お祭り
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「……はい。できたよ」
後ろに立っていた梓が最後に、ヘアスプレーを私の髪の毛全体に吹きかけてから言った。ドレッサーの鏡越しに、目くばせされる。
「どう? 貴子」
鏡台の前の椅子に座ったまま、首を左右に振って、梓の手で丁寧にセットされた、おしゃれな髪型を堪能する。サイドを編み込んだあと、低めの位置でお団子にされたヘアスタイルは、今日の着こなしにバッチリ合っていて、私は大きくうなずいた。
「うんっ、すっごくカワイイ! ありがとう、梓」
「どういたしまして」
スプレーのキャップをはめて、ヘアアイロンをコンセントから抜いて片付けながら、梓が返事をする。
「それにしても、こんなにキレイにできるものなのね。梓なら美容師さんにもなれそう!」
「大げさだよ。ネットでちょっとやり方見ただけ」
「だとしても、器用じゃなきゃできないわよ」
「それだけが取り柄だからね」
謙遜する梓の髪型も、今日はサイドアップにして毛先が巻いてあって、とっても可愛い。可愛いし、内側にまとめた感じの髪がおしとやかなイメージで、梓によく似合っていた。
そんな入念にヘアセットをした私たちが着ているのはもちろん、この日のために二人で買いに行った、華やかな花柄の浴衣だった。
今日は、夏休み最後の土曜日。そんな今日、青道高校の近くの神社で、毎年恒例の花火大会の夏祭りがある。去年と一昨年は野球部の練習で行けなかったけれど、私たち3年生は、もう引退してしまった身。
せっかく高校生活最後のお祭りだし、夏休みが明ければ受験勉強が本格化するんだから、3年生のメンバーで遊びに行こう、という話は自然と持ち上がった。
「梓、もう時間?」
「うん、そろそろ出たほうがいいかな。思ったよりヘアメイク時間かかっちゃったね」
「二人だと楽しくって、ついね」
「それはわかるけど」
携帯電話のホーム画面の時計を確認しながら、梓は眉を下げた。
一週間ほど前、『どうせなら、浴衣着ようよ!』と、私は我ながらかなり強引に梓を買い物に連れ出した。だって、やっぱり女のコなら、綺麗な浴衣を着たいって思うでしょ? それに、梓とお互いのを選びたかったし。
当日私はこうして、午後から梓の家にお邪魔した。そこで浴衣を着付けたあと、ヘアメイクをして、お祭りに備えている。女のコ同士でおめかしするのって、すっごく楽しくて、ついつい時間を忘れちゃう。
お祭りが終わったら、また梓の家に帰ってきて、今日は泊まらせてもらう予定なの。それも楽しみ!
「じゃあ行こっか!」
「ご機嫌だね、貴子」
「だって、お祭りのあとは、梓と“お泊り”だし」
「もう。忘れ物ない?」
「うん! バッグに入れたよ。あ、おばさんに挨拶しなきゃ」
浴衣と一緒に買った、梓と色違いでおそろいの巾着バッグを持って、リビングにいた梓のお母さんに声をかけた。
「お部屋と鏡台貸してくださって、ありがとうございました!」
「いってくるね、母さん」
おばさんは、私たち二人に、いってらっしゃい、楽しんできてねと、笑顔を向けてくれた。梓と顔はあまり似てないけれど、自然と溢れ出る上品な雰囲気は同じで、とても綺麗な人。
梓の家には何度も遊びに来たことがあるけれど、おじさんは単身赴任中で会ったことがないし、おばさんも忙しいから、会った回数は数えるほどだった。今日はお仕事がお休みみたい。
マンションの部屋を出て、エレベーターで地上に降りると、外は“夕涼み”って雰囲気で、ほどよい気温だった。
「お祭り行くっぽい人、けっこう歩いてるわね」
「うん、浴衣の人も多いね。貴子の言うとおり、浴衣買って正解だったかも」
「でしょー?」
二人で歩くと、下駄の音がカラコロよく響くから、お祭りってカンジで気分も上がる。振ってたうちわを帯にさして、梓とおしゃべりしながら、神社近くの集合場所へ向かった。
「私、お祭りなんて久しぶり!」
「あたしもだよ。高校生になってから初めて」
「夏休みも部活の練習が、当たり前だったからね」
「うん……ほんと、引退してから今日まで、手持ち無沙汰で暇になっちゃって、ね」
そう言って、梓が困ったように笑った。ふいに、引退した日──最後の試合の日を思い出してしまって、二人してうつむく。
「……そうよね。私も急に仕事がなくなって、時間がたくさんできたから、困っちゃったもん」
「あたしも。もちろん、受験勉強はしなきゃなんだけど。進路もそろそろ……」
「あーもう、梓! 今日はお祭り楽しむんでしょう? そういう話はナシ!」
