第33話 お披露目
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「どうしてここに・・・?」
「要を通して海野家に聞いた、宇随と一緒に任務についていると」
杏寿郎は酒を飲んで一息つく。
「しかし、もどかしいな」
「え?」
「遊女姿とはいえ君が美しい着物を着ている、しかしそれを間近で見るのはあと二回通わねばならない。
今もこの距離で、しかも蝋燭の薄暗い中で見ることしか叶わない、これを『もどかしい』と言う他ないだろう」
「煉獄さん・・・」
「だが心配するな、君の今後の時間は俺が全て買い取る」
「買い取る?」
「女将と交渉して『藍雪新造の馴染み客になる』ことを許してもらった」
「でもお金がっ・・・!」
「金子のことは心配するな、これでも稼ぎは君よりも上だし、今まで蓄えてきたものもある。
好きな女性のための使うのだ、本当に気にするな」
ニッコリ笑いかけてくる杏寿郎に思わず笑みを浮かべる。
「やっと笑ったな」
「・・・・フフフ」
薄暗い中でも霧香が笑ったのは杏寿郎にも分かったようだ。
その夜、杏寿郎はときと屋に泊まり、翌朝帰って行った。
「霧香さん」
「あ、炭治郎」
「言ったでしょう?大丈夫だって」
「炭治郎は知ってたんだね」
「はい。昨日の夜、客引きをしていたら煉獄さんが来て俺に声をかけてきたんです。
どうやら伊之助から事情を聞いたみたいで・・・荻本屋に辿り着くまでも時間がかかったみたいです」
「そう、他には何か言ってた?」
「何でももう二人連れがいるとか・・・」
「連れ?」
一方、天元の方は・・・。
「宇随・・・」
ビクッ!
聞き覚えのある声に振り向くとそこには鬼よりもすごい気迫と表情をした杏寿郎、行冥、無一郎がいた。
「お前ら、何でここに・・・」
気配を消して廓内に侵入していた天元にとって三人の出現は予想外だった。
何より華陽隊が関わっていたので任務の話は伏せていたのだ。
「晴哉殿から聞いてきたのだ、霧香や他の二人にも会って来たぞ」
「そ、そうか・・・三人ともうまく潜入してるようだから問題なかっただろう?」
「ああ、なかった・・・だがな」
杏寿郎が天元の胸倉を掴んだ。
「俺の大事な人にあんなことをさせてことは任務が終わった後で返してもらうぞ?いいな?」
杏寿郎の気迫が怖い。
「宇随」
「宇随さん」
「!?」
それは行冥、無一郎も同じことで三人からの圧にすっかり小さくなってしまった天元。
「僕も今回のことは良く思ってないから、アカリにもしものことがあったら責任取ってね」
「琴乃も黒鉄家の大事な預かり人だ、度の過ぎた行いをしてもらっては困る」
「お前らな、鬼殺隊の仕事に危険は付き物だってのはわかってるだろうが。
あの三人も承知の上でついてきたんだ、身売り娘としても自分からやったことだぜ?
それにずっといるわけじゃねーんだから・・・」
「「「だから?」」」
「・・・・・」
三人の後ろから般若の顔見える。
「わ、わかった・・・とりあえず落ち着けって」
これには長年、柱として肩を並べてきた天元も若干腰が引き気味である。
続く