第33話 お披露目
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「どうしたのだ、煉獄・・・遊廓などお前が今まで行くようなところではなかっただろう」
「うん・・・煉獄さんがそんなこというなんて意外だね」
「俺が行きたいわけではない!華陽隊の三人が宇随と一緒に遊廓へ潜入してるんだ!」
「「!?」」
華陽隊と聞いて二人の空気が変わる。
「それは本当か?」
「ああ、海野家から聞いたのだ!宇随のことだ、霧香たちを遊女として潜入させているに違いない!」
グッと拳に力を込めて言い放つ杏寿郎。
「それが事実であれば確かめぬわけにはいかぬな」
「うん・・・でも、どうするの?僕たちは指令を受けているわけでもないし・・・」
「うむ!このまま普段着で向かう!我々は客として入り込むのだ!」
「しかし三人が入り込んでいる廓は分かるのか?」
「うっ・・・それは」
「それにまだ十四の時透を連れて行くのは賛成しかねるな」
「僕は行くよ」
「「!」」
まさか無一郎が自分から言い出すとは・・・。
「二人は何と言おうと僕は行くから」
そう言って無一郎は部屋を出て行った。
「ま、待て!時透!」
「仕方あるまい、煉獄、行くぞ」
来訪したのは自分だが二人の方がさっさと行ってしまったので遅れながらもついて行く杏寿郎だった。
―――――――――――――――
「・・・・・」
女将の計らいでときと屋の新造として昼店に出ることになった霧香。
おしろいを塗って、眉や目じりに化粧を施し、紅を注す。
「新造、入ります」
「どうぞ」
襖を開いた向こうには炭治郎がいた。
「あら、炭治郎」
「つっ・・・」
炭治郎は新造姿で化粧をしている霧香を見てポーッとしていた。
「どうしたの?」
「っ!///い、いえ!そろそろ昼見世が始まるので女将さんが声をかけてきなさいって!///」
女性は着ているものや化粧だけでこんなにも変わるものなのかと炭治郎は驚いていた。
「ありがとう」
簪を挿しながら返事をする霧香。
「炭治郎、妓夫の仕事はどう?」
「は、はい!お兄さんたちもよく教えてくれます!」
「そう、良かったね」
炭治郎が楽しそうにしているので一安心している。
「ねえねえ、聞いた?」
「?」
その時、廊下の方でひそひそ話が聞こえた。
「京極屋の女将さんが窓から落ちて死んじゃったんだって・・・怖いね、気を付けようね」
「最近は足抜けしていなくなる姐さんも多いしね、怖いね」
〈足抜け・・・〉
足抜けとは借金を踏み倒して廓から逃げる行為のことだ。
遊女は廓に買われている身である、つまり廓に借金をしているのだ。
そのお金を廓で働くことで返済していく、その期間を年期といい、年期を明けたら晴れて遊女は自由の身になるのだ。
しかし中には廓の生活が辛くて逃げる遊女たちもいる、そして足抜けに失敗をした遊女は厳しい仕置きをされるのだ。
遊廓を出る手段は病にかかるか死亡もしくは見受けされた時しかない。
華やかな世界でも裏では辛いものなのだ。
「この間だって須磨花魁が・・・」
〈須磨?〉
炭治郎を見ると彼もあの名前は耳に入っていたようだ。
「霧香さん、須磨さんって宇随さんの・・・」
「うん」
支度の終わった霧香は立ち上がってひそひそ話をしていた禿に声をかける。
「ちょいと」
「あ、藍雪新造!」
「須磨っていう花魁がいたの?」
「は、はい!でも、ついこの間いなくなって・・・みんなは足抜けしたんじゃないかって言ってて」
すると近くの襖が開いた。