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六月某日。
国際試合の代表として招集され、ブルーロックで行われる直前合宿に参加するため、帰国してる潔。
久しぶりのブルーロック、指定された部屋に向かうと、今回の合宿で同室となる二人がすでに部屋にいた。 -
玲王
よぉ、潔
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潔
玲王、……と、床にへばってるの凪？
久しぶり！ 元気だった？ -
玲王
おー、俺はな
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潔
えっ、凪どっか調子悪いの？
大丈夫か？ -
凪
うへえ〜、じめじめべたべたきもち悪い〜……
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潔
あ〜……日本、今梅雨だもんな。
ここ一応除湿されてんのか室内はマシだけど -
凪
もーむり
一歩も外出たくない
潔、今日の練習室内にして〜 -
潔
え…俺にそんな権限あるかよ
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凪
んじゃ、玲王よろしく〜
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玲王
残念ながら、俺にも無理！
ってことで、行くぞ凪
着替えろ〜 -
凪
めんどくさい…
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潔
でた、めんどくさい
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潔
凪がそんな調子なら俺がFW、1トップ起用ありかも…！
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玲王
おい、嬉しそうな顔すんな潔
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玲王
こんなじめじめした環境でへばってる凪見て可哀想だって思わないのかよ？
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凪
潔ひど〜い……ひとでなし……
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潔
ぇ…、なんで俺が悪い感じになってんの？
ってか、じめじめ嫌なのは俺だって一緒だから！ -
玲王
まあ聞けって、潔
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潔
…なんだよ？
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玲王
ここに金沢で有名な和菓子屋のきんつばがある
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潔
そ、れってあの有名店の……？
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玲王
そう、あの有名店のやつな。
これを、お前にやってもいい -
潔
マジ？！
一回食べてみたかったんだー！ -
玲王
お、食べんの初めて？
そんじゃ、頑張って凪のやる気を出させてくれたら、全部やるよ！ -
潔
は？ タダでくれんじゃないの？
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玲王
誰がタダでやるっつった？
おまえがキスのひとつでもぶちかませば、凪のやる気だって出るだろって話 -
凪
……玲王、さすがにそれはやりすぎ
ハグでいーよ、潔 -
潔
いや、男からのハグとかキスでやる気なんて出ないだろ
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凪
え、ちょーでるけど
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潔
ん〜……
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凪
ねえ、潔、聞いてる？
おい -
玲王
あ〜…こりゃ聞いてねーな。凪が好物用意したらイケるって言ったからだぞ？
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玲王
さすがに潔だって、んな単純じゃなかっ…
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潔
よし！
ちょっと待ってろよ、凪 -
潔
ここに来る前、空港で迷子になってたお爺さんを案内したら、お礼にって、催眠術用の5円玉もらってさ、
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玲王
よくそんな怪しいもの受け取ったな…
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潔
えーと……、あった！
冗談だと思うけどさ、俺からのハグよりやる気出るかもだろ？
試してみよーぜっ -
凪
……ねえ、もしかして潔が試したいだけでしょ
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潔
凪、この揺れてる五円玉見ててな
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潔
あなたはだんだんやる気になーる……、あなたはだんだんやる気……に、
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玲王
もーいいって。
そんなん効くわけな、 -
潔
……、
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凪
潔？ 5円玉落としたけど……ぅえっ、ちょ、
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潔
なぎ、どーしよ…
俺なんか、お前見てたら、むらむらしてきた…… -
潔
べたべたしたい……
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玲王
え…おまえが、ヤる気になってどーする…
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凪
ラッキー、役得〜……
潔から膝に乗って服脱ぎ始めてくれるとか、やべーエロすぎ -
凪
このまま襲っていーかな、玲王？
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玲王
いや、ダメだろ！
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潔
いって！！！！
なんで叩くんだよ、レ……っ、て、俺なんで脱いでんの？ -
玲王
……しらね。
着替えようと思ったんじゃね？ -
潔
そーだったっけ？
てかなんで凪の膝の上？ -
凪
ん〜、潔が甘えてきたから？
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潔
は？？？？？ 嘘だよな！？
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凪
嘘じゃないし〜
潔って俺のこと結構好きなんじゃん -
潔
そりゃ友だちだし、嫌いじゃないけど…
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凪
……やっぱさっき既成事実作っとけばよかった
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潔
？
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玲王
なあ、潔…この5円玉俺がもらっていいか？
代わりにきんつばやるからさ -
潔
えっ、きんつば！
めっちゃ嬉しい！ ってか5円でいいの？ 足りない分も払う！ -
玲王
いーっていーって。
凪も元気になったみたいだし、そのお礼な -
凪
うん、俺めっちゃ元気。今なら外の練習も頑張れる
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潔
……ん？ 俺なんかしたっけ？
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玲王
あっぶね。
記憶まで抜け落ちるのかよ -
その後、5円玉は処分され、潔の貞操は凪と付き合い出す日まで守られたのだった 完
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