56章
夢小説設定
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岩山の中は、よくある洞窟のように歩きやすくなっていた。
これなら足場に困ることもなさそう。
鍛えてる私とか男性陣はいいけど、ゼシカはスカートだから飛んだり跳ねたりは危ないもんね。
「ここって時々、人の手が入ったような跡があるな」
「エイトも思った? 私もそうなんじゃないかなって思ってた!」
「さすが兄貴と姉貴でがす。アッシはなんにも気付かなかったでげすよ」
「まあ人の手が入ってるかどうかはともかく、ここに人間が入った形跡はあるよな」
ずんずんと進んでいきながら、私たちはお宝集めにも余念が無い。
なぜか金塊があったり、破幻のリングがあったり、悪魔の鞭があったりするからね。
まさかレティスが集めたものではないだろうし……。
人が住んでいたような形跡はないけど、やっぱり自然が作り出したとするには疑問が残る。
でも今は完全にゲモンが手に落ちてしまったみたいだ。
その証拠に、闇の司祭やら影の騎士やら何やら、魔物がわんさかおいでだもん。
私たちも手強い敵を相手にし続けてるから、また少し強くなれた気がするけど。
登れるようになっているとはいえ、やはりほとんどは自然のままになっているだけあり、上り坂だらけだ。
岩山の外側に続いている坂道を登りながら周囲の魔物を蹴散らしたところで、新手の魔物が来ていないのを確認して、休憩を入れることにした。
あまりにも坂道が多いから、いつも以上に休憩を取るようにしようとエイトが気を配ってくれたのだ。
「みんな大丈夫?」
「平気でがす。姉貴こそ大丈夫でがすか?」
「そうだぞ。お前、元々が闇の力と相性最悪なんだからよ」
珍しくククールまで心配してくれてる……。
すっごいレアな瞬間だ……。
音声を記録する呪文がないのが悔やまれる。
「ククールまで心配の言葉をかけるなんて、珍しいわね」
「失礼だなゼシカ。レイラだって俺たちの仲間だぜ?」
「でも言葉にしてっていうのは、確かに珍しいかもね」
エイトも苦笑いでそう言う。
ククールは若干、ばつの悪い顔になっていた。
仲間になりたてのころなら本音を探るところだけど、ここまでずっと旅をしてきたんだから、ククールが本気で心配してくれてることは伝わっている。
こう見えてククールが、私たちのことをちゃんと大事に思ってくれていることくらい、言われなくても知ってるんだ。
「分かってるって、ククール。心配してくれてるんだなっていうのは、言葉に出さなくてもさ」
「おう……。なんか複雑だな、そのフォロー」
これ以上ないフォローだった自信があるのになぁ?
ククールにとってはそんなに嬉しい言葉ではなかったようだ。
それとも図星で気まずくなっちゃった?
まったくもうククールってば、相変わらずひねくれてんな!
短い休憩を終えて、頂上を再び目指して歩く。
先頭を行くエイトは時々こちらを振り返って、私達がついて来ているか確認してくれた。
外の道を歩いて、再び岩山の中へ。
そこは壁の内側に二つ、上に向かって螺旋状に道が伸びていた。
見た限りではここが最上階のようだけど、どっちを登ったものか。
ひとまず、入ってきたところからフロアの真ん中辺りまで進んでみると、どちらも長さは変わらないように見えた。
「右と左、どっちだと思う?」
私のその一言が合図だった。
私は左、エイトは右、ヤンガスは右、ククールは左、そしてゼシカも左を指した。
多数決で左の坂道から登ることに。
ぐーるぐーると壁の内側にある道を登っていくと……。
行き止まりには、砂の詰まった瓶が転がっていた。
「これって聖者の灰じゃん」
「本当だ。そこそこ貴重な物だし、拾っておこう」
「そうね。……それより、ここまで登ってきて外れだった事が地味につらいわ」
ゼシカはそう呟いて、その場にしゃがみ込んだ。
その気持ちはとてもよく分かる、私も坂道を歩きすぎて若干だけど足が疲れてきたもん。
全員で座り込んで、岩山の中を見下ろす。
ここまで登ってきたけど、卵もゲモンも見当たらなかった。
もうひとつの坂道を登れば、その先にも道は続いてるんだろうか。
しかしよりにもよって自分の卵を人質にされてしまうとは、レティスも運がない。
「大丈夫か?」
「ええ、もう平気よ……。行きましょう」
「無理はしないでね、ゼシカ」
「それはお互い様でしょ?」
ゼシカと笑い合って、ゆっくりと立ち上がる。
そうして私たちは長い下り坂を降りて、先程のフロアに戻ってきた。
今度はエイトとヤンガスが示していた右側の坂へ。
息は上がるし、太ももはきついし、山登りは懲り懲りだ……。
「みんな、頑張って! もうすぐ出口だ」
「出口つつーか……その先も坂道とか言わねぇだろうな……」
「現状……その可能性が高いわよね……」
「つ、疲れるでがす……」
「エイトはいつでも元気ですごいねぇ……」
ヘロヘロになりながら登りきって、岩山の外側へ。
その先はまた坂道かと思いきや──。
