41 サマートリップin北米
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──ぼんやりとした意識で、目を開ける
身体が微かに揺れていて、足が浮いていた
「……ん……?」
ぼーっとしたまま、ゆっくりと瞬きをすると、上から穏やかな声が降ってきた
「目が覚めたか」
「……まさむねさん?」
「もうすぐでhotelに着くぞ」
「あれ……わたし、パーティー……?」
「もう終わったぜ」
終わった……そうなのか……
途中から記憶がないな……
どうやら私は政宗さんにお姫様抱っこされているらしい
自力で歩ける気もしないから、そのまま身を委ねることにした
部屋の前に着くと、ドアが開いて、誰かの声がする
政宗さんが部屋の中に入って、それから寝室のベッドに私を横たえた
「お疲れ様でございました
お化粧を落としますので、目を閉じてください
そのままお休みになられて構いませんからね」
和真さんの声に小さく頷いて、目を閉じる
メイク落としシートでメイクを拭き取っていく感触がして、向こうで片倉先生の声が聞こえた
「パーティーで酔い潰れるとは、まだまだだな」
「今回は俺も止められなかったからな
夕歌だけを責めるわけにゃいかねぇさ」
「そうですね……
努力家でいらっしゃるのは奥様の美徳ではありますけれど、お止めしなければ際限なく頑張ってしまわれますから……」
「あんまり厳しいこと言ってやるなよ、小十郎
夕歌だって慣れないながらも、この世界に馴染もうと努力してる
まずはその努力を認めてやらねぇとな」
「……そうですな
学院にいた頃の斎藤からは考えられぬ程の成長ぶりではあります
打てば響く奴ですからな
俺も熱が入りすぎたようです」
和真さんが私の身体を抱き起こして、ドレスを脱がしていく
それからホテル備え付けのネグリジェに袖を通させて、私の体はふかふかのベッドに再び寝かされた
「お休みなさいませ、夕歌様
お疲れの中、よく頑張りました」
「Good night,my sweet.
明日からはとびきりのholidayが待ってるぜ」
寝室の明かりが消えて、瞼の向こうがくらくなる
明日から……楽しめるといいな、旅行……
政宗さんと二人で、色んなところを巡って……
お互いに素敵な思い出が、増えたらいいな……──
*********************
ぱち、と目が覚めて体を起こす
何時だろうとサイドボードにある時計を見ると、まだ朝の六時だった
「……シャワーでも浴びようかな」
ふわ、と欠伸をしながらベッドを降りて寝室を出る
リビングは既に明かりがついていて、和真さんと片倉先生が起きていた
「奥様?
お早いお目覚めでございますね
おはようございます」
「おはようございます、和真さん
片倉先生も……」
「よく眠れたようだな
風呂ならさっき沸かしたばかりだぜ」
「ありがとうございます
ちょうどシャワーを浴びたかったので助かります」
「お着替えは後程、お持ち致します
どうぞごゆっくりお寛ぎください
入浴剤はお好きなものをお使いくださいませ」
和真さんがそう言って、入浴剤がたくさん入ったカゴをくれた
その中からラベンダーの入浴剤を手に取って、お風呂へと向かっていく
着ていたものを脱いで浴室に入り、湯船に入浴剤を落とした
「……いい香り」
全身をしっかり洗って、髪をヘアクリップでまとめてから、湯船へ足をつける
ちょうどいい温かさだ
半身浴にもってこいだな
「まだ六時半にもなってないし、ちょっと長風呂しちゃお……」
リゾートホテルの最上階、ガラス張りの浴室からは、ニューヨークの景色が一望できる
うーん、贅沢な旅行だな
「奥様、湯加減は如何ですか?」
ドア越しに和真さんの声が聞こえてきた
「ちょうどいいです」と返して、バスタブの縁に頭を預ける
着替えを置いておきます、と言い残して、和真さんのシルエットが消えた
ラベンダーの香りが気分を落ち着かせてくれる
たっぷり二十分は湯船に浸かって、時計が七時を回ろうとする頃、ようやくお風呂から上がった
気持ちも体もさっぱりした心地でお風呂を出て、用意されていた洋服に着替えてリビングへ
政宗さんもお目覚めのようで、お風呂上がりの私を見て「Good morning」と声を掛けてくれたので、私も挨拶を返しておいた
「スキンケアとメイクが終わりましたら、朝食をご用意致しますね」
「……ビュッフェじゃないんですね」
「buffetが良かったのか?」
「あ、いえ、特にそういうわけでは
ホテルのビュッフェって美味しいし、色々あるじゃないですか
アメリカのホテルって、ビュッフェに何を置いてるのかなって思っただけで」
「では、明日のご朝食はビュッフェになさいますか?」
「ぜひ!」
「かしこまりました
コンシェルジュにお伝えしておきます」
ドレッサーの前に座った私の横に和真さんが立って、化粧水をパッティングしていく
政宗さんも顔を洗いに行って、片倉先生は部屋の電話で、朝食の用意を頼んでいた
「私、昨日どうなったんですか?」
「パーティーの途中で、お酒が回ってしまわれたようでした
とはいえパーティー自体も終盤でしたので、そのまま旦那様と奥様は、ひと足早くお帰りになる形だったようです
竹中様が笑っておられたと仰っておりました」
「う、そういえば竹中先輩、いたんだったな……」
政宗さんに抱きかかえられたまま爆睡する私に向かって、ニコニコと笑う竹中先輩が目に浮かぶ