私が切り替えなきゃって思いでパン!、と両手を打ったら、梓は「それもそうだね」と肩をすくめた。
「ていうか、そんなことより梓、わかってる?」
「何が?」
梓が首をかしげると、アップにした髪に挿してる花飾りがゆらゆら揺れた。
「何、って決まってるでしょ、今日の一番の目的よ!」
うっ、と梓が苦い顔をした。それだけで私の言いたいことはわかったみたい。なにせ、私もお祭りへ行くことが決まってから今日まで、何度もこのことを言ってきた。
正直、梓も聞き飽きてるだろうなって自覚はある。それでも、これくらい言わなきゃ、梓がいつまで経っても踏み出そうとしないから。
「でも……今日は、みんな集まってるし……みんなで楽しめれば、」
「今日言わないでいつ言うの? 2学期始まったら本格的に受験勉強で、タイミングなくしちゃうよ? まさか卒業まで言わないっていうんじゃないでしょうね?」
「……今日じゃなきゃ、ダメなの?」
「ダメよ! そもそも彼、モテるんだから! 引退した今、学校始まったらみんなほっとくわけないでしょう?」
梓もさすがにそこはわかってたみたいで、「それは……たしかにそうだけど……」と、もごもご言い淀んでいる。
私は梓の前で、改めてそれをハッキリと訴えた。
「今日! 絶対に! 結城くんに告白するの! いい?」
「声大きいってば貴子……!」
梓は紅潮した顔で、遮るように私の肩に手を置くと、慌てて周りをキョロキョロ見渡した。
いつもの落ち着いた梓はどこにいっちゃったのかしらね、ホント、結城くんの話になると弱いなあ。まあ、そこがウブっていうか、恋する乙女の一面でカワイイんだけど。
「とにかく、今日はチャンスよ。花火大会なんて雰囲気もバッチリだし、せっかく綺麗におめかししたんだもの」
「でも……うーん……」
「ていうか、なんならそのために梓を浴衣買いに連れ出したのよ、私」
「えっ、そうだったの!?」
「そうよ!」
めずらしく梓が声を大にして驚いた。だけど今のは決して、大げさな話じゃない。二人で浴衣を着たかったのもあるけれど、今日この日に梓が結城くんに告白するなら、絶対綺麗な浴衣を着るべきだと思っていた。
「他の3年生もみんなそう思ってるって」
「でも、」
「もう! さっきから『でも』『でも』って言い訳しないの!」
「うぅ……」
言い返す言葉もないのか、梓は小さく頭を抱えてうろたえている。
いつもは冷静な梓に、私が諭されることが多いのに、今日に限ってはいつもの逆だった。ふふっ、でもまあ、たまには私が主導権握ったっていいわよね?
「確認するけど、梓は結城くんのこと、好きなんでしょう?」
私が聞くと、梓は開きかけた口を一度閉じて、ひとつ息をのんでから、すごくゆっくり、だけどしっかり答えた。
「……うん」
「でも、“付き合う”っていうのは、どうなのかな……」
なのに、二言目にはこれだもの。もしかすると、片想いが長すぎたせいで、本人も今より踏み込んだ関係なんて、考えなくなってしまったのかもしれない。控えめっていう梓の性格もあるだろうし。
「じゃあ、彼が他の女のコと付き合ってるの、想像できる?」
「えっ」
「それは……」と、梓は視線を泳がせて困っている。いけない、ムキになっちゃった。というか、私だって結城くんの隣に梓以外の女のコがいるの、想像できないし、応援している以上想像したくないもの。
だから、「ごめん、いじわるな聞き方したわね」と一言謝って、その代わり、梓の気持ちを言い当ててみた。
「だけど、マネージャーでなくなっても、一緒にいたいんじゃない?」
そしたら梓は、我に返ったような表情で「うん」と、今度はハッキリうなずいた。
「できることなら……これからも、彼を支えたい」
支えたい、だなんて、女子高生でこんなこと言えるコ、なかなかいないと思うんだけど。この二人なら全然おかしくないかも、なんて思った。
「それをそのまま、結城くんに伝えればいいのよ。そればっかりは、ちゃんと言わなきゃダメでしょう?」
「そう、だね」
「だいじょうぶ! 結城くんに梓が断られる理由なんてないから! それに、今日の梓は綺麗!」
「なあに、その身勝手な自信……」
苦い顔をする梓の背中を叩くと、ついでにため息まで吐かれる。このコ、自分のことだってわかってるのかしら。人の恋路に他人がとやかく言いすぎるのは、良くないかもしれないけれど。
それでも、この二人に関してはいい加減、ハッキリさせなきゃいけないと思うし、だけど上手くいくと信じてやまないのも事実だった。
(3年生たちが画策していると当の二人はつゆ知らず、いよいよ告白大作戦!……みたいな。)
