第2話 最終選別
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「うわァァァ!!」
そこへ受験者の一人が走ってきた。
「何で大型の異形がいるんだよ!聞いてないッ、こんなの!」
ズルズルズル・・・・
受験者を追いかけて霧香と炭治郎が感じ取った『何か』が迫ってくる。
ソイツは受験者の死体を掴んでいる。
「アアアア~~~ンン・・・」
体中に手という手が絡んでいて頭がどこだか判別できないソイツは口らしき場所を開けて死体を喰った。
「ギャアアアッ!!」
喰い終わったソイツは食われた仲間を見て腰を抜かして動けない受験者の足を掴む。
「うわあァァァ!!助けてッ――!!」
「っ!水の呼吸・弐の型!」
炭治郎は飛び上がって空中で身体を回転させる。
「『水車(みずぐるま)』!!」
手を切り落としたことで受験者は命拾いする。
「・・・・?」
腕を斬られたソイツは炭治郎を見るとニヤリと笑った。
「また来たな・・・俺の可愛い狐が」
後ろから霧香もやって来る。
「もう一匹いるのか~~!今夜は良い夜だ!」
ギョロギョロと二人を見る。
「お前は鬼か?」
「ああ、そうだ!俺は『手鬼』だ、ヒヒヒヒッ!
ところで狐小僧、狐娘、今は明治何年だ?」
「『明治』?何年前の話をしている?今は『大正時代』だ」
「『たいしょう』・・・?」
手鬼の空気が変わる。
「アアアアアア!年号がァ!!年号が変わっている!!
まただ!!また!!俺がこんな所に閉じ込められている間にッ!アアアアアアァァ!!
許さんっ!許さんんん!!鱗滝め、鱗滝め鱗滝めえぇぇ!!」
「どうして鱗滝さんを・・・」
「知ってるさァ!!俺を捕まえたのは鱗滝だからなァ!
忘れもしない四十七年前、アイツが『まだ鬼狩り』をしていた頃だ、江戸時代・・・慶応の時代だった!」
「う、嘘だ・・・そんなに長く生きている鬼はここにはいないはずだ!」
助けられた受験者が驚愕している。
「ここには人間を二、三人喰った鬼しか入れられていないんだ!選別で斬られるのと・・鬼は共食いするから!」
「ヒヒヒヒッ!でも俺は生きている、ずっとな・・・藤の花の牢獄で五十人は喰ったなぁ、人間のガキどもを」
「「!?」」
基本的に鬼の強さは喰われた人間の数に比例する、喰った数が多ければ多いほど力は増し、肉体が変化し、妖しい術を使う。
「十二・・・十三・・・」
手鬼は数を数えている。
「十四」
炭治郎を指す。
「そしてお前が『十五』だ」
霧香も指される。
「何の『数』だ?」
「俺が喰った『鱗滝の弟子の数』だよ、アイツの弟子は『みんな殺してやる』って決めてるんだ」
「炭治郎と私を含めて十五人も喰ったのか?」
「ああ、そうさ。
そうだなァ、特に印象に残っているのは『二人』だな、あの二人。
一人は珍しい毛色のガキだった、一番強かった、宍色の髪をしてた、口に傷がある。
もう一人は花柄の着物で女のガキだった、小さいし、力もなかったが、すばしっこかったなァ」
「錆兎に真菰・・・二人はもう死んでいたのか・・・?」
「ああ、そうだ。
お前たちがしているその狐の面・・・それが目印なんだよ。
鱗滝が彫った面の木目は覚えてる、アイツが着けた天狗の面と同じ彫り方だ。
『厄徐の面』とか言ったか?それを付けているせいでみんな喰われたんだ、みんな俺の腹の中だ、鱗滝が殺したようなもんだ!」
手鬼は愉快そうに語る。
「そういえば女のガキはこれを言った時に泣いて怒ってたなァ!フフフフフッ!
その後、すぐに動きがガタガタになったからなフフフフッ!手足を引きちぎってやったァ!」
「うああァァ!!」
聞くに堪えなかった炭治郎が手鬼に斬りかかったが、手を斬るのに手一杯で頸には届かない。
しかも斬るのに間に合わず、手に弾かれふっ飛ばされて木に激突し、気を失う。