別れと出会い(仮)
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幼少期から両親にずっと言われていた“次期当主”は自分には当たり前のことだと思っていた。
(…コレを外す時が来るとは思わなかったな)
最後は自分で決意したとはいえ、寂しくて切なくて悲しさもあった。
幼少期のように両親に抱きつくと優しく抱擁され、寂しそうに心配そうに微笑む両親にドラコは泣きそうになった。
「いつでも帰って来なさい」
「…良いのですか?」
「君の両親は私達だ。
いくらでも頼りなさい。
辛いと思ったら逃げたっていいんだ」
「…父上」
「元気でね、ドラコ。
愛してるわ」
「ドラコ。
私達の大切な息子だよ。
今まで言葉にしてやれなくて、すまなかった。
愛してるよ、ドラコ。
君の幸せを願っているよ」
両親に小さな頃のように額にキスされ、ドラコはふわりと微笑んで両親の頬にキスをした。
「行ってきます。
父上、母上。
離れていても大好きです。
ずっと、ずっと…。
貴方達は僕の憧れであり、尊敬する人です。
誰がなんと言っても」
笑顔でお別れしたかったのにドラコは涙を袖で拭った。
「父上…。
もう着けれないけれど。
お守りとして、頂けますか?」
「勿論だとも。
幸せに暮らしなさい、ドラコ」
「はいっ!
お世話に…、なりました」
マルフォイ家の家紋のブローチをルシウスに貰ってドラコは深々と頭を下げた。
両親はいつでも帰って来ていいと言っていたが、そう簡単に帰れずに会えないこともドラコも分かっていた。
それでも両親の言葉が、想いが嬉しかった。
ホグワーツではすぐに“ドラコがマルフォイ家を継ぐことはなくなった”と噂が広がった。
(スリザリンの貴族の子息が話したんだろうけれど。
分かりやすいな)
それでもまだマルフォイ家の子息ではあるから直接は言っては来ない。
スリザリンの者達はドラコから距離を保っていて、あまりにも分かりやすい態度にグリフィンドールでさえも同情する程だ。
(僕は本当に父上に今まで守られて来たんだな)
独りの時間が増えて、初めての自由にも何をしていいのか分からなかった。
それもあって教授は勿論、ほかの寮生が声を掛けてくれてグリフィンドールの寮生さえも気遣ってくれていた。
「マルフォイ。
暇なら僕等の手伝いをしないかい?」
「人手が足りないんだ。
君は魔法薬も得意だろう?」
「…どうやったらそんな炭だらけになるんだ」
双子が現れてドラコは呆れながらも杖を振って魔法を掛ける。
「君達はいつもこんなことをしているのか?
それは…、楽しいのか?」
「僕等は楽しいよ」
「君の決断は間違ってないさ」
「貴族の家柄ではよくあることなんだろう」
「兄弟が多い場合は」
「スリザリンの連中も戸惑っているだけだって。
まだ自由なんだし、好きなことをすればいいんだ」
どうして自分はグリフィンドールのウィーズリーの双子と過ごしているんだと苦笑いする。
「決断を後悔はしてないよ。
そういう知識のないポッターには無理だろうし。
英雄でも半純血では流石にブラック家を継げないからな」
「貴族や良家の連中が煩そうだからな」
「ポッター本人も継ぐ意思はなさそうだし」
「そりゃ、そうだろうな」
フレッドとジョージは人通りのないところに連れて行き、息抜きと共にドラコの愚痴も聞いてくれた。
「ありがとう」
「少しはいい顔になったな」
「あまり無理はするなよ」
「頑張るよ」
((…真面目過ぎるんだよ))
本当に分かっているんだろうかと双子は顔を見合わせて苦笑いしてしまう。
(流石に悪影響も出て来たな。
陰口くらいなら別に構わないんだが。
どうするべきか)
