凛冴
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「凛、俺とお前で世界で一番サッカーうまくなろうな」
「さすがだ、凛。俺の弟」
「これなら俺より上手くなるかもしれないな。俺も負けないぞ、凛」
夢だとわかっていながら自分の意思で目覚めることができない状態が一番つらい。自分の深層心理の中にまだ「弟という、俺が生まれ持った属性だけで冴に認められたなら」という願望があるかのように見せられるからだ。
汗みずくになって飛び起きた。ぎらぎらと目が冴えて、もう今日は眠りにつけそうにない。
決別を一方的に言い渡された時から俺の人生は変わってしまった。自分の決断すら他人に渡された失望に包まれた何かによってされたものが起因になってしまった。
けれどあのまま枕を濡らすだけで終わらず、冴を超えるという目標に向かうことを決めたのはまぎれもなく俺自身だ。俺は俺の意思で冴を超えるプレイヤーになる。
その意思の中に、冴を見返してやりたいというある意味幼稚な反発……俺を見限ったようなことを言うやつに俺の価値がわかってたまるか、お前が俺を査定した時以上、その何倍も上をいってやるという形のない感情がある。
いつか冴から、夢のような甘いセリフを聞いた時にその感情の正体がわかるかもしれない。
幸いここは眠れなくてもやることがある。俺の中の「優しいお兄ちゃん」の亡霊を殺して埋めるためにも、俺にはやることがある。
20240224
※凛冴ワンドロワンライさんからお題「夢」を借りています
「さすがだ、凛。俺の弟」
「これなら俺より上手くなるかもしれないな。俺も負けないぞ、凛」
夢だとわかっていながら自分の意思で目覚めることができない状態が一番つらい。自分の深層心理の中にまだ「弟という、俺が生まれ持った属性だけで冴に認められたなら」という願望があるかのように見せられるからだ。
汗みずくになって飛び起きた。ぎらぎらと目が冴えて、もう今日は眠りにつけそうにない。
決別を一方的に言い渡された時から俺の人生は変わってしまった。自分の決断すら他人に渡された失望に包まれた何かによってされたものが起因になってしまった。
けれどあのまま枕を濡らすだけで終わらず、冴を超えるという目標に向かうことを決めたのはまぎれもなく俺自身だ。俺は俺の意思で冴を超えるプレイヤーになる。
その意思の中に、冴を見返してやりたいというある意味幼稚な反発……俺を見限ったようなことを言うやつに俺の価値がわかってたまるか、お前が俺を査定した時以上、その何倍も上をいってやるという形のない感情がある。
いつか冴から、夢のような甘いセリフを聞いた時にその感情の正体がわかるかもしれない。
幸いここは眠れなくてもやることがある。俺の中の「優しいお兄ちゃん」の亡霊を殺して埋めるためにも、俺にはやることがある。
20240224
※凛冴ワンドロワンライさんからお題「夢」を借りています