後ろに立っていた梓が最後に、ヘアスプレーを私の髪の毛全体に吹きかけてから言った。ドレッサーの鏡越しに、目くばせされる。
「どう? 貴子」
鏡台の前の椅子に座ったまま、首を左右に振って、梓の手で丁寧にセットされた、おしゃれな髪型を堪能する。サイドを編み込んだあと、低めの位置でお団子にされたヘアスタイルは、今日の着こなしにバッチリ合っていて、私は大きくうなずいた。
「うんっ、すっごくカワイイ! ありがとう、梓」
「どういたしまして」
スプレーのキャップをはめて、ヘアアイロンをコンセントから抜いて片付けながら、梓が返事をする。
「それにしても、こんなにキレイにできるものなのね。梓なら美容師さんにもなれそう!」
「大げさだよ。ネットでちょっとやり方見ただけ」
「だとしても、器用じゃなきゃできないわよ」
「それだけが取り柄だからね」
謙遜する梓の髪型も、今日はサイドアップにして毛先が巻いてあって、とっても可愛い。可愛いし、内側にまとめた感じの髪がおしとやかなイメージで、梓によく似合っていた。
そんな入念にヘアセットをした私たちが着ているのはもちろん、この日のために二人で買いに行った、華やかな花柄の浴衣だった。
今日は、夏休み最後の土曜日。そんな今日、青道高校の近くの神社で、毎年恒例の花火大会の夏祭りがある。去年と一昨年は野球部の練習で行けなかったけれど、私たち3年生は、もう引退してしまった身。
せっかく高校生活最後のお祭りだし、夏休みが明ければ受験勉強が本格化するんだから、3年生のメンバーで遊びに行こう、という話は自然と持ち上がった。
「梓、もう時間?」
「うん、そろそろ出たほうがいいかな。思ったよりヘアメイク時間かかっちゃったね」
「二人だと楽しくって、ついね」
「それはわかるけど」
携帯電話のホーム画面の時計を確認しながら、梓は眉を下げた。
一週間ほど前、『どうせなら、浴衣着ようよ!』と、私は我ながらかなり強引に梓を買い物に連れ出した。だって、やっぱり女のコなら、綺麗な浴衣を着たいって思うでしょ? それに、梓とお互いのを選びたかったし。
当日私はこうして、午後から梓の家にお邪魔した。そこで浴衣を着付けたあと、ヘアメイクをして、お祭りに備えている。女のコ同士でおめかしするのって、すっごく楽しくて、ついつい時間を忘れちゃう。
お祭りが終わったら、また梓の家に帰ってきて、今日は泊まらせてもらう予定なの。それも楽しみ!
「じゃあ行こっか!」
「ご機嫌だね、貴子」
「だって、お祭りのあとは、梓と“お泊り”だし」
「もう。忘れ物ない?」
「うん! バッグに入れたよ。あ、おばさんに挨拶しなきゃ」
浴衣と一緒に買った、梓と色違いでおそろいの巾着バッグを持って、リビングにいた梓のお母さんに声をかけた。
「お部屋と鏡台貸してくださって、ありがとうございました!」
「いってくるね、母さん」
おばさんは、私たち二人に、いってらっしゃい、楽しんできてねと、笑顔を向けてくれた。梓と顔はあまり似てないけれど、自然と溢れ出る上品な雰囲気は同じで、とても綺麗な人。
梓の家には何度も遊びに来たことがあるけれど、おじさんは単身赴任中で会ったことがないし、おばさんも忙しいから、会った回数は数えるほどだった。今日はお仕事がお休みみたい。
マンションの部屋を出て、エレベーターで地上に降りると、外は“夕涼み”って雰囲気で、ほどよい気温だった。
「お祭り行くっぽい人、けっこう歩いてるわね」
「うん、浴衣の人も多いね。貴子の言うとおり、浴衣買って正解だったかも」
「でしょー?」
二人で歩くと、下駄の音がカラコロよく響くから、お祭りってカンジで気分も上がる。振ってたうちわを帯にさして、梓とおしゃべりしながら、神社近くの集合場所へ向かった。
「私、お祭りなんて久しぶり!」
「あたしもだよ。高校生になってから初めて」
「夏休みも部活の練習が、当たり前だったからね」
「うん……ほんと、引退してから今日まで、手持ち無沙汰で暇になっちゃって、ね」
そう言って、梓が困ったように笑った。ふいに、引退した日──最後の試合の日を思い出してしまって、二人してうつむく。
「……そうよね。私も急に仕事がなくなって、時間がたくさんできたから、困っちゃったもん」
「あたしも。もちろん、受験勉強はしなきゃなんだけど。進路もそろそろ……」
「あーもう、梓! 今日はお祭り楽しむんでしょう? そういう話はナシ!」
私が切り替えなきゃって思いでパン!、と両手を打ったら、梓は「それもそうだね」と肩をすくめた。
「ていうか、そんなことより梓、わかってる?」
