なんで手出してくれへんの?
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なんで手出してくれへんの?
そんなこと 口が裂けても言われへん
せやけど私は治からのアクションをずーっとずーっと待ってんねん
「今日うちくる?」て治に誘われる度に
もしかして ついに…とか アホみたいに期待するけどいつも何も起きへん
下手したらキスすらせん日もある
友達期間が長かったせいか ふざけて笑い飛ばしてまうような そんな話ばかりしてるのもあるんか
私達は あんまりそういう ええ雰囲気にはならへん
もしかしたら思て可愛え下着つけてきたのに こんなんもう何回目やろ
心の中で大きなため息を吐く
仲の良い友達が皆
彼氏と経験していく中で 一人取り残される気分やし
皆が言う「愛されとる感じ」とか「満たされる感じ」とか
全然わからへんねんけど
それって そういうことせなわからんの?
シたことないからわからんわ
治とおったら幸せな気持ちになるし めちゃくちゃ好きやし ずっと一緒に居りたいとか
もっと触れたいとかそんな気持ちにはなるけど
今感じとるこんな気持ちとはまた別のモンなんやろうか?
行為自体にも純粋に興味はあるけど 気持ちええんは男の人だけとちゃうんかな
勝手にそう思っとる
だってわからんもん
それくらい 私の知らん世界
触れたいけど 私から治に触れたことなんかほとんどない
はしたない女やと思われるんは嫌や
治の手が私の髪にそっと触れる
優しく それを耳にかけてくれたかと思ったら
ゆっくり近づいてくる綺麗な顔
緊張が走る
つい身構えて力を入れてしまう
触れる寸前 ぎゅっと目を瞑って下を向いた
それでもお構いなしに唇を啄むように重ねてくるから それに黙って従うだけ
私には正解がわからへん
せやけど このまま進んでほしいとは思っとるから一切逆らえへんようにして 息を止める
じっとしとったら治の動きも止まる
離されてしまった唇も身体も 寂しいのは私だけなんやろうか
あぁまたや
また今日もシてくれへんのって気を落とす
私と治はいつまで経ってもこれ以上先には進まへん
「治 前の彼女とは長かったんやろ?」
「なんやねん 急に」
「別になんもないけど…。前の子とは …その…シたことあるんやろ」
「前て、前は前やん」
なんやねんその答え
「でもシたんやろ」
「前の子は初めてやなかったし」
「そんなん聞きたないし」
「聞いてきたんひかりやんか」
いや そうやったとしてもやで
ちょぉデリカシーなさすぎへん?
私が初めてやからあかんの?
もし私が初めてやなかったらノリノリで するてこと?
めんどくさいとか思われてるんやろうか
わからん
治の考えとることが 全くわからん
「私とももう、付き合うて結構経つのに」
思わず 口からぽろっと溢れてしまった一言
「ほな する?」
なんやねん 誘い方やばない?
今からどこいく?みたいな
雰囲気もくそもあらへんやん
「今の話の流れで オッケーてならんやろ」
「なんで怒るん」
私も自分がなんで怒っとるんかわからへん
せやけど 前の子が初めてやないとか
それ 私知らんままでええ情報やったんとちゃうん
過去のこと掘り返す必要ないしどうでもええのに
気にしてしもたん私やけど
この悪い癖 嫌になる
こんなに治のこと好きやし いつでもええて心の準備もして期待しとったのに
せっかくの2人きりの時に
なんでこうなってまうんやろ
雰囲気も最悪やん
「なぁ ひかり」
重なる手
治の顔が近づいてくる 唇が触れそうになる
「いやや」
治の顔を思いきり押し返す
「痛っ」
ごめん でも こんなんでごまかそうとせんとってほしい
キッ睨みつけてみる
治は相変わらず無表情や
今何考えとるんやろ?
そんなことを思った瞬間 あっ ていう言葉と共に
もう 組み敷かれとって
手も押さえつけられとる
見下ろされて目のやり場がない
慌てて顔を背けるけど「顔 真っ赤やな」って
自分でもわかる
めちゃくちゃ顔が熱い
あっという間に唇を塞がれて そのキスが深いものに変わっていく
いつもの軽いんと違う
これは 数えるほどしかしたことがない 息が苦しくなるやつや
今日のはたぶん私が悪いんやけど
いやや、やっぱりまって……
どないしよってパニック起こすけど
完全に身動き取られへん
首筋に顔埋められて
気のせいでなければ たぶん 首を這うのは 舌の感触
その初めての感覚に身体はぶるっと震えあがり
涙が溢れる
そこでようやく解放されて
「ほら まだあかんやろ」って
頬を流れる涙を親指で拭ってくれた治
頭ポンポンされて いつもの治に戻っとるて安心するけど
さっきみたいな雄の顔した治は知らんやん
まだ心臓ばくばく言うとる
「すまん 怖かった?」て優しい声色に 心落ち着けつつ頷くけど
ほんまはな 私
「…治と早よシてみたいん」
ずっと思ってたことを ついポロッと言うてしまった
「あかん」
「えっ」
あかんの?
