55章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
五人で上手く立ち回りながら、レティスに攻撃していく。
でも、私が霊導者だと気付いていないのか、今まで戦った魔物に比べると、私への攻撃頻度が少ない。
少ないだけで、無いとは言ってないんだけどね!
「はぁっ、はぁっ……。さすが神鳥なだけあるよね……! こっちの体力が持たないっつの……!」
「ベホマ! 大丈夫か?」
「ありがとククール! 助かった!」
ゼシカも隙を見ては呪文で援護をしてくれる。
私とエイトとヤンガスは、ひたすら物理で攻撃をしていった。
とはいえ、だ。
相変わらずこちらが劣勢なのは間違いない。
なんならそろそろ槍を持つのも重たくなってきたぞ!
だから槍は好きじゃないんだよなぁ!!
「レイラ……! これ以上唱えていたら、私の魔力が持つか分からないわ!」
「え、それって私に攻撃呪文を使えってこと!?」
「もう耐性は出来てるんでしょ?」
「う、いや……微妙」
「姉貴!」
「うおぉぉっ!?」
レティスの爪が振り下ろされてきた。
すんでのところで避けて、追撃を槍でさばく。
あっぶなぁぁ!!
当たってたら大怪我だったぞ今!?
マジで殺しに来てんじゃんレティスの馬鹿ーッ!!
「仕方ないな! いっちょやってやんよ! よっしゃ、いっくぞー!」
呪文の羅列が身体を纏う。
そしてレティスへ向かって、それを唱えた。
「メラゾーマ!」
レティスの頭上に巨大な火の玉が現れ、ヒュウウ──という音と共にレティスへと落ちる。
激しい火柱を上げて、レティスが燃えた。
「オイ、鳥にメラゾーマって……。焼き鳥にでもする気かよ」
「食べたら美味しそうだよね! ……って、んなわけあるかバカリスマァ!!」
「ぶべらっ!!」
思いっ切りククールの顔面にストレートを入れてしまった。
せっかくの綺麗な顔面が台無しになっちゃったかもしれない。
ざまぁみろ。
なんでこんな時に緊張感無いようなこと言うの? バカなの?
バカなのか。じゃあ仕方ないね。
「……あれ? レティスが止まった」
エイトが攻撃しようとした手を止め、そう呟く。
レティスは攻撃するのをやめて、私達を見下ろしていた。
まさかあのメラゾーマがそんなに効いたのか?
全然こっちが優勢に立てる展開がなくて、こっちが殺られるのが先だとすら思ってたぞ。
レティスが大きく羽ばたいて宙へ浮かび、止まり木へと降り立つ。
戦う意思は見受けられず、私たちもそれぞれ武器を納めた。
ブン! と勢いよく槍を持ち上げ、柄を背中の筒に差し込む。
そうして引っかかるところまでストーンと落とせば、槍も背負えるというわけだ。
槍は切っ先に向かうにつれて柄が太くなるから、いずれ筒の穴の大きさに入らなくなって引っかかる。
まぁ背負ったところで重いものは重いんだけどね。
『さすがは我が影を追って光の世界より訪れし、勇気ある者たち。見事な戦いぶりでした』
「ど、どうも……」
エイトが分かりやすく動揺した。
分かる、いきなりめちゃくちゃ綺麗な女性の声が聞こえてきたらビックリするよね。
しかも目の前の神鳥レティスから聞こえてくるんだもん、私も内心ビビったよ。
でもこの態度だと、私たちを襲ってきたとするには話が違う気がするぞ。
どっちかっていうと、襲ってきたというよりは……。
『もうお気付きかもしれませんが、今の戦いはあなた方の力を試すために仕掛けさせてもらったものです。私は今、力ある者の助けを必要としているゆえ……。どうか許してください』
「どういうことじゃ? よもや、わしらに村を襲うのを手伝えとでも言うのではあるまいな? だとしたら見くびるなよ! そのようなことにわしらが手を貸すはずなかろう!」
「陛下、いつの間に!?」
「とうとうレイラがその役回りになっちゃったわね」
「いつの間にも何も、わしは最初っから近くにおったじゃろ」
それはそうなんだけど……そうなんだけどぉ……!
