【完結】【鬼滅の刃】霞屋敷のふろふき大根には柚子の皮が乗っている【時透無一郎】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
🌙
「霞柱様…どうなさいました?お声をかけてくだされば…」
「……………」
ゆずはの問いかけに、無一郎はまた言葉が出ない様だった。
その様子を見て、1つの可能性が頭をよぎった。
「霞柱様…私の名前はゆずはです……」
声を掛けたくても、名前を覚えていないのでは無いか…。
そんな筈は無いと思いながらも、ゆずはは試しに無一郎に伝えた。
「……それ食べていいの?」
無一郎はゆずはの言葉には応えずに、お盆の上の握り飯を指差した。
交わる事の無い無一郎との会話に、ゆずはの目が少しだけ伏せられた。
『ゆずは…私は君だからこそ……無一郎の支えになれると信じている。』
産屋敷の優しい声がゆずはの頭の中で響いた。
『だけど……お館様……。』
ああ少し……ほんの少し……。
心が折れそうだ……。
「……お部屋までお持ちいたします……」
ゆずははお盆をぎゅっと握って、目を伏せながら言った。
「ここでいい…」
無一郎はそう言って椅子に腰を掛けた。
ゆずははもう何も言わないで、無一郎の前にお盆を置いた。
無一郎が食事をする姿を、ゆずははただ黙って見ていた。
黙々と食事をする無一郎は、やはり美味しいも不味いも言わない。
全て食事を済ませると、無一郎は何も言わずに立ち上がった。
そして黙って台所から出て行く無一郎の背中を、ゆずはもただ見送った。
空になった食器を見ながら、ゆずははゆっくりと目を瞑る。
「霞柱様…どうなさいました?お声をかけてくだされば…」
「……………」
ゆずはの問いかけに、無一郎はまた言葉が出ない様だった。
その様子を見て、1つの可能性が頭をよぎった。
「霞柱様…私の名前はゆずはです……」
声を掛けたくても、名前を覚えていないのでは無いか…。
そんな筈は無いと思いながらも、ゆずはは試しに無一郎に伝えた。
「……それ食べていいの?」
無一郎はゆずはの言葉には応えずに、お盆の上の握り飯を指差した。
交わる事の無い無一郎との会話に、ゆずはの目が少しだけ伏せられた。
『ゆずは…私は君だからこそ……無一郎の支えになれると信じている。』
産屋敷の優しい声がゆずはの頭の中で響いた。
『だけど……お館様……。』
ああ少し……ほんの少し……。
心が折れそうだ……。
「……お部屋までお持ちいたします……」
ゆずははお盆をぎゅっと握って、目を伏せながら言った。
「ここでいい…」
無一郎はそう言って椅子に腰を掛けた。
ゆずははもう何も言わないで、無一郎の前にお盆を置いた。
無一郎が食事をする姿を、ゆずははただ黙って見ていた。
黙々と食事をする無一郎は、やはり美味しいも不味いも言わない。
全て食事を済ませると、無一郎は何も言わずに立ち上がった。
そして黙って台所から出て行く無一郎の背中を、ゆずはもただ見送った。
空になった食器を見ながら、ゆずははゆっくりと目を瞑る。