捧げ物
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胸は女性の象徴だ。小さいより大きい方がより魅力的である。事実、対男性の接客業に従事するお姉さま方は皆豊満な胸の持ち主ばかり。露出の高い服を着こなして、武器である胸を見せつければ男性はコロリとその虜になってしまうのだ。
道行く女性の胸に羨望の眼差しを送った後、視線を下に移して青子はため息を落とした。己の胸は絶壁と言ってもいい。男と大差のない、板のような体に女としての自信を失う。忍者という観点からすれば胸はない方が動きやすいが、女性という性で見ればこれほど残念なものはあるまい。特に彼女にはデイダラという彼氏がいるから余計に性というものについて考えてしまう。
デイダラと青子は幼馴染という関係でもある。幼少から一緒に育ってきた為、互いの好き嫌いはよく理解している。デイダラは巨乳好きである。何故、断言出来るのか……それは以前、彼が飛段と一緒に好みの胸について話しているのを盗み聞きしたからだ。
その日、買い物に出かけていた青子が上機嫌で帰って来るとアジト内は静まり返っていた。みんな出払っているのだと納得した彼女が自室へ足を進めていると、何やらボソボソと話し声が聞こえてくる。誰かいるのかと出所に近づけば、それがデイダラと飛段の声であると分かった。デイダラは彼氏で、飛段は年齢が近くて話しやすい。自分もその場に混ぜてもらおうと思い歩みを早めようとした時、やっぱり胸がないとなと話す飛段の明るい声が耳に入る。飛段の言葉が心に突き刺さり、軽快だった足取りが一気に重くなる。会話に混ざるのを止めて、事の成り行きを見守ろうと息を殺し気配を絶つ事にした。
「やっぱ胸は手に収まるか、はみ出すくらいはないと揉んだ気がしねー。デイダラちゃんもそう思うだろ?」
「……まぁな」
肯定するデイダラの台詞が脳内にこだまする。今まで何度か体を合わせてきたが、そんな素振りを見た事がなかった為に衝撃が大きい。あまりのショックに頭を抱えてその場を立ち去る。その足取りはとてもふらついたものだった。
それから青子は育乳を決意した。デイダラが満足出来るサイズまで大きくしたい――。何より彼氏に不満を持たせたまま付き合い続けるのは自分が許せないのだ。その日から植物性たんぱく質を多く摂取し、育乳に効果のあるバストクリームを塗り、サイズアップに効く体操を始めた。
『物事は継続しなければ効果がない、デイダラの為に』をモチベーションに変えて一ヶ月……体に変化は一切起こらなかった。
目尻に涙を溜めた青子は同性の小南の元へ走った。この悲しみを理解して欲しい気持ちと純粋にアドバイスが欲しいと考えたからだ。久々にアジトに顔を出している小南の腕を掴むと、困惑する彼女にお構いなく自室へと引きずり込んだ。
「小南っ! どうしよう!!」
「何があったの?」
「胸が大きくならない!」
「……順序立てて説明してちょうだい」
腕をがっしり掴んで訴えかける青子に事の経緯を話すよう伝えれば、先日交わされたデイダラと飛段の話から自分の近況を事細かく話す。全てを話し終えると目の前の小南は何故か微笑みを浮かべていた。
「小南?」
「簡単な事よ、デイダラに大きくしてもらうの」
「デイダラに?」
「そう、こうやってね」
そう言った後に、小南の色白の細長い指が青子の胸に触れる。そして、辺りの肉を引っ張りながら数回収縮させた。
「意中の人に毎日揉んでもらえば大きくなるから」
「デイダラに、毎日……」
「頑張ってね」
可愛らしくウインクを飛ばしてきた小南に頷き返す。自室にいるであろうデイダラの元へ急ぎ足で向かう事にした。本当は一人で大きくして驚かそうと思ったが、私よりも大人の小南がデイダラに協力を仰いだ方が良いと言うのだから間違いない。今度こそ大きくなりますようにと強い思いを抱えながら足を進めた。