姫様が寂しい目をしておられる……。
馬車の音にも気付かなかったのかって?
気付かなかったから驚いたんだよ。
『誤解しないでください。村を襲ったことは、私の本意ではなかったのです。……とはいえそれは、私が助けを欲している理由とも無関係ではありません』
「レティス程の存在が、人間に助けを求めるなんて……」
それって人間で解決できそうなやつ?
ここまで色んな強敵をぶっ飛ばしてきた我々だけど、まだ人間の範疇にいると思うんだ。
さすがにレティスには劣るというか、八賢者にすら届いていない気がするが……。
『私はかつて、光の世界をも我が物にせんとする、暗黒神ラプソーンと戦い、その封印に力を貸しました。そのため、私は暗黒神の配下である魔物たちから恨みを買っており、それが今回のことの原因となったのです』
「今回のことって?」
『この島にある私の巣の中には、私の子……卵が眠っており、やがて訪れる目覚めの日を待っていました。ですが、その私の巣が、暗黒神の配下であった一匹の魔物……妖魔ゲモンの手に落ち、卵は人質に取られてしまったのです』
「え……た、卵を!?」
神鳥レティスの卵……それってかなり貴重なものなのでは……。
レティスの力を後世に遺すために必要なものだから、レティスもおいそれとは手を出せない。
ゲモンとやらもよく分かってる……じゃなくて。
『ゲモンは、卵を救いたければ人間の村を襲えと脅してきました。私はそれに屈してしまったのです』
「卑劣な手段だな。悪党が取る手段としちゃあ常套か」
『まともに戦えばゲモン如き敵ではありませんが、卵を人質にされては手が出せません。それゆえ私は、私に代わってゲモンと戦ってくれる、勇気と力を持つ者を探していました』
「なるほどなぁ。それでアッシらが選ばれたってわけでがすか」
レティスはヤンガスに頷いた。
そりゃまあ、方法が「光の世界でレティスの影を追いかける」しかないわけだし、そもそもこの隔絶された台地に、外から人が来ること自体、相当珍しいことだし。
レティスはどれだけ待っていたんだろう。
彼女の苦労を思うと、胸が痛む。
『あなた方は私の影を追って、臆することなくこの影の世界までやってきた。その勇気は賞賛に値します。そして今、実際に手合わせしてみて確信しました。ゲモンを倒しうるのは、あなた方だけだと!』
「そ、そんな大袈裟な……。あ、いやでも、一応はレティスと渡り合えてたし、それなりに力はある……のかな?」
エイトを見やると、エイトは困ったように小さく微笑み、また真剣な顔でレティスを見上げた。
レティスからすれば、これはきっと千載一遇のチャンスなんだろう。
自分と戦い合える程の力を持った人間が現れた。
しかもその人間たちは、影を追って闇の世界に来る勇気まで持っているのだから。
『どうかお願いします。この島の人々のためにも、私の卵を救ってはもらえないでしょうか?』
「勿論です。それでレティスも、レティシアの人達も助かるのなら」
やっぱりエイトは二つ返事だった。
こればかりは私たちも賛成だ。
もちろん、反対する人なんか最初からいないわけだけど。
だって普通にムカつくもんね、そのゲモンとかいう奴!
本っ当にラプソーンの野郎、行く先々で私たちの邪魔ばっかりするな!
『……礼を言います。やはりあなた方を見込んで、この世界に招いたのは正しい選択でした』
「いえ。僕らもちょうど、あなたの力を借りたかったんです。神鳥レティス。そのためにも、まずはあなたの卵を助けないと」
「それはいいが、その卵ってのはどこにあるんだ?」
『私の巣は、人の近づけない険しい岩山の頂にあります。ゲモンが見張っているため、私が山頂まで行くのは無理ですが、ふもとまでなら案内しましょう。どうします? 今すぐ行くことにしますか?』
「い、今からはさすがに!! こちらもかなりボロボロですので!!」
私が悲鳴を上げると、背後でゼシカが「うんうんうんうん」と大きく首を振った。
私が呪文を唱えなきゃいけないところまで追い込まれてたからね!
