「あの子も鬼殺隊？！」

「な、何であんな頓珍漢な格好してんの！？」

「わかんないです～～！！」


「あらあら、また居眠り戦闘なのね～！でも助かるわ！」



グルグルグルッ！！



棍棒・・・いや槍を回転させる琴乃。


「鋼の呼吸・捌の型―――・・・『ソハヤの矢車』！」



伊之助の刀よりも攻撃範囲の広い槍、人間が囚われている場所を上手く避けて帯の体を割いていく。


〈なんなの、コイツらは！この猪もこの黄色いガキも・・・その怪力女も！それに今、別の音がした！
落雷のような音はあの黄色い髪鬼狩りだ、でもそれとはまた別の破裂音ッ！もう一つは――・・・〉








ドゴオォン！！




琴乃の拳の音とはまた違う轟音とが響き、巨大な風穴が頭上に空いた。

〈ち、地上から何したら地下まで穴が開けられるのよ！？あの怪力娘よりも遥かに大きい・・・あんな穴を！〉

帯は恐怖し、息を吐く。

「何だァ・・？」



「「っ・・・！」」


「・・・来ましたね、お二人さん」


琴乃は気配で気づいたようだ。


「光の呼吸・弐の型―――・・・『走り陽』！」



アカリの細かな斬撃が人間が抜けた後の帯を細切れにする。


「須磨、まきを」

「「・・・・」」

「遅れてすまなかった」

自分の大好きな、心で叫んでいた人の背中が目の前にある。

「こっからはド派手にいくぜ！！」








音柱・宇随天元――・・・罷り通る！！







続く