53章
夢小説設定
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──翌朝。
トラペッタの西門から出た私たちは、船に乗り込んで光の航路が示す場所へ向かうことにした。
トラペッタに来てからの記憶が無いので聞いてみたところ、町に入った瞬間、糸が切れたように倒れて爆睡していたらしい。
エイトの慌てぶりが面白かった、とはククールの言葉だ。
聖地ゴルド方面へ向かって、南へと船を動かした。
ふと過ぎ去っていく東の大陸を振り返る。
こうしている今も、トロデーン城の時間は止まったまま。
(みんな、もう少しだけ待っていて下さい。必ず呪いを解いてみせるから……)
私の故郷……私の大切な家。
幸せな思い出の詰まった場所を、絶対に取り戻してみせる。
服の上からネックレスを握りしめて、それから東の大陸に背を向けた。
振り返るな、前を向いて進むんだ。
後ろに答えはないんだから。
聖地ゴルドのある島を横目に通り過ぎていくと、岩礁が不自然なほど綺麗にバツ印を描いているスポットが見えた。
どう考えたってここだ。
バツ印の中央へ向かって、船は進んでいく。
すると、真ん中四つの、特に大きな岩山が、突如として眩しく輝き始めた。
その光は、私たちが岩礁の中央へ向かうにつれて、どんどん強くなっていく。
「な、何事でがすか!?」
「分かんない!」
私たちがあたふたとする間に、光は岩山全てを覆い尽くしていく。
そうして、船の下から、一際強い光が天を貫くように勢いよく立ち上がった。
「うおっ!?」
「まぶしいでがす!」
「目が! 目がぁぁぁ!!」
「どっかで聞いたことある気がするぞ、そのセリフ!! 誰だ今言ったの!!」
「レイラしかいないに決まってるじゃない」
「ゼシカさん! そこだけ声のトーン落とすのやめて!」
光は海面に光の道を描き、そうして断崖に囲まれた島にぶち当たって、ゆっくりと光を消した。
突然目の前で起こった超常現象に、私たちの理解が追いついていない。
「な……なんじゃこりゃあ……」
「緊迫感がどっか飛んでいっちまったよ」
「なんなの……。……て、うわぁぁ!」
「どうし……うわっ!」
誰が舵を取ってもいないのに、船が勝手に動き出した。
船はゆっくりと光の道を進んでいって、島の断崖がどんどん近付いてくる。
「なんで勝手に動いてるんでがすか!?」
「そんなのこっちが知りたい!」
「何これ怖い! めっちゃ怖い!」
「っつーかこれ、このまま行ったら崖にドーンすんじゃねえか!?」
「せめてぶつかるくらい言いなさいよ! 崖にドーンって、子供じゃあるまいし!」
「ちょっ……ウソ……。私まだ十八年しか生きてない……」
「いや僕もだけど!?」
「あっしは三十二年は生きたでがす!」
「やめて! そのやりきった顔やめて!」
「そもそもそういうことを言ってるんじゃない! じゃなくてぇぇぇ!!!」
迫る崖、壊れるククールのキャラ、互いに抱き合って震える陛下とヤンガス。
エイトが私を庇うように抱きしめる。
「っ……!」
もうだめだ、ぶつかる!!
思わず目をつぶって、全員が衝撃に備えた。
……。
……。
「……あれ?」
覚悟していた衝撃は来ず、私たちは恐る恐ると目を開けた。
なんと、船は洞窟の中をゆっくりと進んでいる。
さ、さっきまであった断崖は!?
「生きてる……?」
「みたいでがす……」
「いったい、何がどうなってるんだ?」
「あ、でも向こうにほら、砂浜が見えてるわよ!」
「……ひょっとしてあれが、この島の入口?」
私を抱き締めたまま、エイトが呆然と呟く。
船はゆっくりと洞窟を抜け、砂浜に到着した。
錨を下ろして、タラップを砂浜へ渡す。
そうして私たちは、この不思議な島へと上陸を果たしたのだった。
「ここ、どこだろう」
「やけに暑いわね……」
「もしかして……ここが、隔絶された大地?」
さっきの海図を広げる。
海図は先程の姿を消し、この大陸の地図になっていた。
どういう仕組みになってるか、さっぱりだけど……。
「ここに、神鳥が……」
エイトが呟く。
そうか……あの石碑が正しければ、この島に神鳥レティスがいる。
空を飛ぶレオパルドを追いかけるため、レティスに力を貸してもらわないと。
「まずは、ここにある集落に行ってみましょう。神鳥について何か分かるかもしれないわ」
「そうだね」
「……そうだな、そうしよう」
ククールはこの暑さにうんざりしていた。
着いて間もないのに、額に汗が滲んでいる。
……まあ、そんなに着込んでたらね。
「……ククールは分かるけど、なんでヤンガスまで?」
「え?」
ヤンガスは、ククール以上に汗ダラダラだった。
なんでだ、このパーティで一番軽装なのはヤンガスのはずなのに。
「まあ、すべてはヤンガスの体型が物語ってるけどな……」
「ククール……それを言っちゃいけないよ」
「目をそらしてそう言うエイトが一番ひどいって分かってる?」
「え?」
「自覚ないのかよ」
ヤンガスの精神に会心の一撃。