こんな状態でゲモンを相手にするのは自殺行為だ!!
レティスも『そうですよね』という感じで、素直に引き下がってくれた。
『では、私はここで待っています。準備が整ったら、また声を掛けてください』
「助かった……。さすがに今からゲモンは死を覚悟するところだった……」
『あなた達に手加減をしてほしくなかったとはいえ、追い込みすぎたようですね』
「い、いえいえ! まだまだ強くなれるってことだと思いますし! ……割とみんなあの世とこの世を行ったり来たりしたけど」
『問答無用で襲った上、さらにはヨシュアの子孫であるあなたにも怪我を負わせてしまいました。改めて非礼を詫びます』
「あ、いえ。体の丈夫さには自信が……」
そう言いかけて、はたと気付く。
私、自分の出自なんて一言も言ってないのに。
レティスは、私がヨシュアの子孫だと言った。
「なんで私がヨシュアの子孫だって分かったんですか?」
そう問うと、レティスはくすりと笑った。
鳥のくせに品のある笑い方だった。
相対的に私の子供っぽさが際立ってる気がする。
おかしいな、大人の女性になるはずだったんだけどな……?
『あなたが私に向かって呪文を詠唱した時に気付きました。霊導者と他の魔法使いは、身体を取り巻く呪文の羅列が少しだけ異なる色をしていますから」
「え! そうなんですか!?」
ククールが試しにベホマをかけてみる。
私も続いて、ククールにベホイミをかけてあげた。
比べてみれば違いは一目瞭然。
「本当だ! 少しだけど私の羅列が白に近い色してる!」
「つってもまあ、それも言われなきゃ分かんねえ程度だけどな」
まあ……実際その程度の差しかないんだけどね。
結局、攻撃呪文も威力はゼシカの方が上だし、ゼシカほど賢くないから威力の上げ方もよく分かんないし。
もう私は剣術時々呪文くらいでいいんだと思う。
でも、私が霊導者だと気付いていないのか、今まで戦った魔物に比べると、私への攻撃頻度が少ない。
少ないだけで、無いとは言ってないんだけどね!
「はぁっ、はぁっ……。さすが神鳥なだけあるよね……! こっちの体力が持たないっつの……!」
「ベホマ! 大丈夫か?」
「ありがとククール! 助かった!」
ゼシカも隙を見ては呪文で援護をしてくれる。
私とエイトとヤンガスは、ひたすら物理で攻撃をしていった。
とはいえ、だ。
相変わらずこちらが劣勢なのは間違いない。
なんならそろそろ槍を持つのも重たくなってきたぞ!
だから槍は好きじゃないんだよなぁ!!
「レイラ……! これ以上唱えていたら、私の魔力が持つか分からないわ!」
「え、それって私に攻撃呪文を使えってこと!?」
「もう耐性は出来てるんでしょ?」
「う、いや……微妙」
「姉貴!」
「うおぉぉっ!?」
レティスの爪が振り下ろされてきた。
すんでのところで避けて、追撃を槍でさばく。
あっぶなぁぁ!!
当たってたら大怪我だったぞ今!?
マジで殺しに来てんじゃんレティスの馬鹿ーッ!!
「仕方ないな! いっちょやってやんよ! よっしゃ、いっくぞー!」
呪文の羅列が身体を纏う。
そしてレティスへ向かって、それを唱えた。
「メラゾーマ!」
レティスの頭上に巨大な火の玉が現れ、ヒュウウ──という音と共にレティスへと落ちる。
激しい火柱を上げて、レティスが燃えた。
「オイ、鳥にメラゾーマって……。焼き鳥にでもする気かよ」
「食べたら美味しそうだよね! ……って、んなわけあるかバカリスマァ!!」
「ぶべらっ!!」
思いっ切りククールの顔面にストレートを入れてしまった。
せっかくの綺麗な顔面が台無しになっちゃったかもしれない。
ざまぁみろ。
なんでこんな時に緊張感無いようなこと言うの? バカなの?
