宮侑に絶対遊ばれとると思ってたんやけどそうやないみたいやから信じてもええ?
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恋愛において 最も重要なのは タイミングやと思う
ひかりが侑と出会った時 侑は既にプロのバレーボール選手だった
ひかりは彼氏と別れたばかり
同じく彼女と別れたばかりの侑
そんな二人は友人を介して出会い すぐに意気投合した
一夜限りやろう
そう思っていた関係は二度 三度とあった
そして その全ては侑から誘われて するものだった
出会って一ヶ月
その間 ひかりのもとに 侑からの連絡は頻繁にあり 呼び出されては身体を重ねていたが
ある日 それが ぴたりと止んだ
理由は わからない
侑からの誘いが無くなって もう2週間近く経つ
別に 期待なんかしてへん
ひかりはそう思っていながらも 自ら連絡をしてしまった
人の行動には理由がある
ひかりは自らの行いによって 侑に嵌っていることを嫌でも気づかされた
L⚫︎NEを送ってみたものの なかなか既読にはならず
翌日になっても侑からの返信はなかった
重かったやろうか?
そう振り返ってみても「元気?」とそれだけの短文
自分なりにあっさりと送ったつもりだ
本当は
「なんで連絡ないん? もう飽きた? 他にええ子できた?」
そんなふうに聞いてみたい
でも そのどれも とても聞けそうにない
好意を寄せる相手に めんどくさい女だと思われるようなことはしたくない
侑は誰もが知る プロのバレーボール選手だ
きっと想像もできないくらい忙しいだろう
でも どれだけ仕事が忙しくてもそれは言い訳にしかならないのだと
ひかりの中でそんな結論に至った
男は 本命の女には時間を作ってまで会いに行くものだ …そんな話をどこかで聞いたことがある
つまり それが答えなのだ
侑にとって自分が本命の女ではなかったということ
ひかりはそれがわかってしまった
冷静になって送信を取り消そうとしたL⚫︎NEは すでに既読になっており諦めるしかない
誘われて何度か身体を重ね その度に慈しむような目で見つめられて
認めたくはないけどほんの少し期待してしまってた
自分じゃなくても あんなんきっと勘違いしてしまう
今思い返しても 贅沢で甘美なひと時を過ごした
でも自分はきっと遊ばれただけなのだ
だからといって侑を恨むなどそんなつもりは毛頭ない
自分もいい思いをした
侑と過ごした時間の対価として払ったのが身体だった
それだけのこと
ひかりの視線がスマホの画面に戻る
開きっぱなしのL⚫︎NE
ブロックしようと指を動かす
タップする直前に 突然鳴り響く着信音
すごいタイミングである
その相手は紛れもなく侑で
ひかりは一瞬躊躇ったが 一呼吸置いてその電話に出た
「ひかりちゃん 何しとんの?」
聞こえてくるその声のトーンから 侑の機嫌の良さが伺えた
まさか "ちょうど今あんたのことブロックしようと思ってたところ"
いくら相手の機嫌が良かろうと そんなことを言えるはずがない
「ご飯 作ろうかなと 思ってたところ」
嘘ではない
仕事が忙しくて昨日今日と昼食を抜いた
疲れと悩みのせいか 肌の調子も散々である
栄養価が高く バランスの良い食事をしようと さっきスーパーへ食材を買いに行ったところだった
「ほな今から行ってもええ? 俺にもひかりちゃんの手料理食わせてや」
どの口がそんなん言うねん
もう私のこと振り回すんやめてほしい
ひかりはそう思いながら深いため息を吐いた
「一流アスリートに食べてもらうような腕前とちゃうから」
「ひかりちゃん、何かあった?」
何かを察したかのようにそう尋ねてきた侑
「他にも美味しい手料理作って食べさせてくれる子 いっぱいおるやろ」
こんな返しをしてから めんどくさいことを言うてしもた と後悔するひかり
「どないしたん? 今から行くから。鍵、あけといてな」
自分は本命の女じゃないとわかっていながら 侑の甘く優しい声を聞くと拒めなくなる
遊びでもええか
今夜を最後に…
これ以上嵌らなければ
そんな考えがひかりの頭の中に過った
「ひかりちゃんから連絡くれたん初めてやったなぁ」
スマホの向こうからそんな言葉が聞こえてきて 思わず目を丸くする
「連絡すんの、いっつも俺からやんか」
そう
だって 何度か関係を持ったからといえ ハッキリ付き合おうと言われたわけではない
侑のことを誘えるほど ひかりは自分に自信がなかった
「なぁ、なんで連絡くれたん?」
「それは…」
「もしかして、寂しかった?」
「そっ、そんなん違…」
「俺はひかりちゃんから連絡してくるん待っとったで。でも全然してこうへんし」
ひかりと侑の間に 少しの沈黙が流れた
「私から …連絡しても、よかった?」
震える声でそう尋ねるひかりに 侑は
「は? 当たり前やろ。なんであかんねん」と笑った
「俺な、海外遠征から帰ってきたとこやねん」
帰国したのは今日の話らしい
侑は時差ボケがどうとか話しながら もしかして外を走ってるんやろうか
少し息が上がってる気がした
日本に戻って 真っ先に連絡くれたんが私?
