自覚と後悔(仮)
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その日からシリウスはジェームズに声を掛けられても、やんわりと断って1人で過ごしている。
喧嘩した訳ではないので嫌がらせ以外なら話もするし、一緒に過ごしている。
(前よりも楽しいと思えないのも事実なんだよな。
リーマスとピーターは別だけど)
以前はずっと一緒に居たが、シリウスは徐々にジェームズと距離を保っている。
「リーマスとピーターも好きにしたらいいさ。
僕等に遠慮することないし、それで恨むこともない。
今だって友人だろう?」
「シリウスはそうかもしれないけど。
ジェームズは…」
「まぁ、問題はありそうだな。
新しい友人を作るのもありだろうけど。
あれでも純血の名家だからな。
真面目な話、力がある僕の傍にいるのが最適だと思うぞ」
「やっぱり?
そうなるよね」
「最近のジェームズは特に…」
止めたところで悪意もないから厄介なのだ。
優しい2人は見捨てられず、巻き込まれているのだろう。
「甘やかされて育ったゆえに、純粋過ぎるゆえと言うか。
自分の感情のままに動いてしまうのだろうな」
「…そうだろうな。
珍しく、君と意見が合った」
「ルシウス。
今になって君がジェームズを嫌っていた理由を理解するよ」
「やっと正気になったのなら、我々の努力も無駄ではないね」
「…スネイプの件か?」
「あぁ、君が助けてくれなかったら何をされたか分からない。
ズボンを脱がして辱めをしようとしていたとも聞いた」
「はあぁ!?
そんなの…、アレも虐めだったけど!」
ルシウスの言葉にシリウスは頭を抱えてため息をつく。
「本当に何で僕は…っ」
「一種の洗脳かもな。
ポッター本人の仕業とも思わないが」
「流石にそれは…、ないとも言えないけど。
父上の保護魔法のネックレスも着けてるし」
「律儀にまだ着けていたのか。
いくらオリオン様でも魔法具は万能ではないからな」
「そうじゃないと部屋から出してくれないからね」
「…あの2人なら本気でするだろうね」
「言われた僕よりもレジーが青ざめて震えてたけど」
「君よりも繊細だからな」
「だから、放っておけないんだよ」
シリウスは両親に反発しても、グリフィンドールに入寮した後も弟のレギュラスに対する対応は変わらなかった。
レギュラスは複雑そうにしながらも払い除けることは出来ないようだった。
「大丈夫か?
懲りないようだな」
「…ブラック」
「怪我の状況は?
ルシウスに聞いた」
「たいしたことはない。
マダムが退院を許してくれなかったんだ。
骨に異常はなかったし」
「…起き上がれない奴が何を強がってるんだ。
無理するなよ。
とりあえず、コレはお見舞い。
安心しろよ。
何も入ってない。
ただのお菓子だから」
「今は疑ってない。
以前なら速攻でゴミ箱行きだっただろうけど」
「そうか。
早く良くなるといいな」
「…ありがとう。
マダムの魔法薬はよく効くからな」
こうして雑談も信頼も出来るようになるのも不思議だ。
「誰かお見舞いに来たようだね、セブルス」
「白々しい。
貴方がブラックに言ったんでしょう、ルシウス先輩」
「私は“レギュラス”には言ってないからね」
(そりゃ、シリウス・ブラックに話すとは思わないでしょう)
結局は寮に戻れないのでレギュラスにバレて、泣きそうな顔で医務室に来たのだが。
「セブ!
怪我は大丈夫?
ブラックが知らせてくれて」
「り、リリー!
いだっ!」
「ダメよ、無理に起き上がらないで。
そんなに酷いの?」
「骨折はしてないよ。
ただ、肋が…。
動かなければ問題ないよ」
「…問題あるわよ。
困ってることはない?」
「動けないのもだけど、魔法薬が激苦で辛すぎるんだ」
「じゃあ、口直しにお菓子を持って来てあげるわ」
「ありがとう」
ジェームズに怪我させられたのは最悪だったが、リリーにお見舞いに来てもらえるのは幸せだ。
「お見舞いよ。
早く良くなってね」
「り、リリー…」
「元気になったらお返しを待っているわ」
(お返しは何が正解なんだ)
リリーに頬にキスされ、真っ赤になったスネイプはマダムに熱が出たと勘違いされたのは言うまでもない。
「…それを何で僕に相談するんですか。
僕は兄様と違いますよ。
兄様のようにモテませんし」
シリウスは家を出た訳でも跡取りから排除された訳でもない。
家柄も容姿も頭脳も良くて、モテない要素がひとつもない。
喧嘩した訳ではないので嫌がらせ以外なら話もするし、一緒に過ごしている。
(前よりも楽しいと思えないのも事実なんだよな。
リーマスとピーターは別だけど)
以前はずっと一緒に居たが、シリウスは徐々にジェームズと距離を保っている。
「リーマスとピーターも好きにしたらいいさ。
僕等に遠慮することないし、それで恨むこともない。
今だって友人だろう?」
「シリウスはそうかもしれないけど。
ジェームズは…」
「まぁ、問題はありそうだな。
新しい友人を作るのもありだろうけど。
あれでも純血の名家だからな。
真面目な話、力がある僕の傍にいるのが最適だと思うぞ」
「やっぱり?