岩山から突き出した大きな岩場。
その先に、翼と鋭い爪を持つ、三ツ目の魔物が立っていた。
これなら足場に困ることもなさそう。
鍛えてる私とか男性陣はいいけど、ゼシカはスカートだから飛んだり跳ねたりは危ないもんね。
「ここって時々、人の手が入ったような跡があるな」
「エイトも思った? 私もそうなんじゃないかなって思ってた!」
「さすが兄貴と姉貴でがす。アッシはなんにも気付かなかったでげすよ」
「まあ人の手が入ってるかどうかはともかく、ここに人間が入った形跡はあるよな」
ずんずんと進んでいきながら、私たちはお宝集めにも余念が無い。
なぜか金塊があったり、破幻のリングがあったり、悪魔の鞭があったりするからね。
まさかレティスが集めたものではないだろうし……。
人が住んでいたような形跡はないけど、やっぱり自然が作り出したとするには疑問が残る。
でも今は完全にゲモンが手に落ちてしまったみたいだ。
その証拠に、闇の司祭やら影の騎士やら何やら、魔物がわんさかおいでだもん。
私たちも手強い敵を相手にし続けてるから、また少し強くなれた気がするけど。
登れるようになっているとはいえ、やはりほとんどは自然のままになっているだけあり、上り坂だらけだ。
岩山の外側に続いている坂道を登りながら周囲の魔物を蹴散らしたところで、新手の魔物が来ていないのを確認して、休憩を入れることにした。
あまりにも坂道が多いから、いつも以上に休憩を取るようにしようとエイトが気を配ってくれたのだ。
「みんな大丈夫?」
「平気でがす。姉貴こそ大丈夫でがすか?」
「そうだぞ。お前、元々が闇の力と相性最悪なんだからよ」
珍しくククールまで心配してくれてる……。
すっごいレアな瞬間だ……。
音声を記録する呪文がないのが悔やまれる。
「ククールまで心配の言葉をかけるなんて、珍しいわね」
「失礼だなゼシカ。レイラだって俺たちの仲間だぜ?」
「でも言葉にしてっていうのは、確かに珍しいかもね」
エイトも苦笑いでそう言う。
ククールは若干、ばつの悪い顔になっていた。
仲間になりたてのころなら本音を探るところだけど、ここまでずっと旅をしてきたんだから、ククールが本気で心配してくれてることは伝わっている。
こう見えてククールが、私たちのことをちゃんと大事に思ってくれていることくらい、言われなくても知ってるんだ。
「分かってるって、ククール。心配してくれてるんだなっていうのは、言葉に出さなくてもさ」
「おう……。なんか複雑だな、そのフォロー」
これ以上ないフォローだった自信があるのになぁ?
ククールにとってはそんなに嬉しい言葉ではなかったようだ。
それとも図星で気まずくなっちゃった?
まったくもうククールってば、相変わらずひねくれてんな!
短い休憩を終えて、頂上を再び目指して歩く。
先頭を行くエイトは時々こちらを振り返って、私達がついて来ているか確認してくれた。
外の道を歩いて、再び岩山の中へ。
そこは壁の内側に二つ、上に向かって螺旋状に道が伸びていた。
見た限りではここが最上階のようだけど、どっちを登ったものか。
ひとまず、入ってきたところからフロアの真ん中辺りまで進んでみると、どちらも長さは変わらないように見えた。
「右と左、どっちだと思う?」
私のその一言が合図だった。
私は左、エイトは右、ヤンガスは右、ククールは左、そしてゼシカも左を指した。
多数決で左の坂道から登ることに。
ぐーるぐーると壁の内側にある道を登っていくと……。
行き止まりには、砂の詰まった瓶が転がっていた。
「これって聖者の灰じゃん」
「本当だ。そこそこ貴重な物だし、拾っておこう」
「そうね。……それより、ここまで登ってきて外れだった事が地味につらいわ」
ゼシカはそう呟いて、その場にしゃがみ込んだ。
その気持ちはとてもよく分かる、私も坂道を歩きすぎて若干だけど足が疲れてきたもん。
全員で座り込んで、岩山の中を見下ろす。
ここまで登ってきたけど、卵もゲモンも見当たらなかった。
もうひとつの坂道を登れば、その先にも道は続いてるんだろうか。
しかしよりにもよって自分の卵を人質にされてしまうとは、レティスも運がない。
「大丈夫か?」
「ええ、もう平気よ……。行きましょう」
「無理はしないでね、ゼシカ」
「それはお互い様でしょ?」
ゼシカと笑い合って、ゆっくりと立ち上がる。
そうして私たちは長い下り坂を降りて、先程のフロアに戻ってきた。
今度はエイトとヤンガスが示していた右側の坂へ。
息は上がるし、太ももはきついし、山登りは懲り懲りだ……。
「みんな、頑張って! もうすぐ出口だ」
「出口つつーか……その先も坂道とか言わねぇだろうな……」
「現状……その可能性が高いわよね……」
「つ、疲れるでがす……」
「エイトはいつでも元気ですごいねぇ……」
ヘロヘロになりながら登りきって、岩山の外側へ。
その先はまた坂道かと思いきや──。
岩山から突き出した大きな岩場。
その先に、翼と鋭い爪を持つ、三ツ目の魔物が立っていた。
