73章
夢小説設定
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里の人達の様子も確認して、僕らは再びおじいさんの家へ戻った。
とにかく今日はもう疲れ果てたから休むとして……。
「明日からはいよいよ竜の試練でしょ? 竜神王が六度勝てたら、レイラを甦らせる宝珠をくれるって言ったんだもの。絶対にそれをもらわないと!」
「その通りだ! 姉貴とあのままお別れはアッシも嫌でげす! 平和になった世界で、兄貴と姉貴が幸せになるのを見届けてから、アッシはお別れしたいでがすよ!」
「それに、竜神王に六回勝てた頃には、俺達も相当強くなってるだろうからな。暗黒神なんて逆に物足りなくなってるかもしれないぜ?」
「それはむしろ、いい事じゃないかな?」
前回は五人で挑んだところを、今回は四人で戦わないといけないんだ。
強くなりすぎて困ることはないはず。
二度の失敗は許されないんだから、竜神王の胸を借りるつもりで、挑ませてもらえばいい。
そうして──僕ら四人の、試練に明け暮れる日々が始まった。
来る日も来る日も、竜神王と戦い、負けては里で目が覚める。
勝った場合は、竜神族に伝わる防具を授けてくれたり、錬金釜をさらに強化してくれたりした。
錬金釜の待ち時間がなくなったのは、はっきり言って助かるなんてもんじゃなくて、神改造だと思ったけど。
「だぁ〜負けた! また負けたでがす〜!!」
「でも今日はあと少しだったって竜神王も言ってたわ。また明日頑張りましょう!」
「リブルアーチの近くに、メタルキングがやたらと出てくる山がなかったか? そこで経験を積むのも悪くないと思うぜ」
それもそうだな、と頷いて、ベッドに横になる。
もう今すぐにでも眠れる気がした。
その睡魔はもちろん、空腹によって邪魔されたわけだけど。
「こう何日もお邪魔していたら、流石に邪魔じゃないかしら? 四人も増えたわけだし……」
「それは気にしてたところではあるんだよね。しばらく人間界の風鳴りの山で経験を積んで強くなって、それからまた挑みに行くようにしようか」
「──えっ」
背後でドサッと音がした。
よく見れば、僕らの後ろで洗濯物を抱えた使用人が、その洗濯物を取り落としたまま立ち尽くしている。
な、なんだか変なことを言ったような反応だけど、そんなことを言ったつもりはないのに……。
「皆様のご成長を間近でお支えできて、光栄だったのですが……」
「そ、そうなんですか? それじゃあ……このままお世話になろう、かな……?」
まさか止められるとは思わなかったけど、使用人のこの人からすれば、僕は仕えていた母さんの息子だ。
僕のことも主人のように思ってくれているのかもしれない。
それなら、やる気を奪うのはよくないよな。
「それじゃあ、料理の支度くらいは手伝わせてください。こう見えて、城の小間使いとして長いこと料理の仕込みをしていたので、力にはなれると思うんです」
「そ、そんな! 主人でもあるエイト様に、そんなことはさせられません!」
「そこをなんとか、お願いします。世話されっぱなしは性にあわないんです」
使用人の目が、ポケットにいるトーポを見つめる。
助けてくださいと言わんばかりの視線を受けて、トーポがポケットから降りると、おじいさんの姿に戻った。
髭を撫で付けながら「そうじゃな」と頷く。
「野菜の皮剥き程度なら、手伝ってもらってもよいじゃろう。無論、エイトが動けるならばの話じゃがな」
「う、動けるように強くなります……」
うむうむ、と頷いてトーポの姿に戻ると、おじいさんはまた僕の服のポケットに戻ってきた。
里にいる間は元の姿になればいいのに、なぜかトーポの姿になったまま。
使用人夫婦も何も言わないから、何となく僕も指摘するタイミングを失ったまま来てしまった。
竜神の鎧と竜神の兜を装備して、人間界で作っておいたドラゴンスレイヤーを抱える。
第一段階ははやぶさの剣・改で戦うけど、竜になったあとはドラゴンスレイヤーでドラゴン斬りをしたほうがよく効くというのは、負け続ける中で編み出した戦い方だ。
ラプソーンに挑むまでは全滅なんてしたことなかったのに、ここに来てから全滅回数が恐ろしい勢いで増えていく。
さすがのトロデ王もドン引きの様子だ。
今回勝てば、五勝目。
すごいチームモンスターが欲しいですと言った時は、全員から「本気か?」と頭を心配されたけど、おかげでメタルキングが仲間になった。
……うん、間違いなく最後で良かったかもしれない。
でもすごいチームモンスターって聞いたら、ランクSまで勝ち上がった最強のバトルチームオーナーの血が騒ぐというか……。
門番の青年に見送られて、今日も天の祭壇へ。
ラプソーンに負けてから、半月は経とうとしている。
レイラの封印がどれくらい持つものなのかは分からないけど、悠長にはしていられない。
「今日こそ勝ぁーつ!」
「もういい加減、目が覚めたらじいさんの家なんてのはごめんだぜ」
「うん! 頑張ろう、みんな!」
気合いを入れて祭壇への道を進む。
もう何日も通ったせいで、地図なんてすっかり頭の中に入ってしまった。
初めて天の祭壇へ挑んだ時は、辿り着くまでにヘトヘトだったのに、今では比較的余裕のある状態で竜神王の元まで来られるようになったから、多少は強くなったんだろう。