助けを求めるまで悪質でもないので厄介だとため息をつく。
スリザリン以外から見れば、十分な程に悪質だと思うのだが。
(…コレを外す時が来るとは思わなかったな)
最後は自分で決意したとはいえ、寂しくて切なくて悲しさもあった。
幼少期のように両親に抱きつくと優しく抱擁され、寂しそうに心配そうに微笑む両親にドラコは泣きそうになった。
「いつでも帰って来なさい」
「…良いのですか?」
「君の両親は私達だ。
いくらでも頼りなさい。
辛いと思ったら逃げたっていいんだ」
「…父上」
「元気でね、ドラコ。
愛してるわ」
「ドラコ。
私達の大切な息子だよ。
今まで言葉にしてやれなくて、すまなかった。
愛してるよ、ドラコ。
君の幸せを願っているよ」
両親に小さな頃のように額にキスされ、ドラコはふわりと微笑んで両親の頬にキスをした。
「行ってきます。
父上、母上。
離れていても大好きです。
ずっと、ずっと…。
貴方達は僕の憧れであり、尊敬する人です。
誰がなんと言っても」
笑顔でお別れしたかったのにドラコは涙を袖で拭った。
「父上…。
もう着けれないけれど。
お守りとして、頂けますか?」
「勿論だとも。
幸せに暮らしなさい、ドラコ」
「はいっ!
お世話に…、なりました」
マルフォイ家の家紋のブローチをルシウスに貰ってドラコは深々と頭を下げた。
両親はいつでも帰って来ていいと言っていたが、そう簡単に帰れずに会えないこともドラコも分かっていた。
それでも両親の言葉が、想いが嬉しかった。
ホグワーツではすぐに“ドラコがマルフォイ家を継ぐことはなくなった”と噂が広がった。
(スリザリンの貴族の子息が話したんだろうけれど。
分かりやすいな)
それでもまだマルフォイ家の子息ではあるから直接は言っては来ない。
スリザリンの者達はドラコから距離を保っていて、あまりにも分かりやすい態度にグリフィンドールでさえも同情する程だ。
(僕は本当に父上に今まで守られて来たんだな)
独りの時間が増えて、初めての自由にも何をしていいのか分からなかった。
それもあって教授は勿論、ほかの寮生が声を掛けてくれてグリフィンドールの寮生さえも気遣ってくれていた。
「マルフォイ。
暇なら僕等の手伝いをしないかい?」
「人手が足りないんだ。
君は魔法薬も得意だろう?」
「…どうやったらそんな炭だらけになるんだ」
双子が現れてドラコは呆れながらも杖を振って魔法を掛ける。
「君達はいつもこんなことをしているのか?
それは…、楽しいのか?」
「僕等は楽しいよ」
「君の決断は間違ってないさ」
「貴族の家柄ではよくあることなんだろう」
「兄弟が多い場合は」
「スリザリンの連中も戸惑っているだけだって。
まだ自由なんだし、好きなことをすればいいんだ」
どうして自分はグリフィンドールのウィーズリーの双子と過ごしているんだと苦笑いする。
「決断を後悔はしてないよ。
そういう知識のないポッターには無理だろうし。
英雄でも半純血では流石にブラック家を継げないからな」
「貴族や良家の連中が煩そうだからな」
「ポッター本人も継ぐ意思はなさそうだし」
「そりゃ、そうだろうな」
フレッドとジョージは人通りのないところに連れて行き、息抜きと共にドラコの愚痴も聞いてくれた。
「ありがとう」
「少しはいい顔になったな」
「あまり無理はするなよ」
「頑張るよ」
((…真面目過ぎるんだよ))
本当に分かっているんだろうかと双子は顔を見合わせて苦笑いしてしまう。
(流石に悪影響も出て来たな。
陰口くらいなら別に構わないんだが。
どうするべきか)
助けを求めるまで悪質でもないので厄介だとため息をつく。
スリザリン以外から見れば、十分な程に悪質だと思うのだが。