可哀想に……でも暑いもんは暑いからね。
私も早いところ、集落で休ませてほしいよ……。
トラペッタの西門から出た私たちは、船に乗り込んで光の航路が示す場所へ向かうことにした。
トラペッタに来てからの記憶が無いので聞いてみたところ、町に入った瞬間、糸が切れたように倒れて爆睡していたらしい。
エイトの慌てぶりが面白かった、とはククールの言葉だ。
聖地ゴルド方面へ向かって、南へと船を動かした。
ふと過ぎ去っていく東の大陸を振り返る。
こうしている今も、トロデーン城の時間は止まったまま。
(みんな、もう少しだけ待っていて下さい。必ず呪いを解いてみせるから……)
私の故郷……私の大切な家。
幸せな思い出の詰まった場所を、絶対に取り戻してみせる。
服の上からネックレスを握りしめて、それから東の大陸に背を向けた。
振り返るな、前を向いて進むんだ。
後ろに答えはないんだから。
聖地ゴルドのある島を横目に通り過ぎていくと、岩礁が不自然なほど綺麗にバツ印を描いているスポットが見えた。
どう考えたってここだ。
バツ印の中央へ向かって、船は進んでいく。
すると、真ん中四つの、特に大きな岩山が、突如として眩しく輝き始めた。
その光は、私たちが岩礁の中央へ向かうにつれて、どんどん強くなっていく。
「な、何事でがすか!?」
「分かんない!」
私たちがあたふたとする間に、光は岩山全てを覆い尽くしていく。
そうして、船の下から、一際強い光が天を貫くように勢いよく立ち上がった。
「うおっ!?」
「まぶしいでがす!」
「目が! 目がぁぁぁ!!」
「どっかで聞いたことある気がするぞ、そのセリフ!! 誰だ今言ったの!!」
「レイラしかいないに決まってるじゃない」
「ゼシカさん! そこだけ声のトーン落とすのやめて!」
光は海面に光の道を描き、そうして断崖に囲まれた島にぶち当たって、ゆっくりと光を消した。
突然目の前で起こった超常現象に、私たちの理解が追いついていない。
「な……なんじゃこりゃあ……」
「緊迫感がどっか飛んでいっちまったよ」
「なんなの……。……て、うわぁぁ!」
「どうし……うわっ!」
誰が舵を取ってもいないのに、船が勝手に動き出した。
船はゆっくりと光の道を進んでいって、島の断崖がどんどん近付いてくる。
「なんで勝手に動いてるんでがすか!?」
「そんなのこっちが知りたい!」
「何これ怖い! めっちゃ怖い!」
「っつーかこれ、このまま行ったら崖にドーンすんじゃねえか!?」
「せめてぶつかるくらい言いなさいよ! 崖にドーンって、子供じゃあるまいし!」
「ちょっ……ウソ……。私まだ十八年しか生きてない……」
「いや僕もだけど!?」
「あっしは三十二年は生きたでがす!」
「やめて! そのやりきった顔やめて!」
「そもそもそういうことを言ってるんじゃない! じゃなくてぇぇぇ!!!」
迫る崖、壊れるククールのキャラ、互いに抱き合って震える陛下とヤンガス。
エイトが私を庇うように抱きしめる。
「っ……!」
もうだめだ、ぶつかる!!
思わず目をつぶって、全員が衝撃に備えた。
……。
……。
「……あれ?」
覚悟していた衝撃は来ず、私たちは恐る恐ると目を開けた。
なんと、船は洞窟の中をゆっくりと進んでいる。
さ、さっきまであった断崖は!?
「生きてる……?」
「みたいでがす……」
「いったい、何がどうなってるんだ?」
「あ、でも向こうにほら、砂浜が見えてるわよ!」
「……ひょっとしてあれが、この島の入口?」
私を抱き締めたまま、エイトが呆然と呟く。
船はゆっくりと洞窟を抜け、砂浜に到着した。
錨を下ろして、タラップを砂浜へ渡す。
そうして私たちは、この不思議な島へと上陸を果たしたのだった。
「ここ、どこだろう」
「やけに暑いわね……」
「もしかして……ここが、隔絶された大地?」
さっきの海図を広げる。
海図は先程の姿を消し、この大陸の地図になっていた。
どういう仕組みになってるか、さっぱりだけど……。
「ここに、神鳥が……」
エイトが呟く。
そうか……あの石碑が正しければ、この島に神鳥レティスがいる。
空を飛ぶレオパルドを追いかけるため、レティスに力を貸してもらわないと。
「まずは、ここにある集落に行ってみましょう。神鳥について何か分かるかもしれないわ」
「そうだね」
「……そうだな、そうしよう」
ククールはこの暑さにうんざりしていた。
着いて間もないのに、額に汗が滲んでいる。
……まあ、そんなに着込んでたらね。
「……ククールは分かるけど、なんでヤンガスまで?」
「え?」
ヤンガスは、ククール以上に汗ダラダラだった。
なんでだ、このパーティで一番軽装なのはヤンガスのはずなのに。
「まあ、すべてはヤンガスの体型が物語ってるけどな……」
「ククール……それを言っちゃいけないよ」
「目をそらしてそう言うエイトが一番ひどいって分かってる?」
「え?」
「自覚ないのかよ」
ヤンガスの精神に会心の一撃。
可哀想に……でも暑いもんは暑いからね。
私も早いところ、集落で休ませてほしいよ……。
