第26話 生存
名前変換
この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
詳しくは設定、注意書きをお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「俺の鬼たちは自分の血を人間に使うことで止血や内臓負傷を回復させることができる。
五大呪術家の鬼は獣肉を喰っているから人体への負荷が最小限で済む。
霊力を力の根源にしているからそもそも害悪にはならねえ」
「そうなんですか・・・?」
「まあ・・・霧香の内臓機能が完全に止まってたら無駄になっちまうがな」
「!」
つまり霧香が死んでいたら助かる見込みはないということだ。
〈頼むっ・・・!霧香さんの心臓、まだ動いていてくれ!〉
炭治郎は願わずにはいられない。
「那津蒔様、大丈夫です。霧香様の心臓は微かにまだ動いています」
「よし、そしたら紅虎に応急処置は継続させる。黒椎は煉獄の方を頼む」
「あいよ」
杏寿郎の様子を見る黒椎。
「こっちも何とかなるぜ、任せな」
杏寿郎にも応急処置を開始する黒椎。
霧香と杏寿郎が生きてる、助かる―――
絶望から希望が見えた、炭治郎は安心してその場に膝をついた。
「ったく、兄貴の言った通りだったな・・・椛の占いも当たっちまうしな。
霧香、あんまし兄不幸するといくら俺でも怒り通り越して泣くぞ」
那津蒔は霧香の額をペシンと叩く。
「『兄不幸』って・・・じゃあ、あなたは・・・」
「まあ、そういうこった」
「那津蒔殿!」
声に振り向くと橘文様の羽織を着た男がやってきた。
「おう!待ってたぜ!」
「妹御は?」
「今、術で止血と内傷修復をしているところだ」
「そうですか・・・でも修復はまだ時間がかかるでしょう、すぐに我が一族の者へ処置を代わります」
「頼む、手術の手配は?」
「すぐにできるとは言えません、何せあの顔色、相当血を流しています。
輸血分の血液が足りるかどうか・・・妹御はあなた方がいる、しかしもう一人の彼は・・・」
香炉家の男は杏寿郎を見た。
「そのことなら大丈夫だ、血は十分にある」
「本当ですか?」
「ああ、もう手配済みだ」
「でしたら手術可能です、搬送した後にすぐに始めましょう」
男は部下に霧香と杏寿郎を運ぶように指示する。
「ガキ」
「!」
「霧香と杏寿郎は助かる、いい加減その情けねェ顔を戻せ」
「うわわっ!」
黒椎が炭治郎を抱え上げる。
「戻るぞ」
「「はっ!」」
炭治郎を抱えたまま三人は朝日が昇るギリギリにその場を去った。
続く