第23話 悪夢
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「そしてもう一つ・・・煉獄さんに聞きたいことがあって」
「何だ?言ってみろ」
「俺の父のことなんですが・・・」
「君の父がどうした?」
「病弱だったんですけど・・・」
「病弱か!」
「それでも肺の凍るような雪の中で神楽を踊ることが出来たんです」
「そうか!それはよかった!」
〈何だろう・・・この二人の凸凹具合は・・・〉
会話を聞いて苦笑する霧香。
「あの・・・!」
「何だ?」
「『ヒノカミ神楽・円舞』、咄嗟に出せたのが子供の時に見た神楽でした・・・その、煉獄さんが知っていることがあれば教えてもらいたいと思って」
「・・・・うむ、だが知らん!
『ヒノカミ神楽』という言葉も初耳だ、君の父親がやっていた神楽が戦いに応用できたのは実にめでたいが、この話はここで終わりだな!」
「ええ・・・あの、ちょっと、もう少しっ・・・!」
ぶっちぎりで話を終了させられてしまった炭治郎はアタフタする。
「俺の継子になるといいっ!面倒をみてやろう!」
「待ってください!そしてどこを見てるんですか!?」
〈話がぶっ飛び過ぎてますよ・・・煉獄さん〉
心の中でため息をつく霧香。
「炎の呼吸は歴史が古い、『炎』と『水』はどの時代にも柱が存在していた。
『炎』、『水』、『風』、『岩』、『雷』が基本の呼吸だ、他の呼吸はそこから枝分かれしてできたものだ。
ちなみに『霞』は『風』から派生している。
溝口少年、君の刀は何色だ?」
「俺は『竈門』です!刀の色は黒です」
「黒刀か!それはきついな、ハハハハハッ!」
「『きつい』んですか?」
「これまで黒刀の剣士が柱になった者を見たことがない、更にどの系統を極めればいいのかもわからないと聞く」
そこで初めて『刃の色でどの呼吸の系統を極めればいいのかわかる』というのを聞いた炭治郎と霧香。
「俺のところで鍛えてあげよう!もう安心だ!」
ズルッ・・・
〈やっぱり、ズレてる・・・〉
結局はそこに落ち着くのかと脱力した霧香。
「ぶはははっ!!速ぇぜ!」
「?」
杏寿郎と炭治郎のやり取りの最中、伊之助の声が聞こえたので目を移すと列車の窓から身を乗り出そうとしているではないか。
それを善逸が必死に止めている。
「危険だぞ、二人とも。いつ鬼が現れてもおかしくないんだ」
その言葉に霧香を覗いた三人の動きが止まる。
「嘘っ!鬼、出るんですか?」
「出る!」
「出んのかいっ!!ギャアアア――ッ!!
『鬼の所に移動してる』んじゃなくて『ここ(列車内)』に出るのかーいッ!!」
「あれ?聞いてなかったの?」
「聞いてませぇぇ―――んッ!!」
「この短期間に既に四十人の行方不明者が出ているの、この列車の中で」
「イヤアアアァァァ―――!!」
「隊士を送り込んだがいずれも消息を絶っている、だからに柱である俺が来たんだ」
「なるほどね!!降ります!降りま――すっ!!」
「無理だよ、善逸くん、この列車目的地までは止まらないから」
「うわああァァ―――!!そんな~~っ!!あばばばばっ!!」
〈怖がりは相変わらずなんだね・・・〉
頼りないもののいつもの反応で何よりだ。
「切符、拝見します・・・」
そこへ車掌がやってきた。
「なんですか?」
「車掌さんが切符を確認して切り込みを入れてくれるんだ」
そう言って杏寿郎は手慣れた手つきで切符を渡す。
「拝見しました」
次に霧香が見せると切符に切り込みを入れられる、炭治郎たちもそれに倣う。
「「・・・・」」
「つっ・・・」
匂いが変わった。
「車掌さん、危険なので下がっていてくれ」
杏寿郎が立ち上がった。
「火急のこと故、帯刀は不問にしていただきたい」
車内の灯りがチカチカと揺らぐ、そして・・・。
「グルルルル・・・」
鬼が現れた。