・〉
「これが日輪刀だ」
しかし鋼鐵塚はその場で箱を開けて説明をし始めた。
「あ、あの・・・どうぞ、中へ。お茶淹れますから」
「日輪刀の原料である砂鉄と鉱石は太陽の一番近い山でとれる。
『猩々緋砂鉄』、『猩々緋鉱石』、陽の光を吸収する鉄だ、曇らないし、雨も降らない」
こちらの話も聞かずに説明を続ける。
「あの・・・師匠、何なんですか?あの人」
「日輪刀を専門に鍛える刀鍛冶だ、相変わらず話を聞かん男だな」
どうやら昔馴染みらしい。
「邪魔するぞ、鱗滝」
「ああ」
どうやら炭治郎の言葉がようやく聞こえたのか鋼鐵塚が中に入ってきた。
〈ふう・・ようやく座って話せる〉
茶を淹れるため急須を用意しながらそんなことを思っていた霧香だが笠を外した鋼鐵塚の顔に驚いた。
〈火男ォォ~~~!!?師匠もだけど、何で私の周りって仮面付けてる人多いの?〉
「んん?んんん?よく見りゃあ、お前・・・『赫灼の子』じゃねえか!こりゃあ縁起が良いなあ!」
「いや、俺は炭十郎と葵枝の子です」
「そういう意味じゃない、この人が言ってんのは『色』のこと」
ボケた炭治郎に霧香がツッコみながら鋼鐵塚にお茶を出した。
「色?」
「頭の毛と目ん玉が赤みがかっているだろう、火仕事をする家はそういう子が生まれると『縁起がいい』って喜ぶんだぜぇ」
「ああ・・・そういうことですか、知りませんでした」
「こりゃあ刀も赤くなるかもしれんぞ、なぁ鱗滝」
「かもしれんな」
「よっし!それじゃ早く抜いてみな!」
炭治郎は日輪刀を握ったまま困惑している。
「日輪刀は別名『色変わりの刀』といわれている、持ち主によって刃の色が変わるのだ」
師匠の一言に納得がいった炭治郎はさっそく日輪刀を鞘から抜いた。
「どんな色になるのかな?」
「ええ、楽しみです」
しばらく見ていると日輪刀の刃が黒く変色した。
「黒ッ!?」
「黒いな・・・」
「え!?何ですか、その反応!?」
「何か不吉なことでも!?」
鋼鐵塚が不機嫌そうに、鱗滝師匠が歯切れが悪そうに反応したので炭治郎と霧香は驚愕。
「『不吉』というわけでもないのだが・・・あまり見ないな、漆黒は。お前の方はどうだ?霧香」
「あ、はい」
霧香も日輪刀を抜いてみる。
「あ・・・・」
刃は透き通る白に近い灰色に染まった。
「これは・・・白?灰色?」
「これもまた珍しい色だな」
「え?あまり見ません?」
「『見ない』というよりは『初めて』だな、ここまで刃が『全面的に白く透き通る色』に近いのは・・・」
「キ――――――――ッ!」
「「!?」」
「俺は鮮やかな赤い刀身が見れると思ったのに~~ッ!!クソ―――――ッ!」
鋼鐵塚は炭治郎にタックルして何やら締め技をかけていた。
「いたたたっ!危ないッ、落ち着いてください!あなた何歳ですか!?」
「三十七だッ!」
〈・・・・意外と年いってるだ〉←失礼
そこへ炭治郎の鎹鴉・天王寺松衛門がやってきた。
「カアァ!竈門炭治郎ォ!北西ノ町へェ向カエェ!!鬼狩リトシテノォ、最初ノシゴトデアル!!」
「うおおっ!?鴉が喋ってる!!」
〈そういえば連絡用とか言ってたっけ・・・あの双子ちゃん〉
藤襲山の案内人の女童のことを思い出す霧香。