81章
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大聖堂の長い階段を駆け下りて、外へと飛び出す。
エイトに手を引かれて船へと走っていると、目の前には一台の馬車が停まっていた。
それはトロデーン王家の白い馬車だ。
御者台には陛下が座っている。
「陛下! いつの間に!?」
陛下は何も言わずに頷くと、手綱を握って前を向いた。
エイトが馬車のドアを開けて、私を先に乗せていく。
私が馬車のソファに座ったあと、エイトが乗り込んできて、ドアを閉めた。
馬車がゆっくりと走り出して、大聖堂から遠ざかっていく。
私たちの間で繋がれた手は解かれることなく、ずっと重なっていた。
「……ありがとう」
「なにが?」
「今までのこと全部」
行き倒れた私を見つけてくれたこと、私を看病してくれたこと。
私を好きになってくれたこと、私と一緒に近衛兵として過ごしてくれたこと。
呪いから守ってくれたこと、一緒に旅をしてくれたこと。
私のために怒ってくれたこと、心配してくれたこと。
そして私を愛して、私を諦めないでくれたこと。
レイラという存在は、エイトが居てくれたからこそ、こうして生きていられる。
「レイラを僕が幸せにしたい。それだけだよ」
私よりも大きいその手は、何があっても私を守ってくれて、私の手を離さなかった。
何度私が離しても、エイトの手は必ず私の手を掴んでくれた。
エイトのもう片方の手が、私の頬に触れる。
「愛してる。レイラは?」
「勿論。私も愛してるよ」
唇が重なる。
この愛しい存在を、絶対に離すことのないように。
聖なる力よ、私たちの愛を守りたまえ。
ただの恋なんかじゃなかった私たちの想いは、祝福を受けて愛に変わった。
どうかこの聖なる恋に彩られた愛を、あなたに。
そうしてそのまま私を掴まえて、二度と離さないで。
あなたと一緒に生きていくと、私は誓ったのだから──。
* * *
船を降りた私たちは、馬車に乗ってトロデーン城へと戻ってきた。
エイトが馬車のドアを開けて先に降りて、私を降ろしてくれて……。
目の前には、トロデーンの中庭と噴水がある。
……帰ってこられるなんて思わなかったから、感慨も一入だ。
「思えば長い旅路であったな。色々あったが、まあ、これでよかったのじゃろう。にしても、世が世なら、お前がサザンビーク王家の正当なる後継者であったとは……。運命とは不思議なものじゃの」
「そうですね。……今回ばかりは本当にそう思います。レイラのお父上がトロデ王の兄君でなければ、この結末には至れませんでした」
「本当にね。私のお父さんが婿入りじゃなかったら、私はトロデーン王家のお姫様だったわけでしょ。そしたら私がチャゴス王子と婚約してたかもしれないわけだし……」
「そうなったら、いよいよ僕も有無を言わさずにレイラを連れ去って、駆け落ちしてたかもしれないな」
相変わらず選ぶ手段が穏便の「お」の字もない。
でもそれくらい私のことを深く愛してくれるエイトだからこそ、こうして私のことを助けてくれたんだ。
「さて……。じい様たちが交わしたという古い約束など、もういいじゃろ。後のことは、お前たち自身で決めるがよいぞ」
そう言われて初めて、繋いだままの手に意識が向いた。
二人で繋いだ手を見つめて、お互いに顔が赤くなる。
けれど私の耳が、城からの声を聞き取った。
「陛下、エイト! そんなことより、ほら!」
城からいろんな人たちが飛び出してきて、私たちの元へ駆け寄ってくる。
「姫様じゃねぇ!」「レイラ!? なんで!?」という驚きの声に笑って、私たちは繋いだ手を掲げて見せた。
「どさくさに紛れて結婚してきました!!」
「ええー!?」
「なんならミーティア姫とチャゴス王子に取って代わって結婚しました」
「な、なにィー!?」
「ヒュウ〜! こりゃあ世紀のビッグカップルの誕生だな!!」
「世界を救った最強夫婦の爆誕ですね!!」
「っはは! 最強夫婦って、自分たちで言うの?」
「さすがに私たちは言ってよくない?」
エイトは笑い死ぬ勢いで爆笑していて、私たちは揉みくちゃにされながら兵舎へと連れていかれた。
口々にみんなが私のことを「綺麗だ」って褒め散らかしてくれるから、エイトの嫉妬心が最後には爆発して──。
「ハネムーン休暇は一週間もらいますよ、トロデ王!」
「らしいです陛下! すみません、あとはよろしくお願いしま〜す!」
エイトに手を引っ張られて、私の部屋へと連れ込まれた。
まったく、本当に私の事となると心が狭くなる旦那様だ!
