【完結】【鬼滅の刃】霞屋敷のふろふき大根には柚子の皮が乗っている【時透無一郎】
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🌙
中庭に面している縁側で、空を見上げながらビードロ玉をかざしているゆずはを見つけた。
柚子の香りの正体は、ゆずはの隣でザル一杯に干されている柚子の皮の匂いだった。
「何してるの?」
「! っわぁ無一郎さん、お帰りなさい! 商品にならない柚子を沢山貰ったから皮を干してたの、お茶にしたり、匂い袋の中にいれたりねっ」
無一郎の事を考えていたら急に本人が現れて、ゆずはは驚いた様に慌てて言った。
慌ててビードロ玉を衣嚢(いのう=ポケット)に入れようとしたが、ビードロ玉は衣嚢に入らずに無一郎の方へ転がった。
無一郎の足元に静かにコロコロと転がっていくビードロ玉をみながら、ゆずはの顔が赤くなる。
『ああ…、私って本当に…』
最近は無一郎の顔を見ただけで、焦ってしまう。
顔を隠したくなる気持ちを抑えて、ゆずはは屈んでビードロ玉を拾う無一郎を見ていた。
「…君って本当によく落とすよね…」
それがまるで、自分達の出会いの時を言っている様で、記憶障害の無一郎がそんな事を覚えているはずないのに、胸が痛いくらいにドキドキした。
「はい、もう落とさないでね」
ゆずはの手に自分の手を添えて、無一郎はゆずはの手のひらにビードロ玉を置いた。
「ありがとう……」
そう言ってのぞいた手のひらに、ゆずはは目を見開いた。
コツンと手のひらでぶつかり合った2個のビードロ玉に、思わず息を呑んだ。
水色のビードロ玉と黄色のビードロ玉が寄り添う様にそこにあった。
ゆずはは顔を上げて無一郎を見た。
伺う様に自分を見下ろしている、無一郎は小さく息を吸った。
「ソレ見た時にゆずはを思い出して買ったんだ」
そう目尻を下げて、優しく微笑んだ無一郎に、ゆずはは目頭が熱くなり、我慢する様に目を細めた。
中庭に面している縁側で、空を見上げながらビードロ玉をかざしているゆずはを見つけた。
柚子の香りの正体は、ゆずはの隣でザル一杯に干されている柚子の皮の匂いだった。
「何してるの?」
「! っわぁ無一郎さん、お帰りなさい! 商品にならない柚子を沢山貰ったから皮を干してたの、お茶にしたり、匂い袋の中にいれたりねっ」
無一郎の事を考えていたら急に本人が現れて、ゆずはは驚いた様に慌てて言った。
慌ててビードロ玉を衣嚢(いのう=ポケット)に入れようとしたが、ビードロ玉は衣嚢に入らずに無一郎の方へ転がった。
無一郎の足元に静かにコロコロと転がっていくビードロ玉をみながら、ゆずはの顔が赤くなる。
『ああ…、私って本当に…』
最近は無一郎の顔を見ただけで、焦ってしまう。
顔を隠したくなる気持ちを抑えて、ゆずはは屈んでビードロ玉を拾う無一郎を見ていた。
「…君って本当によく落とすよね…」
それがまるで、自分達の出会いの時を言っている様で、記憶障害の無一郎がそんな事を覚えているはずないのに、胸が痛いくらいにドキドキした。
「はい、もう落とさないでね」
ゆずはの手に自分の手を添えて、無一郎はゆずはの手のひらにビードロ玉を置いた。
「ありがとう……」
そう言ってのぞいた手のひらに、ゆずはは目を見開いた。
コツンと手のひらでぶつかり合った2個のビードロ玉に、思わず息を呑んだ。
水色のビードロ玉と黄色のビードロ玉が寄り添う様にそこにあった。
ゆずはは顔を上げて無一郎を見た。
伺う様に自分を見下ろしている、無一郎は小さく息を吸った。
「ソレ見た時にゆずはを思い出して買ったんだ」
そう目尻を下げて、優しく微笑んだ無一郎に、ゆずはは目頭が熱くなり、我慢する様に目を細めた。