「…可愛すぎやろ今の。絶対ヨソで言うたらあかんで」
「言わへんよ」
さっきので乱れた服を正してくれる
「俺がめっちゃ我慢しとったん、わからへんかった?」
不思議と 周りと比べて感じてた
焦りみたいな気持ちがすーっと消えていく
「ひかりがええよって言うてくれるまで、手出さへんって決めとるから」
安心しぃ
そんな一言を添えた 思いやりある言葉が降ってきて
嬉しくてまた泣いてまう
皆が言う「愛されとる感じ」とか「満たされる感じ」を知って
今よりもっと幸せになってしまうのは
もう少しだけ後のこと
そんなこと 口が裂けても言われへん
せやけど私は治からのアクションをずーっとずーっと待ってんねん
「今日うちくる?」て治に誘われる度に
もしかして ついに…とか アホみたいに期待するけどいつも何も起きへん
下手したらキスすらせん日もある
友達期間が長かったせいか ふざけて笑い飛ばしてまうような そんな話ばかりしてるのもあるんか
私達は あんまりそういう ええ雰囲気にはならへん
もしかしたら思て可愛え下着つけてきたのに こんなんもう何回目やろ
心の中で大きなため息を吐く
仲の良い友達が皆
彼氏と経験していく中で 一人取り残される気分やし
皆が言う「愛されとる感じ」とか「満たされる感じ」とか
全然わからへんねんけど
それって そういうことせなわからんの?
シたことないからわからんわ
治とおったら幸せな気持ちになるし めちゃくちゃ好きやし ずっと一緒に居りたいとか
もっと触れたいとかそんな気持ちにはなるけど
今感じとるこんな気持ちとはまた別のモンなんやろうか?
行為自体にも純粋に興味はあるけど 気持ちええんは男の人だけとちゃうんかな
勝手にそう思っとる
だってわからんもん
それくらい 私の知らん世界
触れたいけど 私から治に触れたことなんかほとんどない
はしたない女やと思われるんは嫌や
治の手が私の髪にそっと触れる
優しく それを耳にかけてくれたかと思ったら
ゆっくり近づいてくる綺麗な顔
緊張が走る
つい身構えて力を入れてしまう
触れる寸前 ぎゅっと目を瞑って下を向いた
それでもお構いなしに唇を啄むように重ねてくるから それに黙って従うだけ
私には正解がわからへん
せやけど このまま進んでほしいとは思っとるから一切逆らえへんようにして 息を止める
じっとしとったら治の動きも止まる
離されてしまった唇も身体も 寂しいのは私だけなんやろうか
あぁまたや
また今日もシてくれへんのって気を落とす
私と治はいつまで経ってもこれ以上先には進まへん
「治 前の彼女とは長かったんやろ?」
「なんやねん 急に」
「別になんもないけど…。前の子とは …その…シたことあるんやろ」
「前て、前は前やん」
なんやねんその答え
「でもシたんやろ」
「前の子は初めてやなかったし」
「そんなん聞きたないし」
「聞いてきたんひかりやんか」
いや そうやったとしてもやで
ちょぉデリカシーなさすぎへん?
私が初めてやからあかんの?
もし私が初めてやなかったらノリノリで するてこと?
めんどくさいとか思われてるんやろうか
わからん
治の考えとることが 全くわからん
「私とももう、付き合うて結構経つのに」
思わず 口からぽろっと溢れてしまった一言
「ほな する?」
なんやねん 誘い方やばない?
今からどこいく?みたいな
雰囲気もくそもあらへんやん
「今の話の流れで オッケーてならんやろ」
「なんで怒るん」
私も自分がなんで怒っとるんかわからへん
せやけど 前の子が初めてやないとか
それ 私知らんままでええ情報やったんとちゃうん
過去のこと掘り返す必要ないしどうでもええのに
気にしてしもたん私やけど
この悪い癖 嫌になる
こんなに治のこと好きやし いつでもええて心の準備もして期待しとったのに
せっかくの2人きりの時に
なんでこうなってまうんやろ
雰囲気も最悪やん
「なぁ ひかり」
重なる手
治の顔が近づいてくる 唇が触れそうになる
「いやや」
治の顔を思いきり押し返す
「痛っ」
ごめん でも こんなんでごまかそうとせんとってほしい
キッ睨みつけてみる
治は相変わらず無表情や
今何考えとるんやろ?
そんなことを思った瞬間 あっ ていう言葉と共に
もう 組み敷かれとって
手も押さえつけられとる
見下ろされて目のやり場がない
慌てて顔を背けるけど「顔 真っ赤やな」って
自分でもわかる
めちゃくちゃ顔が熱い
あっという間に唇を塞がれて そのキスが深いものに変わっていく
いつもの軽いんと違う
これは 数えるほどしかしたことがない 息が苦しくなるやつや
今日のはたぶん私が悪いんやけど
いやや、やっぱりまって……
どないしよってパニック起こすけど
完全に身動き取られへん
首筋に顔埋められて
気のせいでなければ たぶん 首を這うのは 舌の感触
その初めての感覚に身体はぶるっと震えあがり
涙が溢れる
そこでようやく解放されて
「ほら まだあかんやろ」って
頬を流れる涙を親指で拭ってくれた治
頭ポンポンされて いつもの治に戻っとるて安心するけど
さっきみたいな雄の顔した治は知らんやん
まだ心臓ばくばく言うとる
「すまん 怖かった?」て優しい声色に 心落ち着けつつ頷くけど
ほんまはな 私
「…治と早よシてみたいん」
ずっと思ってたことを ついポロッと言うてしまった
「あかん」
「えっ」
あかんの?
「…可愛すぎやろ今の。絶対ヨソで言うたらあかんで」
「言わへんよ」
さっきので乱れた服を正してくれる
「俺がめっちゃ我慢しとったん、わからへんかった?」
不思議と 周りと比べて感じてた
焦りみたいな気持ちがすーっと消えていく
「ひかりがええよって言うてくれるまで、手出さへんって決めとるから」
安心しぃ
そんな一言を添えた 思いやりある言葉が降ってきて
嬉しくてまた泣いてまう
皆が言う「愛されとる感じ」とか「満たされる感じ」を知って
今よりもっと幸せになってしまうのは
もう少しだけ後のこと
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