第24話 二輪
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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ドンッ!
急に列車が揺れたので炭治郎は体勢を崩した。
〈何だっ!?鬼の攻撃か!?〉
「竈門少年!」
揺れの衝撃で転んでいる炭治郎の目の前に杏寿郎と霧香がやってくる。
「煉獄さん!霧香さん!」
「ここまで来るまでにかなり細かく斬撃を入れてきたので鬼側も再生に時間がかかると思うが、余裕はない!手短に話す!
この汽車は八両編成だ、俺と海野少女が後方の五両を守る!
残りの三両は黄色い少年と竈門妹が守る、君と猪頭少年はその三両の状態に注意しつつ鬼の頸を探せ」
「え!?でも今この鬼は・・・」
「どのような形になろうとも鬼である限り急所(くび)はある!!俺たちも急所を探りながら戦う、君も気合を入れろ!」
杏寿郎の勢いに圧倒されている炭治郎。
「炭治郎」
「・・・?」
霧香が肩に手を添える。
「頑張って、炭治郎ならできる」
「は、はいっ・・・!」
「うむ!では頼んだぞ!」
ドン!
杏寿郎は霧香の手を引いてもの凄い速さで後方の車両へ向かった。
〈凄い・・・!見えなかった!煉獄さんたちが移動した揺れだったのか・・・〉
驚いていたのは炭治郎だけではなかった、霧香もその一人だ。いくら炭治郎より修練を積んでいても柱の移動速度に必死について行っている。
〈さすが柱っ・・・呼吸の極め方が並外れているっ〉
後方の五両に到着した後、杏寿郎が奥の三両、手前の二両を霧香が守ることになった。
「どうした!海野少女、君の力はこんなものか?」
煽ってくる杏寿郎に少しムッとはしたものの反論はしない。
自分はまだ未熟だ、でも未熟だからといって諦めて良いわけがない。
人は成長する、幾つもの経験を経て、自分の力を磨き、極められる。
〈集中しろ、心を乱すな・・・〉
狭霧山で真菰や鱗滝としていた鍛錬を思い出す。
『心が揺らぐ時、技も揺らぐ。
霧香、するべきことをが決まれば流れる力を注ぐのだ、お前のその力(呼吸)をな』
〈私が今するべきことは・・・〉
フウゥゥ――・・・
〈この汽車に乗っている二百人の命を守る事!!〉
「雪の呼吸・漆の型――・・・『星氷柱(ほしつらら)』!」
肉片を突き、壁を足場に連続で突き攻撃をくらわせる。
「うむ!良い攻撃だ!俺も負けてられんな!」
――――――――――――――――
それぞれが車両を守っている中、炭治郎は伊之助が突き止めた鬼の頸の場所へ向かっていた。
急所(首)は先頭車両、石炭を燃やしている場所だ。
「見つけたぜ!鬼の急所ォオオオ!」
伊之助は一番に乗り込むが魘夢の手が襲ってくる。
〈キモッ!!手、多っ!!〉
汽車と融合したためか手の数が半端なく多い、これでは・・・。
〈しまっ・・・〉
「水の呼吸・陸の型!『ねじれ渦』!!」
不用意に突っ込んで捕まってしまった伊之助を炭治郎が助け出した。
「大丈夫か!?伊之助!」
「余計な心配すんじゃねえ!俺は親分だぞ!!」
トンチンカンな返答をしてくる伊之助をスルーして炭治郎は匂いを探る。
〈この下だ!〉
自分たちの真下、ここが鬼の匂いが一番強い。
「伊之助、この下だ!」
「俺に命令すんじゃねぇ!!」
文句を言いつつも型を取る伊之助。
「獣の呼吸・弐の牙!『切り裂き』!!」
床を裂いて見えたものは『骨』だ、魘夢の頸の骨。
みっしりと筋肉に埋もれた状態で脈打っている。
炭治郎は『滝壺』で切断しようとするが複数の手に邪魔をされてしまう。
しかも切断された手は時間かかることなく再生してしまう。
これでは攻撃しても『骨を表面に出す』のが精一杯でとても『切断』までには至らない。