自惚れかもしれないと思いながらも ひかりの胸はその可能性に高鳴る
「その感じやとひかりちゃんは信じへんかもしれへんけどな。ほんまに、俺めーっちゃ忙しかったんやで」
その言い訳は聞きたくない
なぜなら
好きだったら時間を作ってでも会いに来るはず
そう思っていたから
それなのに 侑の言葉一つで こんなにも簡単に揺らいでしまう
プロのスポーツ選手なんて特殊な仕事
どんなに忙しいか ひかりには想像もつかなかった
常識が覆される
この人を信じたい
きっと嘘じゃない
なぜか 侑が嘘をついてるようには思えなかった
こんなにスラスラと嘘をつけるなら 詐欺師になれるわ ひかりはそんなことを思う
「忙しいし時間ないし…ひかりちゃんと出会ったタイミング悪すぎやろて、
まぁ何とかなるか思って日本戻ったら ひかりちゃんめっちゃ冷たなっとるし」
「…」
「すねとるん?」
「そんなんとちゃう」
「不安にさせた?」
「…う、ん」
「ごめんて」
「侑、私に飽きたんとちゃうの?」
「なんでそないなんねん」
「他にいい子ができたんとちゃうん?」
「待って待って、 ほんまに なんなん…自分、 どういうつもりで俺とおったん?」
「遊ばれとってもええかって思ってた……けど…、」
いつのまにか好きになってしまってた
こんなこと言うてごめん めんどくさいよなぁ
そう伝えようとした ひかりよりも先に
「アホなん?自分。俺そない暇ちゃうで。遊びの女に何回も会わへんし、連絡ら せんわ」
そんな侑の声がして
しかも 先程よりも それは大きく聞こえた
少し苛立ちを含んだようにもとれる
「俺、好きって何遍も言うたよな」
確かに情事の時は 何度かそう言ってくれた
でもその時は
夢か現実か 見分けがつかへんくらい意識朦朧としてるもので
これはさすがに侑には言われへんなと ひかりは言葉を飲み込んだ
その代わりに
「…そんなん 普通、簡単に信じられへんやろ」と捻くれた返事をした
信じられへんよ
だって 相手はあの宮侑やで
「ほーん。ほな今から 嫌っちゅうほどわからせたるわ」
そこで ぷつっと通話は途絶えた
ものの数秒後に
ガチャリと玄関の開く音がして
目が合うや否や
一瞬で侑の大きな身体に
ひかりの小さな身体はすっぽりと包み込まれてしまうのだった
ひかりが侑と出会った時 侑は既にプロのバレーボール選手だった
ひかりは彼氏と別れたばかり
同じく彼女と別れたばかりの侑
そんな二人は友人を介して出会い すぐに意気投合した
一夜限りやろう
そう思っていた関係は二度 三度とあった
そして その全ては侑から誘われて するものだった
出会って一ヶ月
その間 ひかりのもとに 侑からの連絡は頻繁にあり 呼び出されては身体を重ねていたが
ある日 それが ぴたりと止んだ
理由は わからない
侑からの誘いが無くなって もう2週間近く経つ
別に 期待なんかしてへん
ひかりはそう思っていながらも 自ら連絡をしてしまった
人の行動には理由がある
ひかりは自らの行いによって 侑に嵌っていることを嫌でも気づかされた
L⚫︎NEを送ってみたものの なかなか既読にはならず
翌日になっても侑からの返信はなかった
重かったやろうか?
そう振り返ってみても「元気?」とそれだけの短文
自分なりにあっさりと送ったつもりだ
本当は
「なんで連絡ないん? もう飽きた? 他にええ子できた?」
そんなふうに聞いてみたい
でも そのどれも とても聞けそうにない
好意を寄せる相手に めんどくさい女だと思われるようなことはしたくない
侑は誰もが知る プロのバレーボール選手だ
きっと想像もできないくらい忙しいだろう
でも どれだけ仕事が忙しくてもそれは言い訳にしかならないのだと
ひかりの中でそんな結論に至った
男は 本命の女には時間を作ってまで会いに行くものだ …そんな話をどこかで聞いたことがある
つまり それが答えなのだ
侑にとって自分が本命の女ではなかったということ
ひかりはそれがわかってしまった
冷静になって送信を取り消そうとしたL⚫︎NEは すでに既読になっており諦めるしかない
誘われて何度か身体を重ね その度に慈しむような目で見つめられて
認めたくはないけどほんの少し期待してしまってた
自分じゃなくても あんなんきっと勘違いしてしまう
今思い返しても 贅沢で甘美なひと時を過ごした
でも自分はきっと遊ばれただけなのだ
だからといって侑を恨むなどそんなつもりは毛頭ない
自分もいい思いをした
侑と過ごした時間の対価として払ったのが身体だった
それだけのこと
ひかりの視線がスマホの画面に戻る
開きっぱなしのL⚫︎NE
ブロックしようと指を動かす
タップする直前に 突然鳴り響く着信音
すごいタイミングである
その相手は紛れもなく侑で