やだなぁ、次に会った時に絶対からかわれるやつじゃん
……三年くらい顔を合わせたくないな、竹中先輩とは
身体が微かに揺れていて、足が浮いていた
「……ん……?」
ぼーっとしたまま、ゆっくりと瞬きをすると、上から穏やかな声が降ってきた
「目が覚めたか」
「……まさむねさん?」
「もうすぐでhotelに着くぞ」
「あれ……わたし、パーティー……?」
「もう終わったぜ」
終わった……そうなのか……
途中から記憶がないな……
どうやら私は政宗さんにお姫様抱っこされているらしい
自力で歩ける気もしないから、そのまま身を委ねることにした
部屋の前に着くと、ドアが開いて、誰かの声がする
政宗さんが部屋の中に入って、それから寝室のベッドに私を横たえた
「お疲れ様でございました
お化粧を落としますので、目を閉じてください
そのままお休みになられて構いませんからね」
和真さんの声に小さく頷いて、目を閉じる
メイク落としシートでメイクを拭き取っていく感触がして、向こうで片倉先生の声が聞こえた
「パーティーで酔い潰れるとは、まだまだだな」
「今回は俺も止められなかったからな
夕歌だけを責めるわけにゃいかねぇさ」
「そうですね……
努力家でいらっしゃるのは奥様の美徳ではありますけれど、お止めしなければ際限なく頑張ってしまわれますから……」
「あんまり厳しいこと言ってやるなよ、小十郎
夕歌だって慣れないながらも、この世界に馴染もうと努力してる
まずはその努力を認めてやらねぇとな」
「……そうですな
学院にいた頃の斎藤からは考えられぬ程の成長ぶりではあります
打てば響く奴ですからな
俺も熱が入りすぎたようです」
和真さんが私の身体を抱き起こして、ドレスを脱がしていく
それからホテル備え付けのネグリジェに袖を通させて、私の体はふかふかのベッドに再び寝かされた
「お休みなさいませ、夕歌様
お疲れの中、よく頑張りました」
「Good night,my sweet.
明日からはとびきりのholidayが待ってるぜ」
寝室の明かりが消えて、瞼の向こうがくらくなる
明日から……楽しめるといいな、旅行……
政宗さんと二人で、色んなところを巡って……
お互いに素敵な思い出が、増えたらいいな……──
*********************
ぱち、と目が覚めて体を起こす
何時だろうとサイドボードにある時計を見ると、まだ朝の六時だった
「……シャワーでも浴びようかな」
ふわ、と欠伸をしながらベッドを降りて寝室を出る
リビングは既に明かりがついていて、和真さんと片倉先生が起きていた
「奥様?
お早いお目覚めでございますね
おはようございます」
「おはようございます、和真さん
片倉先生も……」
「よく眠れたようだな
風呂ならさっき沸かしたばかりだぜ」
「ありがとうございます
ちょうどシャワーを浴びたかったので助かります」
「お着替えは後程、お持ち致します
どうぞごゆっくりお寛ぎください
入浴剤はお好きなものをお使いくださいませ」
和真さんがそう言って、入浴剤がたくさん入ったカゴをくれた
その中からラベンダーの入浴剤を手に取って、お風呂へと向かっていく
着ていたものを脱いで浴室に入り、湯船に入浴剤を落とした
「……いい香り」
全身をしっかり洗って、髪をヘアクリップでまとめてから、湯船へ足をつける
ちょうどいい温かさだ
半身浴にもってこいだな
「まだ六時半にもなってないし、ちょっと長風呂しちゃお……」
リゾートホテルの最上階、ガラス張りの浴室からは、ニューヨークの景色が一望できる
うーん、贅沢な旅行だな
「奥様、湯加減は如何ですか?」
ドア越しに和真さんの声が聞こえてきた
「ちょうどいいです」と返して、バスタブの縁に頭を預ける
着替えを置いておきます、と言い残して、和真さんのシルエットが消えた
ラベンダーの香りが気分を落ち着かせてくれる
たっぷり二十分は湯船に浸かって、時計が七時を回ろうとする頃、ようやくお風呂から上がった
気持ちも体もさっぱりした心地でお風呂を出て、用意されていた洋服に着替えてリビングへ
政宗さんもお目覚めのようで、お風呂上がりの私を見て「Good morning」と声を掛けてくれたので、私も挨拶を返しておいた
「スキンケアとメイクが終わりましたら、朝食をご用意致しますね」
「……ビュッフェじゃないんですね」
「buffetが良かったのか?」
「あ、いえ、特にそういうわけでは
ホテルのビュッフェって美味しいし、色々あるじゃないですか
アメリカのホテルって、ビュッフェに何を置いてるのかなって思っただけで」
「では、明日のご朝食はビュッフェになさいますか?」
「ぜひ!」
「かしこまりました
コンシェルジュにお伝えしておきます」
ドレッサーの前に座った私の横に和真さんが立って、化粧水をパッティングしていく
政宗さんも顔を洗いに行って、片倉先生は部屋の電話で、朝食の用意を頼んでいた
「私、昨日どうなったんですか?」
「パーティーの途中で、お酒が回ってしまわれたようでした
とはいえパーティー自体も終盤でしたので、そのまま旦那様と奥様は、ひと足早くお帰りになる形だったようです
竹中様が笑っておられたと仰っておりました」
「う、そういえば竹中先輩、いたんだったな……」
政宗さんに抱きかかえられたまま爆睡する私に向かって、ニコニコと笑う竹中先輩が目に浮かぶ
やだなぁ、次に会った時に絶対からかわれるやつじゃん
……三年くらい顔を合わせたくないな、竹中先輩とは