* * *
「デイダラ!」
「うん? どうしたんだ?」
部屋の扉を豪快に開きながら名前を呼ぶと、疑問を浮かべて此方へと向き直る。首を傾げて様子をうかがっている彼の目の前で姿勢を正し、ごくりと唾を飲み込んだ。
「私に協力して」
「何のだよ」
「おっぱい大きくしたいの!」
目をギュッと瞑りながらお願い事を口にする。巨乳好きなデイダラだから絶対に協力してくれる。何て返答がくるかドキドキしながら待ち続けるが一向に返事がこない。何故だろうと疑問を持ちながらゆっくりと目を開けてデイダラを見れば眉間に皺を寄せて不機嫌そうな顔をしていた。
「デイダラ……?」
「…………」
胸を大きくして欲しいと言っただけなのに、何で表情を歪めているのか。もう一度願望を伝えようと口を開いた瞬間、デイダラに肩を強く押され、そのまま倒れた。
「急に何?!」
「……青子どういうつもりだ?」
「何が?」
「胸をデカくして誰に見せつけるつもりだ? うん」
底冷えする声を発したデイダラに顔が強張る。この声はとても怒っている時のものだ。胸を大きくしたいが、何で誰かに見せつける事になるのか。見せつけたいのは誰かじゃなくてデイダラ本人だというのに。
誤解しているデイダラを落ち着ける為に何て説明しようか頭を回転させると同時に胸へ強い痛みが走った。視線を向ければ小さな胸を強く握る大きな手。痛いと声を張り上げるが、目の前のデイダラの口元に笑みが浮かぶだけで痛みは止まない。
「誰だ? 飛段か、それとも旦那か?」
「……ちょっ」
洋服の上にいた腕がするりと洋服の合間から侵入して直接肌に触れられる。ひんやりした指が撫でればびくりと反応した。腹から徐々に上がってくる手を阻止しようと伸ばしても、力の強いデイダラには敵わない。ブラジャーをずらされて転がすように乳首を弄られると、それを合図にデイダラによって散々慣らされた体が勝手に声をあげる。背中から腰にかけて走る震えに、喉から上がる嬌声、じんわりと熱を持ち始める秘部とそれぞれがデイダラを求め始めた。
「ねぇ、デイ……ダラっ、はな、し、聞いてっ」
「言いたい事があればとっとと言え」
このままだとデイダラに流されてしまうと、気持ちを強く持つも体が言う事を聞いてくれない。一方、デイダラはデイダラで耳たぶを甘噛みしながら淡々とした口調で囁きつつ、体をまさぐる手を止めない。やわやわと緩い刺激に耐えていれば、手のひらの唇がねっとりと乳首を舐め上げ、あまりの気持ち良さに言葉が詰まった。
「……っ!!」
「青子、オレだけを求めろ」
切実さを含んだ声で本音をぶつけてくるデイダラ。やっぱり勘違いしている。昔からずっと恋い焦がれているのはデイダラだし、この先求めるのもデイダラだけだというのに……。何処かそそっかしい彼に呆れながらも、その腕を掴めばやっと動きが止まった。
「デイダラ」
「……」
「勘違い、してるから」
「……は?」
やっとの思いで告げれば、目を丸くしてポカンと口を開ける姿。私が胸を大きくしたいのはデイダラの為だと言えば、急に手のひらで顔を覆った。隠しきれていない部分から覗く肌が熟れたトマトのように赤く染まっている。可愛らしい反応だなぁと見つめていると、そういうのは早く言えよと恨めしく言われた。話を聞こうとしなかったのはデイダラなのに、すごく理不尽。
「……続きするぞ」
「え?」
「デカくしたいんだろ?」
オイラの理想は手のひらから溢れるサイズだからな、うん。先程まで可愛らしかった真っ赤な顔は何処に行ってしまったのか、にやりと不敵な笑みを浮かべて目を輝かせている。ちょっと待ってと口にしても、知らねぇとぶっきらぼうに返してきたデイダラの声がとても楽しそうだ。嫌な予感に脈拍が勝手に上がる。ドキドキと響く心音を落ち着けようと胸に手を当てたら、その腕を掴まれ一纏めにされた。
「明日、お天道様が拝めるといいな青子」