バカなのか。じゃあ仕方ないね。
「……あれ? レティスが止まった」
エイトが攻撃しようとした手を止め、そう呟く。
レティスは攻撃するのをやめて、私達を見下ろしていた。
まさかあのメラゾーマがそんなに効いたのか?
全然こっちが優勢に立てる展開がなくて、こっちが殺られるのが先だとすら思ってたぞ。
レティスが大きく羽ばたいて宙へ浮かび、止まり木へと降り立つ。
戦う意思は見受けられず、私たちもそれぞれ武器を納めた。
ブン! と勢いよく槍を持ち上げ、柄を背中の筒に差し込む。
そうして引っかかるところまでストーンと落とせば、槍も背負えるというわけだ。
槍は切っ先に向かうにつれて柄が太くなるから、いずれ筒の穴の大きさに入らなくなって引っかかる。
まぁ背負ったところで重いものは重いんだけどね。
『さすがは我が影を追って光の世界より訪れし、勇気ある者たち。見事な戦いぶりでした』
「ど、どうも……」
エイトが分かりやすく動揺した。
分かる、いきなりめちゃくちゃ綺麗な女性の声が聞こえてきたらビックリするよね。
しかも目の前の神鳥レティスから聞こえてくるんだもん、私も内心ビビったよ。
でもこの態度だと、私たちを襲ってきたとするには話が違う気がするぞ。
どっちかっていうと、襲ってきたというよりは……。
『もうお気付きかもしれませんが、今の戦いはあなた方の力を試すために仕掛けさせてもらったものです。私は今、力ある者の助けを必要としているゆえ……。どうか許してください』
「どういうことじゃ? よもや、わしらに村を襲うのを手伝えとでも言うのではあるまいな? だとしたら見くびるなよ! そのようなことにわしらが手を貸すはずなかろう!」
「陛下、いつの間に!?」
「とうとうレイラがその役回りになっちゃったわね」
「いつの間にも何も、わしは最初っから近くにおったじゃろ」
それはそうなんだけど……そうなんだけどぉ……!
姫様が寂しい目をしておられる……。
馬車の音にも気付かなかったのかって?
気付かなかったから驚いたんだよ。
『誤解しないでください。村を襲ったことは、私の本意ではなかったのです。……とはいえそれは、私が助けを欲している理由とも無関係ではありません』
「レティス程の存在が、人間に助けを求めるなんて……」
それって人間で解決できそうなやつ?
ここまで色んな強敵をぶっ飛ばしてきた我々だけど、まだ人間の範疇にいると思うんだ。
さすがにレティスには劣るというか、八賢者にすら届いていない気がするが……。
『私はかつて、光の世界をも我が物にせんとする、暗黒神ラプソーンと戦い、その封印に力を貸しました。そのため、私は暗黒神の配下である魔物たちから恨みを買っており、それが今回のことの原因となったのです』
「今回のことって?」
『この島にある私の巣の中には、私の子……卵が眠っており、やがて訪れる目覚めの日を待っていました。ですが、その私の巣が、暗黒神の配下であった一匹の魔物……妖魔ゲモンの手に落ち、卵は人質に取られてしまったのです』
「え……た、卵を!?」
神鳥レティスの卵……それってかなり貴重なものなのでは……。
レティスの力を後世に遺すために必要なものだから、レティスもおいそれとは手を出せない。
ゲモンとやらもよく分かってる……じゃなくて。
『ゲモンは、卵を救いたければ人間の村を襲えと脅してきました。私はそれに屈してしまったのです』
「卑劣な手段だな。悪党が取る手段としちゃあ常套か」
『まともに戦えばゲモン如き敵ではありませんが、卵を人質にされては手が出せません。それゆえ私は、私に代わってゲモンと戦ってくれる、勇気と力を持つ者を探していました』
「なるほどなぁ。それでアッシらが選ばれたってわけでがすか」
レティスはヤンガスに頷いた。
そりゃまあ、方法が「光の世界でレティスの影を追いかける」しかないわけだし、そもそもこの隔絶された台地に、外から人が来ること自体、相当珍しいことだし。
