第2話 最終選別
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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藤襲山――
私は鱗滝師匠の許可を得たことで最終選別に参加をすることができた。
参加者は自分を含めて二十数名。
紅い鳥居をくぐると藤が咲き乱れている。
「神秘的・・・藤の花ってこんなに綺麗だったっけ?」
「何を悠長に眺めているのよ!」
「!」
急に声をかけられて立ち止まる。
声をかけられた方を見ると長い黒髪を三つ編みにした小柄の女の子が両手を腰に当ててこちらをキリッと見つめていた。
「あ、焔家の・・・」
「『アカリ』よ!焔アカリ!焔家は私を含めて四人子供がいるの、焔家だけで呼ばないで!」
「あ、そうだね・・・ごめんなさい」
「フン!あなたは海野家の霧香さんよね?お父様から聞いてるわ。今回、呪術一門から最終選別に出場できたのは三人よ、私とあなたと・・・」
「私ね」
「「!」」
また声がかけられた、振り返ると薙刀を持って頭にリボンをつけた女性が立っていた。
「私は黒鉄琴乃、よろしくね。焔アカリちゃん、海野霧香ちゃん」
「黒鉄・・・もしかして権現門黒鉄家の?」
「ええ、あなたとは初めてね、霧香ちゃん。私も『遅咲き』なの、生き残ったら仲良くしていこうね」
「は、はあ・・・」
手を差し出されたので奇妙な気持ちを持ちながらも握手を交わした。
「『仲良く』ね~・・・はあ、勝手にやってなさいよ、私の邪魔はしないでよね!」
アカリは手を振って遠ざかっていった。
「あの・・・霧香さん」
「『琴乃』でいいわよ、そんなに年齢変わらないし」
「じゃあ・・・琴乃、アカリさんって私より年下に見えるんだけど・・・」
「ああ、だって十五歳だもの」
年齢を聞いて納得してしまった。
〈どーりで・・・〉
「この中だと私が一番年長者かな、二十歳だし」
「二十歳!?見えない・・・」
「あら、ありがとう。
そう言ってもらえるのは嬉しいわ、今日からお互いに頑張りましょうね、『初めまして』の日が『さよなら』の日になるなんて嫌だもの」
ニッコリ笑って去って行く琴乃。
「・・・・・」
その背中を霧香は見ていた。
「『初めまして』の日が『さよなら』の日か・・・」
周囲を見回す霧香。
「そういえばここにいる人たちって『初めまして』なんだよね・・・生き残らなければ、一緒にはいれないんだよね」
生き残らなければ・・・ここにいる人たちと『仲間』としてまた会うためにも。
「あ、あの・・・」
「?」
『今日はよく声をかけられる日だな』と思いながら振り向くとそこには一人の少年が立っていた。
少年の頭には狐の面がついている。
「厄徐の面・・・」
「は、はいっ!竈門炭治郎ですっ!」
ピシッと『気を付け』をした状態で立っている。
「師匠から聞いてるよ、弟弟子が参加するから合流したら助けてやれって」
「はい!よろしくお願いします!!」
「・・・・・・」
調子が狂う。
「緊張してる?」
「あ・・・はい、少し・・・」
すると霧香はポンポンと炭治郎の両肩を叩く。
「つっ?!」
「力を抜いてー・・・、今日から七日間は鬼と人間との『命と命の奪い合い』なんだから、姉弟弟子とはいっても助けるのに限度も出てくるから」
「・・・・」
「男でしょ、しっかりしろ」
「はいっ・・・」
「「皆さま、今宵は最終選別にお集まりくださってありがとうございます」」
炭治郎を勇気づけたところに可愛らしい女の子の声が聞こえてきた、紅い鳥居の前には白と黒の髪にそれぞれ藤の花を挿した顔のそっくりの女童が提灯を手にして立っていた。
「この藤襲山には鬼殺の剣士様方が生け捕りにした鬼が閉じ込められており、外に出ることはできません」
「山の麓から中腹にかけて鬼どもの嫌う藤の花が一年中、狂い咲いているからでございます」
「しかし、ここから先には藤の花は咲いておりませんので鬼どもが自由に動けます。
この中で七日間生き抜く」
「それが最終選別の合格条件でございます、では行ってらっしゃいませ」
最終選別・・・開始――――