凛冴
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冴の誕生日に、手紙を書くのが楽しみだった。遠く離れた兄が近況を綴ってくれるのが、親元を離れてまでサッカーを選んだ兄が練習の時間を削って俺への関心に時間を使ってくれるのがうれしかった。
手紙の束を捨てる気にはなれず、再度部屋の奥底に仕舞い込んだ。あれだけ酷い拒絶があっても、あの時間のいとしさをなかったことにはしたくなくて。
兄ちゃんにも何か事情があってあんなこと言ったんだ、すぐに撤回してくれると焦りで真っ白になった頭の中でリフレインしては消えていった。
憎しみのためだけにサッカーをしたくない、楽しかった思い出を否定したくないと思うたびに兄ちゃんの冷たい目が、言葉が蘇ってくる。傷を埋めるために、否定された痛みを癒すために楽しかったサッカーをしている。
いつか俺がやりたかったサッカーができるように、いまはただ振り払うために歩みを止めない。歩いた先にまた兄ちゃんがいるかもしれないという期待が捨てきれない。
手紙の束を捨てる気にはなれず、再度部屋の奥底に仕舞い込んだ。あれだけ酷い拒絶があっても、あの時間のいとしさをなかったことにはしたくなくて。
兄ちゃんにも何か事情があってあんなこと言ったんだ、すぐに撤回してくれると焦りで真っ白になった頭の中でリフレインしては消えていった。
憎しみのためだけにサッカーをしたくない、楽しかった思い出を否定したくないと思うたびに兄ちゃんの冷たい目が、言葉が蘇ってくる。傷を埋めるために、否定された痛みを癒すために楽しかったサッカーをしている。
いつか俺がやりたかったサッカーができるように、いまはただ振り払うために歩みを止めない。歩いた先にまた兄ちゃんがいるかもしれないという期待が捨てきれない。