第32話 蝶屋敷人攫い騒動
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「奥様は三人、もう怪しい店は絞ってあるんですか?」
「ああ、ちょうど三つにな。だから三人バラバラに潜入してもらっている。
華陽隊のお前らにも同じように三か所に分かれて潜入してもらう、そこで俺の嫁と合流して情報を得る。
『ときと屋』の須磨、『荻本屋』のまきを、『京極屋』の雛鶴だ。丁度三組に分けられるから売られる娘と妓夫になる男の役割を担ってもらう」
「あの『妓夫』って何ですか?」
「遊廓に男手のことだよ、客の呼び込みや用心棒、未払いのお金の集金、その他雑用が仕事なんだよ」
「霧香さん、詳しいですね」
「うん・・・まあ、知識としてね。教えられるんだよ」
「でもよ~、嫁、もう死んでんじゃねえの?」
ドゴッ!!
伊之助の鳩尾に天元の拳が食い込んだのはい言うまでもない。
「ご入用のものをお持ちいたしました」
「どうも」
ノックダウンしている二人を余所に天元は予め準備するように頼んでおいたものを藤の花の屋敷の者から受け取り、霧香の目の前に置く。
「お前らは身売りされる女だ、それらしい恰好をしてもらう」
そう言って箱の中から取り出したのは町娘が着るような着物と灰や泥の包んだ袋だ。
「遊廓に売られるのは気立ての良さそうな娘だ、田舎から出たことにするから。
着物に着替え終わったら髪や顔を汚せ、地味な田舎娘に見えるようにな」
「は、はあ・・・」
すると霧香は屋敷の人を呼びつけた。
「すいません、もう少し土と灰もらってもいいですか?」
「おや、足りませんでしたか?」
「はい、袋ではなく樽でもらえると助かります」
「「「樽!?」」」
炭治郎たちが目を張る。
「だって『田舎娘』の設定なんですよね?それに炭治郎たちも変装するんだよ?」
「「「へ?」」」
「妓夫になるなら私たちと一緒に廓(くるわ)に拾ってもらわないと」
「「「あ・・・」」」
「というわけで私たちだけじゃなくて君らも汚れてもらうので『樽』でお願いします」
その後、土と灰の入った樽をそれぞれ用意してもらい着替え開始。
しかし着物を着たまではよかった、その後、庭に連れ出された。
「よ~し、じゃあ三人ともこっち向きなさ~い」
「「「?」」」
振り向くと樽から桶でそれぞれ灰と土を掬った琴乃とアカリ、霧香が近寄ってきて三人の頭の上から灰をぶっかけた。
「ぎゃああぁぁぁ!!」
「ぶっ!!」
「えええぇぇ!!」
「口に入るよ」
「「「!」」」
霧香に言われて口を急いで閉じる三人。
「さっきも言ったよう『田舎者』に化けるんだから頭の先から足の先まで汚れてないとおかしからね。
どうせ遊廓に入れば綺麗にしてもらえるから心配しなくていいよ」
そして容赦なく灰をまたぶっかけて、さらに土を手で掴んでぶつけてくる。
「あだっ!」
「ひィィッ!!」
「霧香さん、これは少しやり過ぎなんじゃッ!」
「変装のためだから我慢して」
「ええええぇぇぇっ!!?」
「よし、いいぞ~!どんどんやれっ!」
何気に見ていて楽しんでいる天元。
「派手に汚れろ、その方が身売りさせるにはちょうどいいぜ!」
「アンタ、最低だなっ!」
「善逸、よそ見してんじゃないわよ!」
「ぎゃああぁぁぁ!!」
なんだかんだで華陽隊により散々汚された三人、おかげでしっかり農民あがりの少年の出来上がりである。
ちなみに華陽隊の三人は自分で着替えて、灰かぶって土で汚してた。