ひかりは一瞬躊躇ったが 一呼吸置いてその電話に出た
「ひかりちゃん 何しとんの?」
聞こえてくるその声のトーンから 侑の機嫌の良さが伺えた
まさか "ちょうど今あんたのことブロックしようと思ってたところ"
いくら相手の機嫌が良かろうと そんなことを言えるはずがない
「ご飯 作ろうかなと 思ってたところ」
嘘ではない
仕事が忙しくて昨日今日と昼食を抜いた
疲れと悩みのせいか 肌の調子も散々である
栄養価が高く バランスの良い食事をしようと さっきスーパーへ食材を買いに行ったところだった
「ほな今から行ってもええ? 俺にもひかりちゃんの手料理食わせてや」
どの口がそんなん言うねん
もう私のこと振り回すんやめてほしい
ひかりはそう思いながら深いため息を吐いた
「一流アスリートに食べてもらうような腕前とちゃうから」
「ひかりちゃん、何かあった?」
何かを察したかのようにそう尋ねてきた侑
「他にも美味しい手料理作って食べさせてくれる子 いっぱいおるやろ」
こんな返しをしてから めんどくさいことを言うてしもた と後悔するひかり
「どないしたん? 今から行くから。鍵、あけといてな」
自分は本命の女じゃないとわかっていながら 侑の甘く優しい声を聞くと拒めなくなる
遊びでもええか
今夜を最後に…
これ以上嵌らなければ
そんな考えがひかりの頭の中に過った
「ひかりちゃんから連絡くれたん初めてやったなぁ」
スマホの向こうからそんな言葉が聞こえてきて 思わず目を丸くする
「連絡すんの、いっつも俺からやんか」
そう
だって 何度か関係を持ったからといえ ハッキリ付き合おうと言われたわけではない
侑のことを誘えるほど ひかりは自分に自信がなかった
「なぁ、なんで連絡くれたん?」
「それは…」
「もしかして、寂しかった?」
「そっ、そんなん違…」
「俺はひかりちゃんから連絡してくるん待っとったで。でも全然してこうへんし」
ひかりと侑の間に 少しの沈黙が流れた
「私から …連絡しても、よかった?」
震える声でそう尋ねるひかりに 侑は
「は? 当たり前やろ。なんであかんねん」と笑った
「俺な、海外遠征から帰ってきたとこやねん」
帰国したのは今日の話らしい
侑は時差ボケがどうとか話しながら もしかして外を走ってるんやろうか
少し息が上がってる気がした
日本に戻って 真っ先に連絡くれたんが私?
自惚れかもしれないと思いながらも ひかりの胸はその可能性に高鳴る
「その感じやとひかりちゃんは信じへんかもしれへんけどな。ほんまに、俺めーっちゃ忙しかったんやで」
その言い訳は聞きたくない
なぜなら
好きだったら時間を作ってでも会いに来るはず
そう思っていたから
それなのに 侑の言葉一つで こんなにも簡単に揺らいでしまう
プロのスポーツ選手なんて特殊な仕事
どんなに忙しいか ひかりには想像もつかなかった
常識が覆される
この人を信じたい
きっと嘘じゃない
なぜか 侑が嘘をついてるようには思えなかった
こんなにスラスラと嘘をつけるなら 詐欺師になれるわ ひかりはそんなことを思う
「忙しいし時間ないし…ひかりちゃんと出会ったタイミング悪すぎやろて、
まぁ何とかなるか思って日本戻ったら ひかりちゃんめっちゃ冷たなっとるし」
「…」
「すねとるん?」
「そんなんとちゃう」
「不安にさせた?」
「…う、ん」
「ごめんて」
「侑、私に飽きたんとちゃうの?」
「なんでそないなんねん」
「他にいい子ができたんとちゃうん?」
「待って待って、 ほんまに なんなん…自分、 どういうつもりで俺とおったん?」
「遊ばれとってもええかって思ってた……けど…、」
いつのまにか好きになってしまってた
こんなこと言うてごめん めんどくさいよなぁ
そう伝えようとした ひかりよりも先に
「アホなん?自分。俺そない暇ちゃうで。遊びの女に何回も会わへんし、連絡ら せんわ」
そんな侑の声がして
しかも 先程よりも それは大きく聞こえた
少し苛立ちを含んだようにもとれる
「俺、好きって何遍も言うたよな」
確かに情事の時は 何度かそう言ってくれた
でもその時は
夢か現実か 見分けがつかへんくらい意識朦朧としてるもので
これはさすがに侑には言われへんなと ひかりは言葉を飲み込んだ
その代わりに
「…そんなん 普通、簡単に信じられへんやろ」と捻くれた返事をした
信じられへんよ
だって 相手はあの宮侑やで
「ほーん。ほな今から 嫌っちゅうほどわからせたるわ」
そこで ぷつっと通話は途絶えた
ものの数秒後に
ガチャリと玄関の開く音がして
目が合うや否や
一瞬で侑の大きな身体に
ひかりの小さな身体はすっぽりと包み込まれてしまうのだった
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