25章
夢小説設定
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パヴァン王と共にやってきたのは、一階の噴水の前だった。
ここからどうやって地下の宝物庫へ……?
まったくパヴァン王ってば、うっかり城内の案内でも始めちゃった〜?
「このブローチは王家に代々伝えられてきたもの」
パヴァン王はそう言って、手のひらに載せたブローチを見せてくれた。
何となく不思議な力を感じるような気がする。
ブローチには何らかの魔法がかけられているみたいだ。
「これを……」
パヴァン王が噴水の中へブローチを投げ入れる。
ブローチは噴水の中央へと落ちていき、底にある止水栓に触れた瞬間、止水栓が眩く光った。
と思った瞬間、噴水の水が底へと抜けていく。
「は、はぇぇ……。こんな仕掛けがあったんだ……」
「こりゃ盗賊が盗みに入っても、地下の宝物庫までは辿り着けねぇでがすなぁ」
「さあ、この下が宝物庫です。行きましょう」
パヴァン王が水の抜けた噴水の中へと入っていく。
私達もパヴァン王に続いて、梯子を降りて地下の宝物庫へと向かった。
そうして辿り着いた先の宝物庫は──壁にとんでもなく大きな穴が空いていて、なんと宝箱は全部すっからかんだった!!
「なんじゃそりゃぁぁぁあ!?」
「……なんてことだ。これはいったい……!?」
私の渾身の叫びと、パヴァン王の驚愕が重なる。
フラフラと壁の大穴まで歩み寄ったパヴァン王は、ガックリと膝をついて私たちを振り返った。
……なんていうか、運のない王様というか……。
うちの陛下でももう少し運があるぞ……。
「盗人の仕業か! いや、こうしてはいられない。……どうやら、月影のハープは盗賊たちに盗まれてしまったようです。たぶん奴らは、この抜け穴を通った先にいるはずです。この先は危険です。皆さん、決して抜け穴の奥へは行かないでください」
「で、でもそれじゃあ月影のハープは」
「これから城の兵を集め、必ずやハープは取り戻してみせます。ええ、必ず!」
そう言い残して、パヴァン王は宝物庫から走り去っていった。
……どうしようかな、これ。
素直に待つべきなのか、自分たちで行っちゃうか……。
「……何というか、奥さんのことと言い今回のことと言い、つくづくついてない人ね」
ゼシカの的を得た発言に、私たち四人は同時に頷いた。
ちょっと不運が着いて回っちゃってるな、大丈夫かなパヴァン王。
まあ、よその国の王様の心配はさておき。
「で、どうするよ? この調子じゃあ、しばらく動きそうにはねえぜ?」
「そうでがすな。あの王様のことだ、しばらくかかりそうでがすよ」
「大体、会議なんてやってるヒマがあるなら、さっさと退治しに行けばいいのよね」
「そういうこと! ってことで、私たちでハープを取り返しに行こうよ!」
私の提案に、反対する人は一人もいなかった。
そりゃここでじっと待っているくらいなら、自分たちで取り返しに行くのが私たちだ。
それくらいの気骨がなきゃ、ドルマゲスを追いかけるために自分たちの船を(しかも古代船を)手に入れようなんて思わない。
「それじゃ、行こう!」
エイトがニッと笑って、抜け穴へと向かっていく。
なんて頼もしい旅のリーダー!
さすが私の幼馴染み、こういう時の決断は早い!
松明に火を灯して、私たちは盗賊が掘ったらしい大きな抜け穴へと足を踏み入れた。
それにしたって立派な抜け穴だな。
「これ、本当に人間の手で掘られたやつだと思う?」
「……いや、どうだろう」
時折襲ってくる魔物を倒しながらエイトに尋ねると、エイトは歯切れ悪くそう答えた。
人間が掘ったにしては、えらく大きいというかなんというか。
こんなドンピシャで宝物庫めがけて穴を掘れるものなんだろうか。
「誰でもいいだろ、穴を掘った奴なんて」
「そうよ! せっかく月影のハープがアスカンタにあるって突き止めたのに、盗まれるなんて! 相手が誰でも関係ないわ! 絶対に取り返してやるんだから!」
ゼシカは怒り心頭だ。
隣を歩くククールがやれやれというような顔をしている。
でもゼシカの気持ちはすごく分かる。
こんな寄り道をしている暇なんてないのに、なーんで世界は上手いこと厄介事を振り分けてくるんだぁ?
「あと地味に嫌なのがさ」
「うん」
「湿度が高い」
「分かるわ」
相槌を打ったエイトではなく、ゼシカから強い肯定が返された。
分かるよね、めちゃくちゃ湿度が高くて嫌だよね本当。
女の敵だよ湿度は、本当に髪の毛がボサボサになって上手くまとまらなくなるんだから。
ここからどうやって地下の宝物庫へ……?