「何が?」
梓が首をかしげると、アップにした髪に挿してる花飾りがゆらゆら揺れた。
「何、って決まってるでしょ、今日の一番の目的よ!」
うっ、と梓が苦い顔をした。それだけで私の言いたいことはわかったみたい。なにせ、私もお祭りへ行くことが決まってから今日まで、何度もこのことを言ってきた。
正直、梓も聞き飽きてるだろうなって自覚はある。それでも、これくらい言わなきゃ、梓がいつまで経っても踏み出そうとしないから。
「でも……今日は、みんな集まってるし……みんなで楽しめれば、」
「今日言わないでいつ言うの? 2学期始まったら本格的に受験勉強で、タイミングなくしちゃうよ? まさか卒業まで言わないっていうんじゃないでしょうね?」
「……今日じゃなきゃ、ダメなの?」
「ダメよ! そもそも彼、モテるんだから! 引退した今、学校始まったらみんなほっとくわけないでしょう?」
梓もさすがにそこはわかってたみたいで、「それは……たしかにそうだけど……」と、もごもご言い淀んでいる。
私は梓の前で、改めてそれをハッキリと訴えた。
「今日! 絶対に! 結城くんに告白するの! いい?」
「声大きいってば貴子……!」
梓は紅潮した顔で、遮るように私の肩に手を置くと、慌てて周りをキョロキョロ見渡した。
いつもの落ち着いた梓はどこにいっちゃったのかしらね、ホント、結城くんの話になると弱いなあ。まあ、そこがウブっていうか、恋する乙女の一面でカワイイんだけど。
「とにかく、今日はチャンスよ。花火大会なんて雰囲気もバッチリだし、せっかく綺麗におめかししたんだもの」
「でも……うーん……」
「ていうか、なんならそのために梓を浴衣買いに連れ出したのよ、私」
「えっ、そうだったの!?」
「そうよ!」
めずらしく梓が声を大にして驚いた。だけど今のは決して、大げさな話じゃない。二人で浴衣を着たかったのもあるけれど、今日この日に梓が結城くんに告白するなら、絶対綺麗な浴衣を着るべきだと思っていた。
「他の3年生もみんなそう思ってるって」
「でも、」
「もう! さっきから『でも』『でも』って言い訳しないの!」
「うぅ……」
言い返す言葉もないのか、梓は小さく頭を抱えてうろたえている。
いつもは冷静な梓に、私が諭されることが多いのに、今日に限ってはいつもの逆だった。ふふっ、でもまあ、たまには私が主導権握ったっていいわよね?
「確認するけど、梓は結城くんのこと、好きなんでしょう?」
私が聞くと、梓は開きかけた口を一度閉じて、ひとつ息をのんでから、すごくゆっくり、だけどしっかり答えた。
「……うん」
「でも、“付き合う”っていうのは、どうなのかな……」
なのに、二言目にはこれだもの。もしかすると、片想いが長すぎたせいで、本人も今より踏み込んだ関係なんて、考えなくなってしまったのかもしれない。控えめっていう梓の性格もあるだろうし。
「じゃあ、彼が他の女のコと付き合ってるの、想像できる?」
「えっ」
「それは……」と、梓は視線を泳がせて困っている。いけない、ムキになっちゃった。というか、私だって結城くんの隣に梓以外の女のコがいるの、想像できないし、応援している以上想像したくないもの。
だから、「ごめん、いじわるな聞き方したわね」と一言謝って、その代わり、梓の気持ちを言い当ててみた。
「だけど、マネージャーでなくなっても、一緒にいたいんじゃない?」
そしたら梓は、我に返ったような表情で「うん」と、今度はハッキリうなずいた。
「できることなら……これからも、彼を支えたい」
支えたい、だなんて、女子高生でこんなこと言えるコ、なかなかいないと思うんだけど。この二人なら全然おかしくないかも、なんて思った。
「それをそのまま、結城くんに伝えればいいのよ。そればっかりは、ちゃんと言わなきゃダメでしょう?」
「そう、だね」
「だいじょうぶ! 結城くんに梓が断られる理由なんてないから! それに、今日の梓は綺麗!」
「なあに、その身勝手な自信……」
苦い顔をする梓の背中を叩くと、ついでにため息まで吐かれる。このコ、自分のことだってわかってるのかしら。人の恋路に他人がとやかく言いすぎるのは、良くないかもしれないけれど。
それでも、この二人に関してはいい加減、ハッキリさせなきゃいけないと思うし、だけど上手くいくと信じてやまないのも事実だった。
(3年生たちが画策していると当の二人はつゆ知らず、いよいよ告白大作戦!……みたいな。)
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