69章
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ラプソーンの攻撃に幾度となく耐えながら、杖に祈りを捧げる。
ホワイトオーブは霊導者ヨシュアの魂と。
パープルオーブは魔法使いマスター・コゾの魂と。
レッドオーブは大学者カッティードの魂と。
シルバーオーブは天界を見てきた男レグニストの魂と。
そして──ゴールドオーブが輝いて、最後の賢者の魂と重なり合う。
現れた姿は幼い子供──神の子エジェウスの魂。
八賢者の魂が、暗黒神の身体を取り巻く闇の結界を取り払う。
ついでに周囲にいたラプソーンの下僕も消えてしまった。
すごいな、賢者の力……。
『愛する我が子孫よ。僕たちにできるのはここまで……。この素晴らしい我らの世界を……我らの未来を、どうか守り通してほしい。僕たちは遠くできっと見ている。さらばだ、愛する子孫。そして神鳥レティスよ……』
幼い子供の声が別れを告げ、八人の魂が空の彼方へと飛び去っていく
それを見送っていると、不意に凛とした綺麗な声が暗黒の空に響いた。
『霊導者ヨシュア・ロアナスが希う! 魔を討たんとする者たちに、聖なる光の加護があらんことを!』
瞬間、私たちの傷が全て癒えて、すり減っていた魔力が戻ってきた。
ヨシュアの気配が遠ざかる。
彼らはようやく、天に御座す神の御許へ行けたのだろう。
「ったく、霊導者様は太っ腹だな」
「でも助かったわ。これでまた全力で戦えるもの!」
「絶対に奴を倒して……みんなで帰ろう。誰一人欠けることなく」
エイトに微笑んで頷き返す。
五人でここまで来たんだ、帰る時だって五人で終わらなきゃ意味がない。
家に帰るまでが旅なんだから。
『うおおぉぉぉぉ!!』
暗黒神の怒りの咆哮が轟く。
奴は闇の結界を砕かれたことに心底お怒りだ。
『おのれぇぇ……!! どこまでも目障りな虫ケラ共がぁぁ!! 我が闇の結界を払い除けたことを、地獄の底で後悔するがいい!! この肉体の真の力を見せてやろう! 死してなお消えぬほどの永遠の恐怖を、その魂に焼き付けてくれるわ!!』
感じる闇の力がどこまでも濃くなっていく。
肌を刺すようにビリビリと……。
今回ばかりは、この力と真正面からぶつからせてもらう!
そのための旅なんだから!!
「みんな、ここからまた長い戦いになる! 絶対に気を抜くな!」
「お前に言われるまでもねーよ、エイト!」
「そうでがす! 抜く気なんかどこにもねぇでげすよ!」
「やっと兄さんの本当の仇が討てるんだもの! 泣いて謝ったって許さないんだから!」
レティスがラプソーンへと突っ込んでいく。
武器を構えて暗黒神を見据えた時、エイトが私を呼んだ。
「この戦いが終わったら、僕と結婚しよう」
「えっ」
「約束がないと、レイラは一緒にトロデーンへ帰ってくれない気がして」
「き……気が抜けるようなこと言わないでよ、もう! あーもう分かった! 生きて帰れたら、結婚でもなんでもしてやんよ!!」
こりゃあとんでもない約束を取り付けられてしまったもんだ。
それじゃあ、何がなんでも、みんなには生きていてもらわないと!
私だけ生き延びたって意味がないんだから!
『足場は私が作ります。さあ、行きますよ!』
レティスが一直線に飛んでいく。
そうして、決戦の火蓋は切って落とされた。
ククールがスクルトを唱えようとするから、私が「タンバリン!」と叫ぶ。
さっきの戦いで思い知ったけど、スクルトじゃもう威力を削げない。
だったら力で押して、さっさと倒す!
ククールがタンバリンを叩いて、ゼシカが増幅した力でピオリムを唱える。
私がフバーハを唱えて、バイキルトをヤンガスに。
ヤンガスが兜割りを放った後ろから、エイトが素早い四回攻撃を繰り出した。
杖の先の玉が飛んできて私とエイトを叩く。
直後、激しい炎が吐き出された。
回復役は私のほうがいい。
ククールはタンバリンを叩け!
