番外編
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# 夢女子の夢女子による推しに言われたいこと選手権(エロver)
3位:「待てない」
2位:「余裕なんてねぇよ」
1位:「いいから、もう黙れ」→キャラの都合上ちょっと変えた
* * * * * * *
《 3位:「待てない」 》
触れた唇が溶けるほどに熱くて呼吸の仕方さえもわからなくなる。
「っ…はぁ」
強制的に壁と挟まれるような形で身動きの出来ない身体は、アメジストよりも妖艶な光を宿す紫色の瞳に囚われる。酸素不足で朦朧とした思考回路で、次にどう動けというのか。
「まっ、待って・・・モクれ、ンッ」
「なに?」
少し余裕のない瞳が欲情を煽る。そんな瞳で見つめないで欲しい。だけど、その前に伝えなければいけないことは山ほどあった。
「おッ…願い…ッ…待って」
「なんで?」
「こっ、心の準備が・・・」
心臓が口から出てしまいそうなほど早鐘を打っている。自分の心臓の音以外何も聞こえない。そんな状況の中で、やっとの思いで確かに一時停止を願う言葉を吐いたはずなのに、その綺麗な声でモクレンはただ一言「待てない」と口にした。
* * * * * * *
《 2位:「余裕なんてねぇよ」 》
いつもはどことなく近寄りがたいオーラを放っているのに、こういうときばかり強引に距離を詰めてくるから逃げられない。情熱の言葉が似合う熱い眼差しが、恥ずかしささえも焦がしてしまいそうなほど見つめてくる。
「・・・黒曜?」
見つめたまま無言の瞳に、急速に喉が渇いていく気がした。
ゴクリ、喉を鳴らしたのはどちらだったか。
「かっ、からかってるならどいてよ」
耐え切れなくなった視線が黒曜の瞳からその腕に流れる。逞しくて、均整のとれた体躯。タバコの残り香がふわっと揺れて、「からかってると思うのか?」と確認するような低い声が呟いた。
「だっ、だって」
「なぁ、こっち向けよ」
「やっ…無理だ、よ」
たしかに無理だといったはずなのに、強制的に持ち上げられた顎が再び黒曜の赤い瞳に吸い込まれる。溶けそうなほど熱く、染めてくる赤い色。
「こっ、黒曜みたいに余裕なんかないもん」
思わずギュッと閉じた視界から黒曜が消えて、代わりに吐き出した言葉ごと抱きしめられる。耳にかかる吐息が苦しい。
「余裕なんてねぇよ」
そう小さく吐き出された声が、すべてだった。
* * * * * * *
《 1位:「いいから、もう黙って」 》
確かに、こうなる予感は頭の片隅にあったと思う。完全にないとは言い切れないけれど、だからといってこうなるとも断言出来なかった。
「ッ…ギィ?」
転んだはずみで重なった唇。不思議そうに身体を起こしたギィは少し首を傾げたあとで、邪心のない無垢の瞳でじっと見つめてくる。
「変な、気持ち」
「えッ…っ、なっなにが?」
しっかりしなければという気持ちと、現状の把握で混乱した脳は正常な会話を許してはくれないらしい。
「この気持ち、早希は知ってる?」
ドクドクと心臓の音以外聞こえない。
「…っ…ぁ」
「早希も心臓の音、早い」
ギィに触れられた部分が、えぐり取られたように熱くたぎる。心臓の上を覆う肌の表面から全身に、神経が過剰反応したようにささくれ立っていた。
「ぎっ、ギィ、ほら、ちょっと、もう終わりにしよう」
「なんで?」
「なんでって、その、心臓がもたないっていうか」
「どうして心臓がもたないの?」
「どうしてって言われても」
真面目に取り合っている方が馬鹿らしくなる。直球で問いかけてくる純真さに狼狽える緊張感が涙腺を刺激して、恥ずかしくて、どうすればいいかわらかなくて、ただただ泣いてしまいそうだった。
「ッ!?」
同じ熱をもったギィの唇が重なり落ちてくる。
「いいから、もう黙って」
静かに告げる声の強さに、呼吸の仕方を忘れてしまいそうだった。
* * * * * * *
妄想が止まらなくてすみません。
最初は、ソテツとかケイとか登場させる予定だったのに、気づいたら違うメンツに襲われていました。主人公総受け主義なので、その時々で相手変わります。みんなかっこよすぎて、一人に絞るなんて出来ない。
だけど、ソテツ推し。
なのに、初体験はソテツじゃない変態っぷり。それが、私。
2019/09/23 MON