仁美の顔はどんどん赤くなっていき、今凄く勇気を出して話しているのだろう、緊張から目に涙がうっすらのっていた。
「毎日仙道のバスケ見て、気が付いた部活以外でも先輩を目で追っていて」

仙道も同じ様に、仁美を目で追っていた。
部活以外で仁美を見かけたら嬉しくて、だけど学年の距離もあり簡単には声をかけられなかった。
それでも笑顔で友達といる仁美を見れたら、仙道も笑顔になった。

「私‥先輩が好きなんだって気が付いて」
仁美はとうとう手で顔を覆った。
仙道がまたその仁美の手を取り、赤くなっている仁美の顔を覗き込む。
「でも本当は、初めて会った時から好きだったんです。」

仁美は仙道の手を握り返した。
「先輩、先輩は私が初めて好きになった人で、初めて人のプレイに夢を見れた人です。」
はっきり仙道の目を見ながら仁美は言った。
その言葉なは仙道は今すぐ抱きしめたい衝動を必死で抑える。

「楓は私の半身でした、バスケが出来なくなって楓が私の変わりに強くなってくれるって‥インターハイに一緒に行こうって言われて、それが私と楓の小さい時からの夢でした。」

流川の話になり、仙道と仁美は真顔で見つめ合う。
でも仁美はしっかりと仙道の手を握りしめていた。
「先輩、私はそう楓と約束していたのに、先輩のプレイに夢を見てしまったんです。もし公式戦で先輩と楓が戦うなら、私は楓の応援はもう出来ません。」