【完結】【鬼滅の刃】霞屋敷のふろふき大根には柚子の皮が乗っている【時透無一郎】
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🐿
思い出すのは両親が亡くなる前日、話していた会話だ。
ゆずはは当時【父は心配しすぎだ】とやや呆れていたが、今の自分はあの時父が何故あのように言ったのかが理解出来る。
——— 無一郎は自分にとって大切な存在。
それ故、心配してしまうのは当たり前の事なのだと、気づいてしまったからだ。
「今日はありがとうございました。薩摩きんつば、とっても美味しかったです」
「ゆずはちゃんが心身共に元気で安心したよ。近くまで来たらまた顔出すね」
「はい、それじゃあまた」
門扉からまひろを見送った後、ゆずはは屋内に入った。
今日はこれから街へ買い出しだ。
『大根が少なくなって来たから、買わなきゃ』
三十分後 —— ゆずはは大根を購入し、街中を引き続き歩いている。
幾田が持って来た薩摩きんつばの味がわかるようになったのは、実は彼女との話が終わり際に差しかかった時であった。
故にあまり満腹感がないゆずはである。
巾着を開き、自分の財布を確認してみると、甘味を購入出来る金額は入っているようだ。
『どうしよう…思い切ってお店で食べて帰ろうかな。それともいつも通り、買って帰ろうかな』
ゆずはは甘味が大好きだ。
しかし大人しい性分の為、一人で飲食店に入って食事した事は殆どない。
甘味処の前まで歩いて来たものの、そこから一歩が踏み出せない。
やっばり持ち帰りをしよう —— 決心したゆずはは、引き戸に手をかける。
「ゆずはちゃん?」
「恋柱様……!」
背後から彼女に声をかけたのは、無一郎やしのぶと同じ【柱】の甘露寺蜜璃だった。
思い出すのは両親が亡くなる前日、話していた会話だ。
ゆずはは当時【父は心配しすぎだ】とやや呆れていたが、今の自分はあの時父が何故あのように言ったのかが理解出来る。
——— 無一郎は自分にとって大切な存在。
それ故、心配してしまうのは当たり前の事なのだと、気づいてしまったからだ。
「今日はありがとうございました。薩摩きんつば、とっても美味しかったです」
「ゆずはちゃんが心身共に元気で安心したよ。近くまで来たらまた顔出すね」
「はい、それじゃあまた」
門扉からまひろを見送った後、ゆずはは屋内に入った。
今日はこれから街へ買い出しだ。
『大根が少なくなって来たから、買わなきゃ』
三十分後 —— ゆずはは大根を購入し、街中を引き続き歩いている。
幾田が持って来た薩摩きんつばの味がわかるようになったのは、実は彼女との話が終わり際に差しかかった時であった。
故にあまり満腹感がないゆずはである。
巾着を開き、自分の財布を確認してみると、甘味を購入出来る金額は入っているようだ。
『どうしよう…思い切ってお店で食べて帰ろうかな。それともいつも通り、買って帰ろうかな』
ゆずはは甘味が大好きだ。
しかし大人しい性分の為、一人で飲食店に入って食事した事は殆どない。
甘味処の前まで歩いて来たものの、そこから一歩が踏み出せない。
やっばり持ち帰りをしよう —— 決心したゆずはは、引き戸に手をかける。
「ゆずはちゃん?」
「恋柱様……!」
背後から彼女に声をかけたのは、無一郎やしのぶと同じ【柱】の甘露寺蜜璃だった。