仕方ない、せいぜい愛されてあげよう。
それ以上の愛を、きっとあなたに返してみせるから──。
エイトに手を引かれて船へと走っていると、目の前には一台の馬車が停まっていた。
それはトロデーン王家の白い馬車だ。
御者台には陛下が座っている。
「陛下! いつの間に!?」
陛下は何も言わずに頷くと、手綱を握って前を向いた。
エイトが馬車のドアを開けて、私を先に乗せていく。
私が馬車のソファに座ったあと、エイトが乗り込んできて、ドアを閉めた。
馬車がゆっくりと走り出して、大聖堂から遠ざかっていく。
私たちの間で繋がれた手は解かれることなく、ずっと重なっていた。
「……ありがとう」
「なにが?」
「今までのこと全部」
行き倒れた私を見つけてくれたこと、私を看病してくれたこと。
私を好きになってくれたこと、私と一緒に近衛兵として過ごしてくれたこと。
呪いから守ってくれたこと、一緒に旅をしてくれたこと。
私のために怒ってくれたこと、心配してくれたこと。
そして私を愛して、私を諦めないでくれたこと。
レイラという存在は、エイトが居てくれたからこそ、こうして生きていられる。
「レイラを僕が幸せにしたい。それだけだよ」
私よりも大きいその手は、何があっても私を守ってくれて、私の手を離さなかった。
何度私が離しても、エイトの手は必ず私の手を掴んでくれた。
エイトのもう片方の手が、私の頬に触れる。
「愛してる。レイラは?」
「勿論。私も愛してるよ」
唇が重なる。
この愛しい存在を、絶対に離すことのないように。
聖なる力よ、私たちの愛を守りたまえ。
ただの恋なんかじゃなかった私たちの想いは、祝福を受けて愛に変わった。
どうかこの聖なる恋に彩られた愛を、あなたに。
そうしてそのまま私を掴まえて、二度と離さないで。
あなたと一緒に生きていくと、私は誓ったのだから──。
* * *
船を降りた私たちは、馬車に乗ってトロデーン城へと戻ってきた。
エイトが馬車のドアを開けて先に降りて、私を降ろしてくれて……。
目の前には、トロデーンの中庭と噴水がある。
……帰ってこられるなんて思わなかったから、感慨も一入だ。
「思えば長い旅路であったな。色々あったが、まあ、これでよかったのじゃろう。にしても、世が世なら、お前がサザンビーク王家の正当なる後継者であったとは……。運命とは不思議なものじゃの」
「そうですね。……今回ばかりは本当にそう思います。レイラのお父上がトロデ王の兄君でなければ、この結末には至れませんでした」
「本当にね。私のお父さんが婿入りじゃなかったら、私はトロデーン王家のお姫様だったわけでしょ。そしたら私がチャゴス王子と婚約してたかもしれないわけだし……」
「そうなったら、いよいよ僕も有無を言わさずにレイラを連れ去って、駆け落ちしてたかもしれないな」
相変わらず選ぶ手段が穏便の「お」の字もない。
でもそれくらい私のことを深く愛してくれるエイトだからこそ、こうして私のことを助けてくれたんだ。
「さて……。じい様たちが交わしたという古い約束など、もういいじゃろ。後のことは、お前たち自身で決めるがよいぞ」
そう言われて初めて、繋いだままの手に意識が向いた。
二人で繋いだ手を見つめて、お互いに顔が赤くなる。
けれど私の耳が、城からの声を聞き取った。
「陛下、エイト! そんなことより、ほら!」
城からいろんな人たちが飛び出してきて、私たちの元へ駆け寄ってくる。
「姫様じゃねぇ!」「レイラ!? なんで!?」という驚きの声に笑って、私たちは繋いだ手を掲げて見せた。
「どさくさに紛れて結婚してきました!!」
「ええー!?」
「なんならミーティア姫とチャゴス王子に取って代わって結婚しました」
「な、なにィー!?」
「ヒュウ〜! こりゃあ世紀のビッグカップルの誕生だな!!」
「世界を救った最強夫婦の爆誕ですね!!」
「っはは! 最強夫婦って、自分たちで言うの?」
「さすがに私たちは言ってよくない?」
エイトは笑い死ぬ勢いで爆笑していて、私たちは揉みくちゃにされながら兵舎へと連れていかれた。
口々にみんなが私のことを「綺麗だ」って褒め散らかしてくれるから、エイトの嫉妬心が最後には爆発して──。
「ハネムーン休暇は一週間もらいますよ、トロデ王!」
「らしいです陛下! すみません、あとはよろしくお願いしま〜す!」
エイトに手を引っ張られて、私の部屋へと連れ込まれた。
まったく、本当に私の事となると心が狭くなる旦那様だ!
仕方ない、せいぜい愛されてあげよう。
それ以上の愛を、きっとあなたに返してみせるから──。
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