「ベホマズン!」
「たまにはタンバリン以外のこともさせろよな!?」
「あらいいじゃない! ククールがタンバリンを叩けてる間は、戦いが順調な証拠よ!」
ヤンガスにバイキルトをかけて、ククールがタンバリンを叩く。
ヤンガスは永遠に兜割りでラプソーンの守備力を下げていき、エイトがはやぶさの剣・改ではやぶさ斬りを。
戦いは優勢であるかのように見えた──少なくとも、序盤は。
けれど私たちはすぐに思い知ることになる。
暗黒神ラプソーンの本当の力を。
なぜ八賢者でさえも倒せなかったのかを。
私たちは強くなった、それは間違いない。
ただ──暗黒神ラプソーンに挑むには、弱すぎたのだ。
ホワイトオーブは霊導者ヨシュアの魂と。
パープルオーブは魔法使いマスター・コゾの魂と。
レッドオーブは大学者カッティードの魂と。
シルバーオーブは天界を見てきた男レグニストの魂と。
そして──ゴールドオーブが輝いて、最後の賢者の魂と重なり合う。
現れた姿は幼い子供──神の子エジェウスの魂。
八賢者の魂が、暗黒神の身体を取り巻く闇の結界を取り払う。
ついでに周囲にいたラプソーンの下僕も消えてしまった。
すごいな、賢者の力……。
『愛する我が子孫よ。僕たちにできるのはここまで……。この素晴らしい我らの世界を……我らの未来を、どうか守り通してほしい。僕たちは遠くできっと見ている。さらばだ、愛する子孫。そして神鳥レティスよ……』
幼い子供の声が別れを告げ、八人の魂が空の彼方へと飛び去っていく
それを見送っていると、不意に凛とした綺麗な声が暗黒の空に響いた。
『霊導者ヨシュア・ロアナスが希う! 魔を討たんとする者たちに、聖なる光の加護があらんことを!』
瞬間、私たちの傷が全て癒えて、すり減っていた魔力が戻ってきた。
ヨシュアの気配が遠ざかる。
彼らはようやく、天に御座す神の御許へ行けたのだろう。
「ったく、霊導者様は太っ腹だな」
「でも助かったわ。これでまた全力で戦えるもの!」
「絶対に奴を倒して……みんなで帰ろう。誰一人欠けることなく」
エイトに微笑んで頷き返す。
五人でここまで来たんだ、帰る時だって五人で終わらなきゃ意味がない。
家に帰るまでが旅なんだから。
『うおおぉぉぉぉ!!』
暗黒神の怒りの咆哮が轟く。
奴は闇の結界を砕かれたことに心底お怒りだ。
『おのれぇぇ……!! どこまでも目障りな虫ケラ共がぁぁ!! 我が闇の結界を払い除けたことを、地獄の底で後悔するがいい!! この肉体の真の力を見せてやろう! 死してなお消えぬほどの永遠の恐怖を、その魂に焼き付けてくれるわ!!』
感じる闇の力がどこまでも濃くなっていく。
肌を刺すようにビリビリと……。
今回ばかりは、この力と真正面からぶつからせてもらう!
そのための旅なんだから!!
「みんな、ここからまた長い戦いになる! 絶対に気を抜くな!」
「お前に言われるまでもねーよ、エイト!」
「そうでがす! 抜く気なんかどこにもねぇでげすよ!」
「やっと兄さんの本当の仇が討てるんだもの! 泣いて謝ったって許さないんだから!」
レティスがラプソーンへと突っ込んでいく。
武器を構えて暗黒神を見据えた時、エイトが私を呼んだ。
「この戦いが終わったら、僕と結婚しよう」
「えっ」
「約束がないと、レイラは一緒にトロデーンへ帰ってくれない気がして」
「き……気が抜けるようなこと言わないでよ、もう! あーもう分かった! 生きて帰れたら、結婚でもなんでもしてやんよ!!」
こりゃあとんでもない約束を取り付けられてしまったもんだ。
それじゃあ、何がなんでも、みんなには生きていてもらわないと!
私だけ生き延びたって意味がないんだから!
『足場は私が作ります。さあ、行きますよ!』
レティスが一直線に飛んでいく。
そうして、決戦の火蓋は切って落とされた。
ククールがスクルトを唱えようとするから、私が「タンバリン!」と叫ぶ。
さっきの戦いで思い知ったけど、スクルトじゃもう威力を削げない。
だったら力で押して、さっさと倒す!
ククールがタンバリンを叩いて、ゼシカが増幅した力でピオリムを唱える。
私がフバーハを唱えて、バイキルトをヤンガスに。
ヤンガスが兜割りを放った後ろから、エイトが素早い四回攻撃を繰り出した。
杖の先の玉が飛んできて私とエイトを叩く。
直後、激しい炎が吐き出された。
回復役は私のほうがいい。
ククールはタンバリンを叩け!
「ベホマズン!」
「たまにはタンバリン以外のこともさせろよな!?」
「あらいいじゃない! ククールがタンバリンを叩けてる間は、戦いが順調な証拠よ!」
ヤンガスにバイキルトをかけて、ククールがタンバリンを叩く。
ヤンガスは永遠に兜割りでラプソーンの守備力を下げていき、エイトがはやぶさの剣・改ではやぶさ斬りを。
戦いは優勢であるかのように見えた──少なくとも、序盤は。
けれど私たちはすぐに思い知ることになる。
暗黒神ラプソーンの本当の力を。
なぜ八賢者でさえも倒せなかったのかを。
私たちは強くなった、それは間違いない。
ただ──暗黒神ラプソーンに挑むには、弱すぎたのだ。
