17章
夢小説設定
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川の横にある道を上流に向かって進んでいくと、突き当たりに洞窟があった。
道なりに進むなら、この洞窟の中に入ることになるけど、いいのかな。
「どうする? 別の道を探す?」
「いや、ここまで来て引き返したくはないし、行ってみようぜ」
「そうね。案外、上手く繋がってるかもしれないわ」
「ゼシカとククールの意見が合ったことだし、じゃあ入ってみよーっと」
洞窟に足を踏み入れた瞬間、私はカチンコチンに固まってしまった。
なんでこんな、何もないところにいるんだろうなぁ、くさった死体が。
「……別の道探さない?」
「意気揚々と入っていった人が何言ってるのよ」
「だって……だってさぁ!? これは聞いてなくない!?」
私が指さす先にあるものを目にして、ゼシカが憐れみの眼差しを向けてくる。
エイトは苦笑いだし、ヤンガスは手で顔を覆っている。
唯一分かってないのはククールだけだ。
「あんた、ああいうの苦手なのか?」
「相手にしなくていいなら一生相手にしたくないレベルには」
「相当苦手なんだな」
とはいえ進む以外に道はないので……。
戦えないわけじゃないけど、ちょっとこう、戦力にカウントするのだけはやめてほしい。
気付かれないようにくさった死体の横を通り抜けて、洞窟を進んでいく。
「なんかこう、どうにかならないのかしら?」
「何が?」
「この湿っぽさよ」
「たしかに。そうだ、ククールのバギで何とかしてもらおう!」
「お前らはバギを何だと思ってるんだ?」
「換気機能とかないの?」
「あると思うか? あると本気で思ってんのか!?」
「レイラのいつもの冗談だよ、ククール。そんなことより、早く先に進もう」
「さすが兄貴、姉貴のあしらい方が分かってるでがすな」
「あしらうって言うのやめようね、ヤンガス君?」
「逆にその爽やかな笑顔が怖いわね」
「え〜? 何のことだかさっぱり分かんないなぁ〜?」
あははははと笑いながら魔物をぶった切る。
くさった死体がなんぼのもんじゃい!
こちとら亡霊と戦った人間だぞ!
「レイラ、顔が怖いよ……」
「えー? 怖がる必要ないと思うんだけどなー?」
なおも笑いながら、さらに魔物を一刀両断する。
ミイラ男がなんぼのもんじゃい!!
こちとらマミーの群れだってやっつけたことある人間やぞ!!
「気を取り直して、早く願いの丘に行こう、ね!!」
「分かってるわよ」
「しかし、本当に願いなんて叶うもんなのか? ただ丘に登っただけで叶うんなら、儲けもんじゃねえか」
「あんたはいい加減、そういうロマンチックなものをぶち壊すような真似やめたら?」
「そういう神頼みみてえなもんは信じない主義なんでな」
「一応確認するけど、あんた、元聖職者よね?」
「そうだぜ?」
「神様を信じない聖職者って、聖職者なのかな……」
「あんたいったい今まで誰に忠誠誓ってきたのよ」
「さあね。誓った相手なんざ今までいねえよ」
先頭だから狙われやすいエイトにベホイミをかけながら、ククールはそう言った。
その口調がどこか投げやりで、でもほんの少し寂しそうなのは、きっとゼシカも気付いたと思う。
「ただまあ、あのキラって子の気持ちは分からんでもねえけどな」
「へえ……」
「何だよ、その意外って顔は」
「いや、別に……」
「いいから、さっさと行こうぜ」
すたすたと先を歩くククールを、私とゼシカは慌てて追いかけた。
他人のことにはまるで関心がないのかと思ってたけど、そうでもないらしい。
根はいい奴なんだろうな、態度が生臭坊主なだけで。
道なりに進むなら、この洞窟の中に入ることになるけど、いいのかな。
「どうする? 別の道を探す?」
「いや、ここまで来て引き返したくはないし、行ってみようぜ」
「そうね。案外、上手く繋がってるかもしれないわ」
「ゼシカとククールの意見が合ったことだし、じゃあ入ってみよーっと」
洞窟に足を踏み入れた瞬間、私はカチンコチンに固まってしまった。
なんでこんな、何もないところにいるんだろうなぁ、くさった死体が。
「……別の道探さない?」
「意気揚々と入っていった人が何言ってるのよ」
「だって……だってさぁ!? これは聞いてなくない!?」
私が指さす先にあるものを目にして、ゼシカが憐れみの眼差しを向けてくる。
エイトは苦笑いだし、ヤンガスは手で顔を覆っている。
唯一分かってないのはククールだけだ。
「あんた、ああいうの苦手なのか?」
「相手にしなくていいなら一生相手にしたくないレベルには」
「相当苦手なんだな」
とはいえ進む以外に道はないので……。
戦えないわけじゃないけど、ちょっとこう、戦力にカウントするのだけはやめてほしい。
気付かれないようにくさった死体の横を通り抜けて、洞窟を進んでいく。
「なんかこう、どうにかならないのかしら?」
「何が?」
「この湿っぽさよ」
「たしかに。そうだ、ククールのバギで何とかしてもらおう!」
「お前らはバギを何だと思ってるんだ?」
「換気機能とかないの?」
「あると思うか? あると本気で思ってんのか!?」
「レイラのいつもの冗談だよ、ククール。そんなことより、早く先に進もう」
「さすが兄貴、姉貴のあしらい方が分かってるでがすな」
「あしらうって言うのやめようね、ヤンガス君?」
「逆にその爽やかな笑顔が怖いわね」
「え〜? 何のことだかさっぱり分かんないなぁ〜?」
あははははと笑いながら魔物をぶった切る。
くさった死体がなんぼのもんじゃい!
こちとら亡霊と戦った人間だぞ!
「レイラ、顔が怖いよ……」
「えー? 怖がる必要ないと思うんだけどなー?」
なおも笑いながら、さらに魔物を一刀両断する。
ミイラ男がなんぼのもんじゃい!!
こちとらマミーの群れだってやっつけたことある人間やぞ!!
「気を取り直して、早く願いの丘に行こう、ね!!」
「分かってるわよ」
「しかし、本当に願いなんて叶うもんなのか? ただ丘に登っただけで叶うんなら、儲けもんじゃねえか」
「あんたはいい加減、そういうロマンチックなものをぶち壊すような真似やめたら?」
「そういう神頼みみてえなもんは信じない主義なんでな」
「一応確認するけど、あんた、元聖職者よね?」
「そうだぜ?」
「神様を信じない聖職者って、聖職者なのかな……」
「あんたいったい今まで誰に忠誠誓ってきたのよ」
「さあね。誓った相手なんざ今までいねえよ」
先頭だから狙われやすいエイトにベホイミをかけながら、ククールはそう言った。
その口調がどこか投げやりで、でもほんの少し寂しそうなのは、きっとゼシカも気付いたと思う。
「ただまあ、あのキラって子の気持ちは分からんでもねえけどな」
「へえ……」
「何だよ、その意外って顔は」
「いや、別に……」
「いいから、さっさと行こうぜ」
すたすたと先を歩くククールを、私とゼシカは慌てて追いかけた。
他人のことにはまるで関心がないのかと思ってたけど、そうでもないらしい。
根はいい奴なんだろうな、態度が生臭坊主なだけで。