そうなるよね」
「最近のジェームズは特に…」
止めたところで悪意もないから厄介なのだ。
優しい2人は見捨てられず、巻き込まれているのだろう。
「甘やかされて育ったゆえに、純粋過ぎるゆえと言うか。
自分の感情のままに動いてしまうのだろうな」
「…そうだろうな。
珍しく、君と意見が合った」
「ルシウス。
今になって君がジェームズを嫌っていた理由を理解するよ」
「やっと正気になったのなら、我々の努力も無駄ではないね」
「…スネイプの件か?」
「あぁ、君が助けてくれなかったら何をされたか分からない。
ズボンを脱がして辱めをしようとしていたとも聞いた」
「はあぁ!?
そんなの…、アレも虐めだったけど!」
ルシウスの言葉にシリウスは頭を抱えてため息をつく。
「本当に何で僕は…っ」
「一種の洗脳かもな。
ポッター本人の仕業とも思わないが」
「流石にそれは…、ないとも言えないけど。
父上の保護魔法のネックレスも着けてるし」
「律儀にまだ着けていたのか。
いくらオリオン様でも魔法具は万能ではないからな」
「そうじゃないと部屋から出してくれないからね」
「…あの2人なら本気でするだろうね」
「言われた僕よりもレジーが青ざめて震えてたけど」
「君よりも繊細だからな」
「だから、放っておけないんだよ」
シリウスは両親に反発しても、グリフィンドールに入寮した後も弟のレギュラスに対する対応は変わらなかった。
レギュラスは複雑そうにしながらも払い除けることは出来ないようだった。
「大丈夫か?
懲りないようだな」
「…ブラック」
「怪我の状況は?
ルシウスに聞いた」
「たいしたことはない。
マダムが退院を許してくれなかったんだ。
骨に異常はなかったし」
「…起き上がれない奴が何を強がってるんだ。
無理するなよ。
とりあえず、コレはお見舞い。
安心しろよ。
何も入ってない。
ただのお菓子だから」
「今は疑ってない。
以前なら速攻でゴミ箱行きだっただろうけど」
「そうか。
早く良くなるといいな」
「…ありがとう。
マダムの魔法薬はよく効くからな」
こうして雑談も信頼も出来るようになるのも不思議だ。
「誰かお見舞いに来たようだね、セブルス」
「白々しい。
貴方がブラックに言ったんでしょう、ルシウス先輩」
「私は“レギュラス”には言ってないからね」
(そりゃ、シリウス・ブラックに話すとは思わないでしょう)
結局は寮に戻れないのでレギュラスにバレて、泣きそうな顔で医務室に来たのだが。
「セブ!
怪我は大丈夫?
ブラックが知らせてくれて」
「り、リリー!
いだっ!」
「ダメよ、無理に起き上がらないで。
そんなに酷いの?」
「骨折はしてないよ。
ただ、肋が…。
動かなければ問題ないよ」
「…問題あるわよ。
困ってることはない?」
「動けないのもだけど、魔法薬が激苦で辛すぎるんだ」
「じゃあ、口直しにお菓子を持って来てあげるわ」
「ありがとう」
ジェームズに怪我させられたのは最悪だったが、リリーにお見舞いに来てもらえるのは幸せだ。
「お見舞いよ。
早く良くなってね」
「り、リリー…」
「元気になったらお返しを待っているわ」
(お返しは何が正解なんだ)
リリーに頬にキスされ、真っ赤になったスネイプはマダムに熱が出たと勘違いされたのは言うまでもない。
「…それを何で僕に相談するんですか。
僕は兄様と違いますよ。
兄様のようにモテませんし」
シリウスは家を出た訳でも跡取りから排除された訳でもない。
家柄も容姿も頭脳も良くて、モテない要素がひとつもない。