55章
夢小説設定
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長老さんのおうちで一夜を明かした翌朝。
教会でお祈りを捧げようとすると、神父様が泣いて喜んだ。
布教活動がまるで上手くいかないのは、光も闇も同じらしい。
……頑張れ、神父様!
レティシアを出て、空を見上げる。
灰色の空に白い雲が浮かぶ空も少しずつ見慣れてきたところではあるし、このモノクロの世界にも適応しつつあるんだけれど。
まさかレティス本人……本鳥? とこんなに早いご対面になるとは。
「うーん、私達でどうにかできるのかなぁ」
「とにかく、その止まり木に行ってみましょう。レティスに会わないことには、話は進まないわ」
「そうだね……行ってみようか」
村を出て左手にある止まり木を目指す。
闇の世界に来てからは、レティスの影は見なくなっていた。
レティス……どこを飛んでるんだろう。
そもそもどうしてレティシアを襲ったりなんかしたんだろう?
疑問が尽きないまま、私たちは二度ほど魔物を相手にして、止まり木の足元に辿り着いた。
「ということでやって来ました、レティスの止まり木」
「ここにはいないみたいね。他の場所を探してみる?」
「いや、もう少し待ってみようぜ。そのうちひょっこり戻ってくるかもしれないしな」
「そうだね。トロデ王、危ないので少しお下がりください」
「む……そうじゃの」
陛下が止まり木から少し離れたところへ姫様を移動させる。
姫様は心配そうに一度だけ私たちを振り返った。
話が通じない相手じゃないと思うし、大丈夫だと思うんだけどな。
しかし空を見上げていても、レティスらしい影は見えない。
「今日はどこかにお出かけ中なのかな。また明日来てみる?」
「うーん……」
エイトが私に生返事を返した時。
穏やかな草原に、不思議な鳥の鳴き声が響いた。
ふと頭上を見上げると、真っ白な雲に覆われた空高くから、淡い紫色の体毛を持つ大きな鳥が、こちらへ急降下してくる。
「あれじゃねぇですかね?」
「そうかも! おーい!」
「あれが神鳥レティス……」
「待ってて正解だったかもしれないね」
エイトが微笑んでそれを見上げる。
やー良かった良かった、無駄足になったかと思った。
レティスがどんどんこちらに向かってくる。
あ、あれ、なんか勢いがそのままなんですけど……?
「……様子がおかしくねぇか?」
空を見上げていたククールが呟く。
頭上のレティスは、減速することなく私達のすぐ頭上まで迫っていた。
そうしてその鋭利な嘴が、きらりと先端を光らせて──。
「危ない!!」
「きゃあッ!!」
エイトが私に飛びつくように抱き締めてきて、二人で地面を転がる。
私達が立っていたすぐ近くに、レティスが攻撃してきた跡が生々しく残っていた。
な……なんで、レティスは人の味方じゃなかったの?
「今の、完全にレイラを狙ってたわよ!?」
「やっぱりレティスが人間を襲うってのは、間違いじゃなかったみてぇだな!!」
ククールが弓を構える。
ヤンガスとゼシカもそれぞれ戦闘態勢に入っていた。私を助け起こしたエイトも、すぐさま背中から剣を抜いて構える。
「レティス……」
改めてレティスを見上げる。
その瞳は、決して私たちを殺そうとするものではなかった。
その瞳の奥に、優しさと、哀しみが見えたから──。
「みんな! レティスと戦おう! きっとレティス本人だって、こんなことしたくないはずだよ!」
「僕もそう思う。戦おう!」
「もちろんそのつもりでがすよ!」
全員に頷き返して、左腰から剣を引き抜く。
どうしてレティスが人を襲うのか。
どうしてレティシアの人達の信頼を裏切ったのか。
どうして──敵意を感じないのか。
その答えは、レティスにしか分からないことだ。
「何が起きてるのか、分からないけど……。戦うしかないよね」
ぶんぶんとかぶりを振って、盾を構える。
レティスが、綺麗な鳴き声を一つ上げ──再び私たちに襲いかかった。
私たちの中央目掛けて、嘴が振り下ろされる。
それを避けてから、私たちの反撃が始まった。
ククールによるスクルト、ゼシカによるピオリムで援護をもらって、私とエイトのはやぶさ斬りが決まる。
その上からヤンガスが兜割りを決めたものの、レティスに攻撃が通るようになった感触はない。
「ヤンガス! 多分だけど、兜割りは効かない!」
「アッシもそんな気がしたでげすよ!」
「来るぞエイト!!」
エイト目掛けて急降下したレティスが、エイトの頭を鷲掴みする。
舌打ちをして、ククールがエイトへとベホマを唱えた。
ヤンガスは兜割りが効かないと分かったからか、大魔神斬りを連発している。
えーい、こうなったら私も!