「えぇっ?! それってどう……っ」
とんでもない台詞に度肝を抜かされた。不満を口にするも聞きたくないと塞がれた唇。文句ごと飲み込む荒々しくも優しい口づけに私は酔いしれてしまうのだった。
道行く女性の胸に羨望の眼差しを送った後、視線を下に移して青子はため息を落とした。己の胸は絶壁と言ってもいい。男と大差のない、板のような体に女としての自信を失う。忍者という観点からすれば胸はない方が動きやすいが、女性という性で見ればこれほど残念なものはあるまい。特に彼女にはデイダラという彼氏がいるから余計に性というものについて考えてしまう。
デイダラと青子は幼馴染という関係でもある。幼少から一緒に育ってきた為、互いの好き嫌いはよく理解している。デイダラは巨乳好きである。何故、断言出来るのか……それは以前、彼が飛段と一緒に好みの胸について話しているのを盗み聞きしたからだ。
その日、買い物に出かけていた青子が上機嫌で帰って来るとアジト内は静まり返っていた。みんな出払っているのだと納得した彼女が自室へ足を進めていると、何やらボソボソと話し声が聞こえてくる。誰かいるのかと出所に近づけば、それがデイダラと飛段の声であると分かった。デイダラは彼氏で、飛段は年齢が近くて話しやすい。自分もその場に混ぜてもらおうと思い歩みを早めようとした時、やっぱり胸がないとなと話す飛段の明るい声が耳に入る。飛段の言葉が心に突き刺さり、軽快だった足取りが一気に重くなる。会話に混ざるのを止めて、事の成り行きを見守ろうと息を殺し気配を絶つ事にした。
「やっぱ胸は手に収まるか、はみ出すくらいはないと揉んだ気がしねー。デイダラちゃんもそう思うだろ?」
「……まぁな」
肯定するデイダラの台詞が脳内にこだまする。今まで何度か体を合わせてきたが、そんな素振りを見た事がなかった為に衝撃が大きい。あまりのショックに頭を抱えてその場を立ち去る。その足取りはとてもふらついたものだった。
それから青子は育乳を決意した。デイダラが満足出来るサイズまで大きくしたい――。何より彼氏に不満を持たせたまま付き合い続けるのは自分が許せないのだ。その日から植物性たんぱく質を多く摂取し、育乳に効果のあるバストクリームを塗り、サイズアップに効く体操を始めた。
『物事は継続しなければ効果がない、デイダラの為に』をモチベーションに変えて一ヶ月……体に変化は一切起こらなかった。
目尻に涙を溜めた青子は同性の小南の元へ走った。この悲しみを理解して欲しい気持ちと純粋にアドバイスが欲しいと考えたからだ。久々にアジトに顔を出している小南の腕を掴むと、困惑する彼女にお構いなく自室へと引きずり込んだ。
「小南っ! どうしよう!!」
「何があったの?」
「胸が大きくならない!」
「……順序立てて説明してちょうだい」
腕をがっしり掴んで訴えかける青子に事の経緯を話すよう伝えれば、先日交わされたデイダラと飛段の話から自分の近況を事細かく話す。全てを話し終えると目の前の小南は何故か微笑みを浮かべていた。
「小南?」
「簡単な事よ、デイダラに大きくしてもらうの」
「デイダラに?」
「そう、こうやってね」
そう言った後に、小南の色白の細長い指が青子の胸に触れる。そして、辺りの肉を引っ張りながら数回収縮させた。
「意中の人に毎日揉んでもらえば大きくなるから」
「デイダラに、毎日……」
「頑張ってね」
可愛らしくウインクを飛ばしてきた小南に頷き返す。自室にいるであろうデイダラの元へ急ぎ足で向かう事にした。本当は一人で大きくして驚かそうと思ったが、私よりも大人の小南がデイダラに協力を仰いだ方が良いと言うのだから間違いない。今度こそ大きくなりますようにと強い思いを抱えながら足を進めた。
「デイダラ!」
「うん? どうしたんだ?」
部屋の扉を豪快に開きながら名前を呼ぶと、疑問を浮かべて此方へと向き直る。首を傾げて様子をうかがっている彼の目の前で姿勢を正し、ごくりと唾を飲み込んだ。