まったくパヴァン王ってば、うっかり城内の案内でも始めちゃった〜?
「このブローチは王家に代々伝えられてきたもの」
パヴァン王はそう言って、手のひらに載せたブローチを見せてくれた。
何となく不思議な力を感じるような気がする。
ブローチには何らかの魔法がかけられているみたいだ。
「これを……」
パヴァン王が噴水の中へブローチを投げ入れる。
ブローチは噴水の中央へと落ちていき、底にある止水栓に触れた瞬間、止水栓が眩く光った。
と思った瞬間、噴水の水が底へと抜けていく。
「は、はぇぇ……。こんな仕掛けがあったんだ……」
「こりゃ盗賊が盗みに入っても、地下の宝物庫までは辿り着けねぇでがすなぁ」
「さあ、この下が宝物庫です。行きましょう」
パヴァン王が水の抜けた噴水の中へと入っていく。
私達もパヴァン王に続いて、梯子を降りて地下の宝物庫へと向かった。
そうして辿り着いた先の宝物庫は──壁にとんでもなく大きな穴が空いていて、なんと宝箱は全部すっからかんだった!!
「なんじゃそりゃぁぁぁあ!?」
「……なんてことだ。これはいったい……!?」
私の渾身の叫びと、パヴァン王の驚愕が重なる。
フラフラと壁の大穴まで歩み寄ったパヴァン王は、ガックリと膝をついて私たちを振り返った。
……なんていうか、運のない王様というか……。
うちの陛下でももう少し運があるぞ……。
「盗人の仕業か! いや、こうしてはいられない。……どうやら、月影のハープは盗賊たちに盗まれてしまったようです。たぶん奴らは、この抜け穴を通った先にいるはずです。この先は危険です。皆さん、決して抜け穴の奥へは行かないでください」
「で、でもそれじゃあ月影のハープは」
「これから城の兵を集め、必ずやハープは取り戻してみせます。ええ、必ず!」
そう言い残して、パヴァン王は宝物庫から走り去っていった。
……どうしようかな、これ。
素直に待つべきなのか、自分たちで行っちゃうか……。
「……何というか、奥さんのことと言い今回のことと言い、つくづくついてない人ね」
ゼシカの的を得た発言に、私たち四人は同時に頷いた。
ちょっと不運が着いて回っちゃってるな、大丈夫かなパヴァン王。
まあ、よその国の王様の心配はさておき。
「で、どうするよ? この調子じゃあ、しばらく動きそうにはねえぜ?」
「そうでがすな。あの王様のことだ、しばらくかかりそうでがすよ」
「大体、会議なんてやってるヒマがあるなら、さっさと退治しに行けばいいのよね」
「そういうこと! ってことで、私たちでハープを取り返しに行こうよ!」
私の提案に、反対する人は一人もいなかった。
そりゃここでじっと待っているくらいなら、自分たちで取り返しに行くのが私たちだ。
それくらいの気骨がなきゃ、ドルマゲスを追いかけるために自分たちの船を(しかも古代船を)手に入れようなんて思わない。
「それじゃ、行こう!」
エイトがニッと笑って、抜け穴へと向かっていく。
なんて頼もしい旅のリーダー!
さすが私の幼馴染み、こういう時の決断は早い!
松明に火を灯して、私たちは盗賊が掘ったらしい大きな抜け穴へと足を踏み入れた。
それにしたって立派な抜け穴だな。
「これ、本当に人間の手で掘られたやつだと思う?」
「……いや、どうだろう」
時折襲ってくる魔物を倒しながらエイトに尋ねると、エイトは歯切れ悪くそう答えた。
人間が掘ったにしては、えらく大きいというかなんというか。
こんなドンピシャで宝物庫めがけて穴を掘れるものなんだろうか。
「誰でもいいだろ、穴を掘った奴なんて」
「そうよ! せっかく月影のハープがアスカンタにあるって突き止めたのに、盗まれるなんて! 相手が誰でも関係ないわ! 絶対に取り返してやるんだから!」
ゼシカは怒り心頭だ。
隣を歩くククールがやれやれというような顔をしている。
でもゼシカの気持ちはすごく分かる。
こんな寄り道をしている暇なんてないのに、なーんで世界は上手いこと厄介事を振り分けてくるんだぁ?
「あと地味に嫌なのがさ」
「うん」
「湿度が高い」
「分かるわ」
相槌を打ったエイトではなく、ゼシカから強い肯定が返された。
分かるよね、めちゃくちゃ湿度が高くて嫌だよね本当。
女の敵だよ湿度は、本当に髪の毛がボサボサになって上手くまとまらなくなるんだから。