「陛下ー! 槍ください!!」
陛下に叫ぶと、陛下が私の装備袋からデーモンスピアを取り出し、私の手元へ投げた。
素早く剣の鞘についているベルトを外し、馬車へ向かって投げる。
そうして地面に突き刺さったデーモンスピアを握り締めて引き抜くと、レティスへと狙い澄ませた一突きをお見舞いした。
「雷光一閃突き!!」
うまいこと決まってくれて、レティスが微かによろめく。
その隙にククールがベホマラーで回復してくれた。
とはいえ、大魔神斬りにしろ雷光一閃突きにしろ、当たれば会心の一撃だが、全然空振りすることもある。
しかもレティスはレティスで、嘴で突き刺そうとするわ、鷲掴みしてくるわ、ライデインを唱えるわ凍てつく波動を打ってくるわ。
おまけにルカニが効かないせいで、主戦力のエイトが大苦戦している。
「イオナズン!」
ゼシカも大型呪文を連発するけど、それにしたって強すぎんか!?
私たちもレティスを殺したいわけじゃないけど、手を抜いたらこっちが死ぬというか!
「回復は俺がやる! レイラは攻撃に回れ!」
「あ、はい!!」
ベホマラーを唱えようとしたらククールに怒られた。
ひたすら雷光一閃突きで押していくものの、普通に空振りもあるので、成功率は半々だ。
ゼシカに至ってはやれることが多すぎて、ピオリムからザオリクまでひっきりなしに何かを唱えている。
こりゃあ私に呪文の御鉢が回ってくるのも時間の問題だな?
少し後ろに下がって呼吸を整える。
そろそろ倒れてくれないかな、レティス。
いい加減こっちも限界なんだけど。
あ、ヤンガスが大魔神斬りを外した。
教会でお祈りを捧げようとすると、神父様が泣いて喜んだ。
布教活動がまるで上手くいかないのは、光も闇も同じらしい。
……頑張れ、神父様!
レティシアを出て、空を見上げる。
灰色の空に白い雲が浮かぶ空も少しずつ見慣れてきたところではあるし、このモノクロの世界にも適応しつつあるんだけれど。
まさかレティス本人……本鳥? とこんなに早いご対面になるとは。
「うーん、私達でどうにかできるのかなぁ」
「とにかく、その止まり木に行ってみましょう。レティスに会わないことには、話は進まないわ」
「そうだね……行ってみようか」
村を出て左手にある止まり木を目指す。
闇の世界に来てからは、レティスの影は見なくなっていた。
レティス……どこを飛んでるんだろう。
そもそもどうしてレティシアを襲ったりなんかしたんだろう?
疑問が尽きないまま、私たちは二度ほど魔物を相手にして、止まり木の足元に辿り着いた。
「ということでやって来ました、レティスの止まり木」
「ここにはいないみたいね。他の場所を探してみる?」
「いや、もう少し待ってみようぜ。そのうちひょっこり戻ってくるかもしれないしな」
「そうだね。トロデ王、危ないので少しお下がりください」
「む……そうじゃの」
陛下が止まり木から少し離れたところへ姫様を移動させる。
姫様は心配そうに一度だけ私たちを振り返った。
話が通じない相手じゃないと思うし、大丈夫だと思うんだけどな。
しかし空を見上げていても、レティスらしい影は見えない。
「今日はどこかにお出かけ中なのかな。また明日来てみる?」
「うーん……」
エイトが私に生返事を返した時。
穏やかな草原に、不思議な鳥の鳴き声が響いた。
ふと頭上を見上げると、真っ白な雲に覆われた空高くから、淡い紫色の体毛を持つ大きな鳥が、こちらへ急降下してくる。
「あれじゃねぇですかね?」
「そうかも! おーい!」
「あれが神鳥レティス……」
「待ってて正解だったかもしれないね」
エイトが微笑んでそれを見上げる。
やー良かった良かった、無駄足になったかと思った。
レティスがどんどんこちらに向かってくる。
あ、あれ、なんか勢いがそのままなんですけど……?