「私に協力して」
「何のだよ」
「おっぱい大きくしたいの!」
目をギュッと瞑りながらお願い事を口にする。巨乳好きなデイダラだから絶対に協力してくれる。何て返答がくるかドキドキしながら待ち続けるが一向に返事がこない。何故だろうと疑問を持ちながらゆっくりと目を開けてデイダラを見れば眉間に皺を寄せて不機嫌そうな顔をしていた。
「デイダラ……?」
「…………」
胸を大きくして欲しいと言っただけなのに、何で表情を歪めているのか。もう一度願望を伝えようと口を開いた瞬間、デイダラに肩を強く押され、そのまま倒れた。
「急に何?!」
「……青子どういうつもりだ?」
「何が?」
「胸をデカくして誰に見せつけるつもりだ? うん」
底冷えする声を発したデイダラに顔が強張る。この声はとても怒っている時のものだ。胸を大きくしたいが、何で誰かに見せつける事になるのか。見せつけたいのは誰かじゃなくてデイダラ本人だというのに。
誤解しているデイダラを落ち着ける為に何て説明しようか頭を回転させると同時に胸へ強い痛みが走った。視線を向ければ小さな胸を強く握る大きな手。痛いと声を張り上げるが、目の前のデイダラの口元に笑みが浮かぶだけで痛みは止まない。
「誰だ? 飛段か、それとも旦那か?」
「……ちょっ」
洋服の上にいた腕がするりと洋服の合間から侵入して直接肌に触れられる。ひんやりした指が撫でればびくりと反応した。腹から徐々に上がってくる手を阻止しようと伸ばしても、力の強いデイダラには敵わない。ブラジャーをずらされて転がすように乳首を弄られると、それを合図にデイダラによって散々慣らされた体が勝手に声をあげる。背中から腰にかけて走る震えに、喉から上がる嬌声、じんわりと熱を持ち始める秘部とそれぞれがデイダラを求め始めた。
「ねぇ、デイ……ダラっ、はな、し、聞いてっ」
「言いたい事があればとっとと言え」
このままだとデイダラに流されてしまうと、気持ちを強く持つも体が言う事を聞いてくれない。一方、デイダラはデイダラで耳たぶを甘噛みしながら淡々とした口調で囁きつつ、体をまさぐる手を止めない。やわやわと緩い刺激に耐えていれば、手のひらの唇がねっとりと乳首を舐め上げ、あまりの気持ち良さに言葉が詰まった。
「……っ!!」
「青子、オレだけを求めろ」
切実さを含んだ声で本音をぶつけてくるデイダラ。やっぱり勘違いしている。昔からずっと恋い焦がれているのはデイダラだし、この先求めるのもデイダラだけだというのに……。何処かそそっかしい彼に呆れながらも、その腕を掴めばやっと動きが止まった。
「デイダラ」
「……」
「勘違い、してるから」
「……は?」
やっとの思いで告げれば、目を丸くしてポカンと口を開ける姿。私が胸を大きくしたいのはデイダラの為だと言えば、急に手のひらで顔を覆った。隠しきれていない部分から覗く肌が熟れたトマトのように赤く染まっている。可愛らしい反応だなぁと見つめていると、そういうのは早く言えよと恨めしく言われた。話を聞こうとしなかったのはデイダラなのに、すごく理不尽。
「……続きするぞ」
「え?」
「デカくしたいんだろ?」
オイラの理想は手のひらから溢れるサイズだからな、うん。先程まで可愛らしかった真っ赤な顔は何処に行ってしまったのか、にやりと不敵な笑みを浮かべて目を輝かせている。ちょっと待ってと口にしても、知らねぇとぶっきらぼうに返してきたデイダラの声がとても楽しそうだ。嫌な予感に脈拍が勝手に上がる。ドキドキと響く心音を落ち着けようと胸に手を当てたら、その腕を掴まれ一纏めにされた。
「明日、お天道様が拝めるといいな青子」
「えぇっ?! それってどう……っ」
とんでもない台詞に度肝を抜かされた。不満を口にするも聞きたくないと塞がれた唇。文句ごと飲み込む荒々しくも優しい口づけに私は酔いしれてしまうのだった。