……でも、まだ足りない。
竜神王に六回勝って、魂呼びの宝珠をもらうまでは、試練に挑み続けるつもりだ。
とにかく今日はもう疲れ果てたから休むとして……。
「明日からはいよいよ竜の試練でしょ? 竜神王が六度勝てたら、レイラを甦らせる宝珠をくれるって言ったんだもの。絶対にそれをもらわないと!」
「その通りだ! 姉貴とあのままお別れはアッシも嫌でげす! 平和になった世界で、兄貴と姉貴が幸せになるのを見届けてから、アッシはお別れしたいでがすよ!」
「それに、竜神王に六回勝てた頃には、俺達も相当強くなってるだろうからな。暗黒神なんて逆に物足りなくなってるかもしれないぜ?」
「それはむしろ、いい事じゃないかな?」
前回は五人で挑んだところを、今回は四人で戦わないといけないんだ。
強くなりすぎて困ることはないはず。
二度の失敗は許されないんだから、竜神王の胸を借りるつもりで、挑ませてもらえばいい。
そうして──僕ら四人の、試練に明け暮れる日々が始まった。
来る日も来る日も、竜神王と戦い、負けては里で目が覚める。
勝った場合は、竜神族に伝わる防具を授けてくれたり、錬金釜をさらに強化してくれたりした。
錬金釜の待ち時間がなくなったのは、はっきり言って助かるなんてもんじゃなくて、神改造だと思ったけど。
「だぁ〜負けた! また負けたでがす〜!!」
「でも今日はあと少しだったって竜神王も言ってたわ。また明日頑張りましょう!」
「リブルアーチの近くに、メタルキングがやたらと出てくる山がなかったか? そこで経験を積むのも悪くないと思うぜ」
それもそうだな、と頷いて、ベッドに横になる。
もう今すぐにでも眠れる気がした。
その睡魔はもちろん、空腹によって邪魔されたわけだけど。
「こう何日もお邪魔していたら、流石に邪魔じゃないかしら? 四人も増えたわけだし……」
「それは気にしてたところではあるんだよね。しばらく人間界の風鳴りの山で経験を積んで強くなって、それからまた挑みに行くようにしようか」
「──えっ」
背後でドサッと音がした。
よく見れば、僕らの後ろで洗濯物を抱えた使用人が、その洗濯物を取り落としたまま立ち尽くしている。
な、なんだか変なことを言ったような反応だけど、そんなことを言ったつもりはないのに……。
「皆様のご成長を間近でお支えできて、光栄だったのですが……」
「そ、そうなんですか? それじゃあ……このままお世話になろう、かな……?」
まさか止められるとは思わなかったけど、使用人のこの人からすれば、僕は仕えていた母さんの息子だ。
僕のことも主人のように思ってくれているのかもしれない。
それなら、やる気を奪うのはよくないよな。
「それじゃあ、料理の支度くらいは手伝わせてください。こう見えて、城の小間使いとして長いこと料理の仕込みをしていたので、力にはなれると思うんです」
「そ、そんな! 主人でもあるエイト様に、そんなことはさせられません!」
「そこをなんとか、お願いします。世話されっぱなしは性にあわないんです」
使用人の目が、ポケットにいるトーポを見つめる。
助けてくださいと言わんばかりの視線を受けて、トーポがポケットから降りると、おじいさんの姿に戻った。
髭を撫で付けながら「そうじゃな」と頷く。
「野菜の皮剥き程度なら、手伝ってもらってもよいじゃろう。無論、エイトが動けるならばの話じゃがな」
「う、動けるように強くなります……」
うむうむ、と頷いてトーポの姿に戻ると、おじいさんはまた僕の服のポケットに戻ってきた。
里にいる間は元の姿になればいいのに、なぜかトーポの姿になったまま。
使用人夫婦も何も言わないから、何となく僕も指摘するタイミングを失ったまま来てしまった。
竜神の鎧と竜神の兜を装備して、人間界で作っておいたドラゴンスレイヤーを抱える。
第一段階ははやぶさの剣・改で戦うけど、竜になったあとはドラゴンスレイヤーでドラゴン斬りをしたほうがよく効くというのは、負け続ける中で編み出した戦い方だ。
ラプソーンに挑むまでは全滅なんてしたことなかったのに、ここに来てから全滅回数が恐ろしい勢いで増えていく。
さすがのトロデ王もドン引きの様子だ。
今回勝てば、五勝目。
すごいチームモンスターが欲しいですと言った時は、全員から「本気か?」と頭を心配されたけど、おかげでメタルキングが仲間になった。
……うん、間違いなく最後で良かったかもしれない。
でもすごいチームモンスターって聞いたら、ランクSまで勝ち上がった最強のバトルチームオーナーの血が騒ぐというか……。
門番の青年に見送られて、今日も天の祭壇へ。
ラプソーンに負けてから、半月は経とうとしている。
レイラの封印がどれくらい持つものなのかは分からないけど、悠長にはしていられない。
「今日こそ勝ぁーつ!」
「もういい加減、目が覚めたらじいさんの家なんてのはごめんだぜ」
「うん! 頑張ろう、みんな!」
気合いを入れて祭壇への道を進む。
もう何日も通ったせいで、地図なんてすっかり頭の中に入ってしまった。
初めて天の祭壇へ挑んだ時は、辿り着くまでにヘトヘトだったのに、今では比較的余裕のある状態で竜神王の元まで来られるようになったから、多少は強くなったんだろう。
……でも、まだ足りない。
竜神王に六回勝って、魂呼びの宝珠をもらうまでは、試練に挑み続けるつもりだ。
