ネスカイ
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※日本のバレンタイン風習
「なんでお前がチョコ用意してんだよ。好きな相手がいるのか?」
「えっ去年もカイザーにあげたじゃないですか」
「そうだったか?」
「ヤダーッ信じられない……サッカー以外に割く脳の容量がないからって……」
ずいぶん昔、出会ってすぐくらいの後のバレンタインからネスの手作りチョコレートをもらっている。
いつもチョコなんて扱ってないのにバレンタインのときだけ触るタイプのチョコじゃない。練習で忙しくしているはずなのに試作からしっかりやるタイプのチョコだ。
もちろん忘れてなんかいない。忘れているフリをしないと実は楽しみにしていることを悟られたりなんかしたら照れ臭くてたまらないから。
「忘れたなんて言わせないおいしいチョコあげますから。覚悟してくださいね」
「好きにしろ」
ファンからもらうチョコは食べれない。ファンにもそう伝えているが毎年ファンレターの送付先はチョコで溢れるらしい。行き場のない感情をチョコに託すことができるのは少し羨ましい。託された想いを受け取ってしまったらという不安には目を向けずただただ好きの気持ちで目を塞いでいられるんだろう。
「はい、カイザー」
「……ありがとう」
「ふふ、大好きです」
真っ直ぐに向けられる感情にたじろいでしまう。まるで逃げ場がない。でも俺がその言葉から逃げ出すそぶりを見せないことからネスは満足げだ。
今年のチョコも美味しかった。苦くて、甘くて、苦しい味。
20240210
「なんでお前がチョコ用意してんだよ。好きな相手がいるのか?」
「えっ去年もカイザーにあげたじゃないですか」
「そうだったか?」
「ヤダーッ信じられない……サッカー以外に割く脳の容量がないからって……」
ずいぶん昔、出会ってすぐくらいの後のバレンタインからネスの手作りチョコレートをもらっている。
いつもチョコなんて扱ってないのにバレンタインのときだけ触るタイプのチョコじゃない。練習で忙しくしているはずなのに試作からしっかりやるタイプのチョコだ。
もちろん忘れてなんかいない。忘れているフリをしないと実は楽しみにしていることを悟られたりなんかしたら照れ臭くてたまらないから。
「忘れたなんて言わせないおいしいチョコあげますから。覚悟してくださいね」
「好きにしろ」
ファンからもらうチョコは食べれない。ファンにもそう伝えているが毎年ファンレターの送付先はチョコで溢れるらしい。行き場のない感情をチョコに託すことができるのは少し羨ましい。託された想いを受け取ってしまったらという不安には目を向けずただただ好きの気持ちで目を塞いでいられるんだろう。
「はい、カイザー」
「……ありがとう」
「ふふ、大好きです」
真っ直ぐに向けられる感情にたじろいでしまう。まるで逃げ場がない。でも俺がその言葉から逃げ出すそぶりを見せないことからネスは満足げだ。
今年のチョコも美味しかった。苦くて、甘くて、苦しい味。
20240210