レティスはどれだけ待っていたんだろう。
彼女の苦労を思うと、胸が痛む。
『あなた方は私の影を追って、臆することなくこの影の世界までやってきた。その勇気は賞賛に値します。そして今、実際に手合わせしてみて確信しました。ゲモンを倒しうるのは、あなた方だけだと!』
「そ、そんな大袈裟な……。あ、いやでも、一応はレティスと渡り合えてたし、それなりに力はある……のかな?」
エイトを見やると、エイトは困ったように小さく微笑み、また真剣な顔でレティスを見上げた。
レティスからすれば、これはきっと千載一遇のチャンスなんだろう。
自分と戦い合える程の力を持った人間が現れた。
しかもその人間たちは、影を追って闇の世界に来る勇気まで持っているのだから。
『どうかお願いします。この島の人々のためにも、私の卵を救ってはもらえないでしょうか?』
「勿論です。それでレティスも、レティシアの人達も助かるのなら」
やっぱりエイトは二つ返事だった。
こればかりは私たちも賛成だ。
もちろん、反対する人なんか最初からいないわけだけど。
だって普通にムカつくもんね、そのゲモンとかいう奴!
本っ当にラプソーンの野郎、行く先々で私たちの邪魔ばっかりするな!
『……礼を言います。やはりあなた方を見込んで、この世界に招いたのは正しい選択でした』
「いえ。僕らもちょうど、あなたの力を借りたかったんです。神鳥レティス。そのためにも、まずはあなたの卵を助けないと」
「それはいいが、その卵ってのはどこにあるんだ?」
『私の巣は、人の近づけない険しい岩山の頂にあります。ゲモンが見張っているため、私が山頂まで行くのは無理ですが、ふもとまでなら案内しましょう。どうします? 今すぐ行くことにしますか?』
「い、今からはさすがに!! こちらもかなりボロボロですので!!」
私が悲鳴を上げると、背後でゼシカが「うんうんうんうん」と大きく首を振った。
私が呪文を唱えなきゃいけないところまで追い込まれてたからね!
こんな状態でゲモンを相手にするのは自殺行為だ!!
レティスも『そうですよね』という感じで、素直に引き下がってくれた。
『では、私はここで待っています。準備が整ったら、また声を掛けてください』
「助かった……。さすがに今からゲモンは死を覚悟するところだった……」
『あなた達に手加減をしてほしくなかったとはいえ、追い込みすぎたようですね』
「い、いえいえ! まだまだ強くなれるってことだと思いますし! ……割とみんなあの世とこの世を行ったり来たりしたけど」
『問答無用で襲った上、さらにはヨシュアの子孫であるあなたにも怪我を負わせてしまいました。改めて非礼を詫びます』
「あ、いえ。体の丈夫さには自信が……」
そう言いかけて、はたと気付く。
私、自分の出自なんて一言も言ってないのに。
レティスは、私がヨシュアの子孫だと言った。
「なんで私がヨシュアの子孫だって分かったんですか?」
そう問うと、レティスはくすりと笑った。
鳥のくせに品のある笑い方だった。
相対的に私の子供っぽさが際立ってる気がする。
おかしいな、大人の女性になるはずだったんだけどな……?
『あなたが私に向かって呪文を詠唱した時に気付きました。霊導者と他の魔法使いは、身体を取り巻く呪文の羅列が少しだけ異なる色をしていますから」
「え! そうなんですか!?」
ククールが試しにベホマをかけてみる。
私も続いて、ククールにベホイミをかけてあげた。
比べてみれば違いは一目瞭然。
「本当だ! 少しだけど私の羅列が白に近い色してる!」
「つってもまあ、それも言われなきゃ分かんねえ程度だけどな」
まあ……実際その程度の差しかないんだけどね。
結局、攻撃呪文も威力はゼシカの方が上だし、ゼシカほど賢くないから威力の上げ方もよく分かんないし。
もう私は剣術時々呪文くらいでいいんだと思う。
4/4ページ
