第37話 それぞれの在り方
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「このっ・・・出来損ないの裏切り者のくせにっ!!」
「何とでも言え、お前こそ自制心のないガキめ」
「!」
「お前よりも霧香の方が美しい、あの方の支配よりも五大呪術家の支配の方が心地いい」
「黙れっ!欠陥品があぁ――!!」
堕姫が飛び上がる。
ポン!ポポン!!
腹の鼓を打って空中に斬撃を飛ばす。
「こんなものっ!」
体を捻り避ける堕姫だが・・・。
「!」
ドゴッ!!
空中で禰豆子の蹴りを受け、屋根に体を打ち付ける。
「っ・・・!この小娘!!」
腹立たしい、腹立たしいっ・・・、あの方と自分をこんな屈辱を与えているあの鬼たちが憎い。
「ヴ―――ッ!」
禰豆子が突っ込んで来る、膝蹴りを喰らわせる気だ。
「蹴るしか能がないのか!この雑魚鬼がっ!」
堕姫の帯が禰豆子の足を切断し、そのまま叩き落とす。
「つっ!」
「響凱、こっちはいいから禰豆子ちゃんを助けて!」
「お前もうるさいっ!」
「!?」
霧香に堕姫が帯を伸ばす、しかしそれは響凱が受けたことによって逃れる。
「響凱!」
切断された響凱は屋根の下に落ちていく。
「フフフ、所詮は雑魚ね・・・待ってなさい、あの二人を始末したら次はアンタたちよ」
堕姫はスッと下に降りていく。
「始末してやります、嬲り殺してやりますわ・・・あなたの望みのままに」
楽しそうに笑う堕姫。
ズリズリとそれぞれ体を引きづっている響凱と禰豆子。
「弱いわね、大して人を喰っていない・・・何であの方の支配から外れたのかしら?
響凱も人を喰わなくなってから力が弱くなったんでしょう、可哀想に。
胴体が泣き別れになって・・・あんまり動かない方がいいわよ、アンタたちみたいな半端者はそれだけの傷を負ったら簡単に再生なんかできないんだから」
「それはどうかな・・・」
響凱が這いずりながらも顔を堕姫の方に向ける。
「強がらなくていいのよ、アンタたちは帯の中に閉じ込めて日に当てて殺してやるわ。
どうせ夜の中じゃ鬼は死なないんだから、鬼同士の殺し合いなんてやっても時間の無駄なのよ」
「強がりなどではない・・・」
響凱が立ち上がった。
「なっ・・・」
「娘、お前も起きろ」
「!?」
気付くと禰豆子も起き上がっている。
〈ちょっと待って――・・・何でよ?何で再生できてるのよ?
切断したのよ?女の方は足も腕も・・・響凱は四肢全体を切り落としたのに――・・・何でこんなに再生が早いのよ!?〉
「人を喰わずとも強くなれるのだ、小生は使役鬼・・・主のためにこの身を尽くす!
波流門鬼術・『波爪水面打ち(はづめみなもうち)』!」
ギャンギャンギャンッ!!
「そんなもの!」
水泡を帯で叩き割るが、その飛沫が爪の攻撃に変化する。
〈水の爪ッ・・!〉
何なのだ、この力は――・・・!
そしてあの再生力の速度、自分たち上弦の鬼にも匹敵する。
一旦、距離を取る堕姫。
「何よ、何なのよ・・・アンタたちは!」
バキンッ!
「!?」
禰豆子の口の竹の轡が割れた。
〈何、この圧迫と威圧感は・・・急に変わった〉
「グルルルルッ!」
禰豆子の移動速度が上がる。
〈馬鹿の一つ覚えか!今度は首を刎ね飛ばしてやるわ!〉
また足を斬り飛ばして、禰豆子の頸に帯を伸ばした堕姫だが・・・。