第1話 雪の剣士
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「霧香」
「はい」
「お前に最終選別を受けることを許可する」
「!」
「お前もわし相手に己の呼吸で挑み、技を鍛えた、もう実践に出ても良い頃だろう」
「・・・・はい」
そう言うと師匠は刀を一振り、私に手渡した。
「それは日輪刀という、鬼の急所が頸なのはもう知っているな?」
「はい」
「通常の刃物で鬼の頸を斬っても殺せない、これからお前が受ける最終選別を通り、合格し『鬼殺隊』と呼ばれる『鬼を狩る組織』に属することになる。鬼殺隊は特別な鋼で刀を造り、それを使用して闘っている」
「それが・・・」
「そう、日輪刀だ」
これが鬼殺隊が実際に使っている刀。
「そしてそれは・・・真菰の形見だ」
「!」
「あの子と一緒に行ってくれるか?」
「・・・はいっ」
〈真菰・・・あなたと一緒に戦うよ、一緒に進もうね〉
日輪刀を握りしめる。
「それからこれを・・・」
師匠は狐の面をくれた。
「『厄徐の面』だ、わしからの御守りとして持っていけ」
「ありがとうございます」
その場に深々と頭を下げた。
そこで私はある質問を投げかけた。
「師匠、一つお聞きしたいのですが・・・」
「何だ?」
「『錆兎』という少年に心当たりはありますか?」
「!」
その瞬間、師匠の空気が変わった。
「お前・・・何故、その名を・・・」
最初は驚いていた師匠は何かを察したのだろう、彼の正体を教えてくれた。
「錆兎はお前と真菰の兄弟子だ、だが五年以上前に行われた最終選別試験で亡くなっている」
「・・・そうでしたか」
薄々は感じていたが、やはり彼も『魂』の一つだったようだ。
「私が『雪の呼吸』を派生するきっかけをくれたのは真菰とその錆兎という少年の魂です。
彼らは私を見守り、いつもそばにいてくれました。四年前のあの日、彼らがいなければ私は自害していました」
「・・・そうか」
「でも、最終選別を終えるまで私は死にません。そして彼らと一緒に闘ってきます」
錆兎や真菰の道を私が彼らと一緒に通過してみせる、私の背中にはいつも彼らたち兄弟がいるのだから。
そして生きて帰ってきます、あなたに胸を張って『ただいま』と言えるように。
海野霧香、十七歳・・・最終選別が行われる藤襲山(ふじかさねやま)へ、いざ出陣!
続く
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