第21話 下弦の鬼の解体
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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出来るだけ遠くへ、逃げ延びれば何とかなると考えた・・・しかしその望みも儚く散った。
「もはや十二鬼月は『上弦のみ』で良いと思っている、下弦の鬼は解体する」
逃げたはずの自分は無惨の手の中にある、しかも首だけの状態で・・・。
「最期に言い残すことはあるか?」
無惨は下弦の弐を見た。
「わ、私はまだお役に立てます!もう少しだけご猶予をいただけるならば、必ずお役にっ!」
「具体的にはどれ程の猶予を?お前はどのような役に立てる?今のお前の力でどれ程のことが出来る?」
「血を・・・!貴方様の血を分けていただけるならば必ず私は『血に順応』してみせます!より強力な鬼となって戦いま・・・」
ゴトンッ!!
無惨は下弦の参の頸を生き残っている二人の下弦の前に放り投げた。
「何故私がお前の指図で血を与えねばならんのだ?甚だ図々しい、身の程を弁えろ」
「・・・・!違います!!違います!!私はっ・・・」
「黙れ、何も違わない。私は何も間違えない」
有無をも言わせない無惨。
「全ての決定権は私にある、私の言うことは絶対だ。
お前に拒否をする権利はない、私が『正しい』と言ったことが『正しい』のだ。お前は私に指図した・・・死に値する」
―――・・・
「最期に言い残すことは?」
下弦の弐を喰い殺した無惨は最期に下弦の壱を見た。
「そうですね・・・」
無惨の問いに対して下弦の壱・魘夢は『ホウ・・・』と頬を紅潮させていた。
「私は夢見心地でございます、貴方様直々に手を下していただけるなんて・・・他の鬼たちの断末魔を聞けて楽しかった、幸せでした」
ニッコリと微笑む。
「人の不幸や苦しみを見るのが大好きなので、夢に見るほど好きなので・・・私を最後まで残してくださってありがとうございます」
「・・・・・」
ギュルンッ!ドギュッ!
魘夢も殺されるかと思ったが無惨の取った行動は違う。
魘夢の体に細胞の針が打ち込まれた。
「気に入った、私の血をふんだんに分けてやろう」
無惨の血がドクドクと流し込まれる。
「ただし、お前は血の量に耐え切れず死ぬかもしれない・・・ただ、順応できたならば、さらなる強さを手に入れられるだろう」
血を流し込まれた魘夢は苦しみにもがき苦しむ。
「私の役に立て、鬼狩りの柱を殺せ・・・耳に花札のような飾りを付けた鬼狩りと海野霧香という五大呪術家の末裔を殺せば、もっと血を分けてやる」
そう言うと琵琶の音ともに無惨の姿は障子の奥へ消えた。
そして魘夢は別の場所に放り出された。
無惨の血にもがき苦しむ魘夢の頭の中に何かが視える・・・それは花札のような耳飾りをつけた少年、そして短い黒髪に濃い青い瞳をした少女だ。
「うふ・・うふふふ、柱とこの子供たちを殺せば、もっと血をいただけるっ・・・!夢見心地だ・・・!!」
血が体に馴染んできたのか魘夢は歓喜の表情を浮かべた。
続く