「……様子がおかしくねぇか?」
空を見上げていたククールが呟く。
頭上のレティスは、減速することなく私達のすぐ頭上まで迫っていた。
そうしてその鋭利な嘴が、きらりと先端を光らせて──。
「危ない!!」
「きゃあッ!!」
エイトが私に飛びつくように抱き締めてきて、二人で地面を転がる。
私達が立っていたすぐ近くに、レティスが攻撃してきた跡が生々しく残っていた。
な……なんで、レティスは人の味方じゃなかったの?
「今の、完全にレイラを狙ってたわよ!?」
「やっぱりレティスが人間を襲うってのは、間違いじゃなかったみてぇだな!!」
ククールが弓を構える。
ヤンガスとゼシカもそれぞれ戦闘態勢に入っていた。私を助け起こしたエイトも、すぐさま背中から剣を抜いて構える。
「レティス……」
改めてレティスを見上げる。
その瞳は、決して私たちを殺そうとするものではなかった。
その瞳の奥に、優しさと、哀しみが見えたから──。
「みんな! レティスと戦おう! きっとレティス本人だって、こんなことしたくないはずだよ!」
「僕もそう思う。戦おう!」
「もちろんそのつもりでがすよ!」
全員に頷き返して、左腰から剣を引き抜く。
どうしてレティスが人を襲うのか。
どうしてレティシアの人達の信頼を裏切ったのか。
どうして──敵意を感じないのか。
その答えは、レティスにしか分からないことだ。
「何が起きてるのか、分からないけど……。戦うしかないよね」
ぶんぶんとかぶりを振って、盾を構える。
レティスが、綺麗な鳴き声を一つ上げ──再び私たちに襲いかかった。
私たちの中央目掛けて、嘴が振り下ろされる。
それを避けてから、私たちの反撃が始まった。
ククールによるスクルト、ゼシカによるピオリムで援護をもらって、私とエイトのはやぶさ斬りが決まる。
その上からヤンガスが兜割りを決めたものの、レティスに攻撃が通るようになった感触はない。
「ヤンガス! 多分だけど、兜割りは効かない!」
「アッシもそんな気がしたでげすよ!」
「来るぞエイト!!」
エイト目掛けて急降下したレティスが、エイトの頭を鷲掴みする。
舌打ちをして、ククールがエイトへとベホマを唱えた。
ヤンガスは兜割りが効かないと分かったからか、大魔神斬りを連発している。
えーい、こうなったら私も!
「陛下ー! 槍ください!!」
陛下に叫ぶと、陛下が私の装備袋からデーモンスピアを取り出し、私の手元へ投げた。
素早く剣の鞘についているベルトを外し、馬車へ向かって投げる。
そうして地面に突き刺さったデーモンスピアを握り締めて引き抜くと、レティスへと狙い澄ませた一突きをお見舞いした。
「雷光一閃突き!!」
うまいこと決まってくれて、レティスが微かによろめく。
その隙にククールがベホマラーで回復してくれた。
とはいえ、大魔神斬りにしろ雷光一閃突きにしろ、当たれば会心の一撃だが、全然空振りすることもある。
しかもレティスはレティスで、嘴で突き刺そうとするわ、鷲掴みしてくるわ、ライデインを唱えるわ凍てつく波動を打ってくるわ。
おまけにルカニが効かないせいで、主戦力のエイトが大苦戦している。
「イオナズン!」
ゼシカも大型呪文を連発するけど、それにしたって強すぎんか!?
私たちもレティスを殺したいわけじゃないけど、手を抜いたらこっちが死ぬというか!
「回復は俺がやる! レイラは攻撃に回れ!」
「あ、はい!!」
ベホマラーを唱えようとしたらククールに怒られた。
ひたすら雷光一閃突きで押していくものの、普通に空振りもあるので、成功率は半々だ。
ゼシカに至ってはやれることが多すぎて、ピオリムからザオリクまでひっきりなしに何かを唱えている。
こりゃあ私に呪文の御鉢が回ってくるのも時間の問題だな?
少し後ろに下がって呼吸を整える。
そろそろ倒れてくれないかな、レティス。
いい加減こっちも限界なんだけど。
あ、ヤンガスが大魔神斬りを外した。
