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むかしむかし、あるところに、イサギレラというとても美しい青い目の少年がいました。
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イサギレラの両親は神託を受け、世界一周旅行に行くことになったため、未成年のイサギレラは領主の家に預けられ、そこで領主の息子たちと義兄弟として一緒に暮らしていました。
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潔
あ、斬鉄その服上下逆だって! ほら、引っ張って脱がせるから暴れるなよ
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斬鉄
フガッ!
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斬鉄
頭を通す穴が小さすぎてチッソクするかとおもった…
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潔
そこ、頭じゃなくて腕通すところだから…
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凪
ね〜、イサギレラ、俺の着替えも手伝ってよ
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潔
凪は一人で着替えられるだろ
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凪
うぇ〜…着替えんのめんどくさーい…
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イサギレラは天然ボケな次男と、めんどくさがりな三男にいじわるな仕打ち……ではなく、時々ダル絡みや面倒をかけられることがありました
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潔
も〜! 今から俺お昼ご飯作るの手伝いにいこうとしてたんだけど!
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玲王
凪〜、あんまイサギレラに迷惑かけんなよ
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凪
めーわくじゃないよねイサギレラ?
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潔
正直めーわくだよ
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凪
辛辣じゃん
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イサギレラは受けた恩は返すタイプの人間なので、領主宅にいる間、家事を手伝うことにしていました。
しっかりものの長男は、イサギレラも他の弟たちと同じようになんの苦労もなく贅沢な暮らしをしてほしいと考え、イサギレラの仕事を減らすべく追加で優秀なメイドを雇うことにしました。 -
玲王
あ、そうそう、今日から新しいメイドがくるんだった
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玲王
紹介するな、メイド・バローだ
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玲王が連れてきたのは、メイドのイメージを一新するような筋骨隆々な大男でした。
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潔
うわ、グロじゃん
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素直なイサギレラは歯に絹着せることなく、うっかり見たままの感想を述べてしまいました。
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馬狼
蹴り殺すぞ!
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割りのいい仕事があると聞いてやってきたメイド・バローは、館に着くなり無理矢理サイズのあってないメイド服を着せられた上、イサギレラから暴言を吐かれたため、怒って部屋から出ていってしまいました。
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潔
つーかさ、なんでメイドが男なんだよ?
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潔
街に住んでた時、この館で働きたいっていう女の子いっぱいいたのに、いつのまにかメイドも男しかいなくなってんじゃん
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玲王
あー、それはな
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凪
イサギレラが女なんかとなにかあったら困るでしょ
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玲王
……って、凪が言うからこの別館に出入りができるのは男だけにしたってわけ
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玲王
本館には普通のメイドしかいないから安心しろよ
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斬鉄
適当適所ってやつだ
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凪
適材適所ね
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潔
意味合ってんのかそれ
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潔
そもそもなにかあるはずないって
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イサギレラはちょっぴり過保護がすぎる兄たちを見比べて、ため息をつきました。
この3兄弟は、性格はやや難ありであるものの、見目もよく、金持ちで、社会的地位も持つ優良物件だというに、女っ気ひとつありませんでした。
イサギレラは先程新聞でみたある記事を思いだしました。 -
潔
そういえば、3日後にお城で舞踏会があるんだよな
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潔
隣国のミヒャエル王子が来て、結婚相手を探すとか。
三人共それに招待されてるらしーじゃん -
潔
いつまでも俺に構ってないで、そこでいい出逢いがあるといいな
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凪
は?
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玲王
あーあ
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斬鉄
時限爆弾踏んだな
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玲王
地雷な
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凪
ね〜…、イサギレラ今から俺の部屋来てくんない?
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潔
あ、やっと部屋の掃除する気になった?
ほうきで床掃くのだけやってやるけど、他は自分でやれよ -
凪
うん ソーダネ
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そのあと、めんどくさがり屋の兄の部屋へ行ったイサギレラは一週間その部屋から出してもらえませんでした。
めでたしめでたし -
青い監獄 ベッドルーム
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潔
はっ!
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潔
よく覚えてないけどすごい悪夢を見た気がする……
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