04 噂の美形集団
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ガイダンスを終え、11時
ガイダンスでもらった資料でバッグが重くなりつつ、私たちはラウンジへと向かっていた
「あっ」
そんな声で、成実が足を止める
私たちも釣られて足を止めると、成実がため息をついた
「そういや今日からかー……」
「何がでござるか?」
「勧誘」
「……そういえばそうだった……」
ラウンジへ向かうには、勧誘スペースを突破しなければならない
そして悲しいかな、私たちは勧誘ターゲット四人組だ
つまり──迂回か、正面突破か
「俺は正面突破」
「某も真っ向から向かうでござる!」
「では私と夕歌は迂回する」
「骨は拾ってあげるね」
「俺達死ぬ前提なの?」
成実・幸村ペアと別れて、ラウンジへの迂回ルートへ足を向けた私とかすが
ラウンジで空きテーブルを陣取った私たちの前に数分後やってきたのは、手に勧誘のチラシを山のように握った二人だった
「……お前たちは馬鹿なのか?」
「るせぇ、何とでも言え……」
「申し訳ござらぬ、某が断りきれずに立ち止まってしまい……」
「そんなことだろうとは思った……」
疲れた顔をした二人が席に座る
その時、私のLEINに政宗さんからメッセージが飛んできた
「あ、政宗さん」
「梵?
なんて?」
「今どこだーって」
「ラウンジーって言っとけ」
「はーい」
ラウンジです、とだけ打っておくと、すぐに既読が付いた
返信はないので、忙しいか移動中なんだろう
「しかし腹減ったな……」
「まだ11時だよ」
「しゃーねぇだろ、減ったもんは減った」
スマホをいじりながらそう成実がぼやく
そういえば、みんなの私服ってちょっと珍しいんでは?
今までは制服だったしなぁ
「お昼さ、親泰君も誘おうよ」
「そうだなー」
成実がLEINを起動させて、親泰君に連絡してくれた
親泰君は法学部なので、商学部の私達とはガイダンスの時間が違う
ちょうど今が法学部のガイダンスの時間だ
「お嬢様、皆様もお揃いで」
「あれ、和真さん」
突然の燕尾服を着たイケメンの登場で、ラウンジがざわついた
そりゃそうですよね!
「どうしたんですか?」
「政宗様よりガイダンスを終えられたとお聞きしましたので、お側に控えておこうかと」
「……暇なんですか?」
「そうとも申します」
いけしゃあしゃあと、この万能執事は……
和真さんが来たことで、このテーブルの美形密度がおかしいレベルになってしまった
正直言って肩身が狭い
「親泰君、早く来ないかな……」
「お前の言葉を借りるなら、美形密度がより濃くなるぞ」
「ほんとだ……」
かすがの言葉に頭を抱えてしまった
どうすればいいというのか……
「お前ら、ここにいたのか」
「美形密度のメーターを振り切ってしまう人が来てしまった……」
「美形密度?」
「いやぁラウンジの視線集めまくってんなー、俺ら」
現れたのは政宗さん、もう美形集団ここに極まれりだ
これで綱元先輩が来ようものなら──
「政宗様、本題に入りませんと」
「美形密度が!!!」
助けて親泰君!
って駄目だ、親泰君もイケメンだった……!
「あれって剣道部の政宗先輩だよね!?」
「うわ、本当に実在するんだ……」
実在しますよ!と言いたいのをこらえる
ちょっと分かる、モデルも裸足で逃げ出すイケメンだから、そうなる気持ちも分かる……
「え、左手の薬指に指輪してる……」
「やだー、結婚してんの?」
「いやお洒落でしょ……」
聞こえてる聞こえてる、残念ながらこの人は既婚者だ
まぁ、私に聞こえてるってことは、政宗さんにも聞こえてるってことで
「暇だし、honeyの顔でも見ようかと思ってな」
「見せつけるのも大概にしてくださいね、darling」
「お前も大概だぞ、夕歌」
ナチュラルに私の頬に顔を寄せる政宗さん
抵抗せずに受け入れたら、ざわめきが静まり返ってしまった
「いや、政宗さんがツチノコみたいに言われると流石に複雑というか……」
「つーか、二人は何しに来たんだよ?」
「勧誘」
政宗さんが見せてきたのは剣道部のチラシ
そんなことしなくても、私と成実は剣道部に入るのにな……
「珍しいな、新倉がいるなんて」
「暇なんだそうです」
「どうにも持て余してしまいまして」
私の隣に座った政宗さんがチラシをくれたので、大人しくもらっておいた
配ってこいって言われてるんだろうし……
「勧誘中に油売ってていいのか?」
「体のいい厄介払いなんでな」
「厄介払い?」
「……政宗様目当てにやってくる女子学生が多くてな」
「あぁ……」
「お前もだろうが」
「さぁ?
おっしゃる意味が分かりかねます」
いつもの綱元先輩節が炸裂する
政宗さんはつまらなさそうに舌打ちをして、頬杖をついた
ガイダンスでもらった資料でバッグが重くなりつつ、私たちはラウンジへと向かっていた
「あっ」
そんな声で、成実が足を止める
私たちも釣られて足を止めると、成実がため息をついた
「そういや今日からかー……」
「何がでござるか?」
「勧誘」
「……そういえばそうだった……」
ラウンジへ向かうには、勧誘スペースを突破しなければならない
そして悲しいかな、私たちは勧誘ターゲット四人組だ
つまり──迂回か、正面突破か
「俺は正面突破」
「某も真っ向から向かうでござる!」
「では私と夕歌は迂回する」
「骨は拾ってあげるね」
「俺達死ぬ前提なの?」
成実・幸村ペアと別れて、ラウンジへの迂回ルートへ足を向けた私とかすが
ラウンジで空きテーブルを陣取った私たちの前に数分後やってきたのは、手に勧誘のチラシを山のように握った二人だった
「……お前たちは馬鹿なのか?」
「るせぇ、何とでも言え……」
「申し訳ござらぬ、某が断りきれずに立ち止まってしまい……」
「そんなことだろうとは思った……」
疲れた顔をした二人が席に座る
その時、私のLEINに政宗さんからメッセージが飛んできた
「あ、政宗さん」
「梵?
なんて?」
「今どこだーって」
「ラウンジーって言っとけ」
「はーい」
ラウンジです、とだけ打っておくと、すぐに既読が付いた
返信はないので、忙しいか移動中なんだろう
「しかし腹減ったな……」
「まだ11時だよ」
「しゃーねぇだろ、減ったもんは減った」
スマホをいじりながらそう成実がぼやく
そういえば、みんなの私服ってちょっと珍しいんでは?
今までは制服だったしなぁ
「お昼さ、親泰君も誘おうよ」
「そうだなー」
成実がLEINを起動させて、親泰君に連絡してくれた
親泰君は法学部なので、商学部の私達とはガイダンスの時間が違う
ちょうど今が法学部のガイダンスの時間だ
「お嬢様、皆様もお揃いで」
「あれ、和真さん」
突然の燕尾服を着たイケメンの登場で、ラウンジがざわついた
そりゃそうですよね!
「どうしたんですか?」
「政宗様よりガイダンスを終えられたとお聞きしましたので、お側に控えておこうかと」
「……暇なんですか?」
「そうとも申します」
いけしゃあしゃあと、この万能執事は……
和真さんが来たことで、このテーブルの美形密度がおかしいレベルになってしまった
正直言って肩身が狭い
「親泰君、早く来ないかな……」
「お前の言葉を借りるなら、美形密度がより濃くなるぞ」
「ほんとだ……」
かすがの言葉に頭を抱えてしまった
どうすればいいというのか……
「お前ら、ここにいたのか」
「美形密度のメーターを振り切ってしまう人が来てしまった……」
「美形密度?」
「いやぁラウンジの視線集めまくってんなー、俺ら」
現れたのは政宗さん、もう美形集団ここに極まれりだ
これで綱元先輩が来ようものなら──
「政宗様、本題に入りませんと」
「美形密度が!!!」
助けて親泰君!
って駄目だ、親泰君もイケメンだった……!
「あれって剣道部の政宗先輩だよね!?」
「うわ、本当に実在するんだ……」
実在しますよ!と言いたいのをこらえる
ちょっと分かる、モデルも裸足で逃げ出すイケメンだから、そうなる気持ちも分かる……
「え、左手の薬指に指輪してる……」
「やだー、結婚してんの?」
「いやお洒落でしょ……」
聞こえてる聞こえてる、残念ながらこの人は既婚者だ
まぁ、私に聞こえてるってことは、政宗さんにも聞こえてるってことで
「暇だし、honeyの顔でも見ようかと思ってな」
「見せつけるのも大概にしてくださいね、darling」
「お前も大概だぞ、夕歌」
ナチュラルに私の頬に顔を寄せる政宗さん
抵抗せずに受け入れたら、ざわめきが静まり返ってしまった
「いや、政宗さんがツチノコみたいに言われると流石に複雑というか……」
「つーか、二人は何しに来たんだよ?」
「勧誘」
政宗さんが見せてきたのは剣道部のチラシ
そんなことしなくても、私と成実は剣道部に入るのにな……
「珍しいな、新倉がいるなんて」
「暇なんだそうです」
「どうにも持て余してしまいまして」
私の隣に座った政宗さんがチラシをくれたので、大人しくもらっておいた
配ってこいって言われてるんだろうし……
「勧誘中に油売ってていいのか?」
「体のいい厄介払いなんでな」
「厄介払い?」
「……政宗様目当てにやってくる女子学生が多くてな」
「あぁ……」
「お前もだろうが」
「さぁ?
おっしゃる意味が分かりかねます」
いつもの綱元先輩節が炸裂する
政宗さんはつまらなさそうに舌打ちをして、頬杖をついた